インタビュー9回目は吉州さんをご紹介します。
プロフィール帳も力強く記入いただきました。
吉州さんは業務委託のパートナーとして、『OnTrip JAL』や『EV DAYS』で編集・ライターとしてハルマリの業務をサポートいただいています。編集者として働きながら現役の住職という2つの顔を持っていて、ハルマリには欠かせないメンバーのひとりです。
吉州さんは、リクルートが発行していた『R25』の編集部出身で、同じ編集部メンバーだった芋川さんと坂部さんをハルマリ入社へと繋げた人物。実家がお寺ということですが、吉州さんは少し変わった道を歩んできたとか。
なぜ編集職✖︎住職というデュアルワークを始めたのか、ハルマリとの関わりのきっかけを伺いました。
「本山で2年の修行を経て、これからの長い人生、お坊さん以外のことを経験してみたい思いから、好きなことや興味のある仕事をやってみることにしました。元々文章を書くことが好きで、自分のブログで記事を書いていたこともあり、ライターをやってみたい気持ちがあったんです。ただ、どうやってライターになるのかがわからなくて、自分で書いた原稿をそのまま出版社に持っていきました。何社か持っていったところリクルートが興味を持ってくれ、なぜか採用。運良くR25の編集部に入れてくれました」(吉州さん)
自ら直接自分を売り込みにいくという積極的な行動に出た吉州さん。その熱量が、自分の興味のある仕事へとつながりました。
入社して約10年はR25の編集部で過ごし、やがて独立してフリーランスとして活動しました。しばらくすると編集部が解散することになり、フリーランスだった吉州さんは人生の岐路に立たされたといいます。
「運営会社が変わったので、これまでのR25と同じような付き合い方はできないだろうなと思っていました。そんなときタイムリーに、R25時代にお世話になった編集長がハルマリの前身である螢光E.T.で人を探していると連絡がありました。『OCEANS』という男性ファッション誌のWebメディアのローンチを予定していて、一緒にやらないかとお声がけいただいて。これはまさに“渡りに船”だなと思いプロジェクトに参加することにしました」(吉州さん)
OCEANSでは、記事編集や広告運用などを担当。ネコ好きが高じて“ネコとオッサン”という連載を担当したりしました。最初は慣れない業務に苦労した時期もありましたが、その分気づきも多かったと話します。
「正直、Webメディアの制作は、クライアントから与えられた仕事を成果物として納品するまでが一連の仕事だと思っていました。だけどハルマリのメンバーになって驚いたのは、成果物を世に出す一方で、多彩な提案するということ。さらに、コンテンツの提案だけでなくリアルイベントを提案するなど、クリエイティブの枠組みの広さにさらに驚きました。それがすごく刺激的で、視野がものすごく広がったと感じています」(吉州さん)
クライアントの課題を洗い出し、長期的なビジョンを見据えて関係を築くことはハルマリの特徴といえる部分です。社員や業務委託といった体裁は関係なく、全員野球でそれぞれのプロジェクトに向き合っています。
「あらゆる角度からメディアの立ち位置を考えて、施策を考える機会が持てたことは大きかったです」(吉州さん)
ハルマリがプロデュースするオウンドメディアも増え、現在吉州さんは『OnTrip JAL』や『EV DAYS』の編集も担当しています。もともとガジェットや車などが好きということもあり、得意分野の執筆は生き生きとされている印象です。
そして、この頃には副住職から住職となり、より家業が忙しくなった矢先にコロナ禍に……。在宅ワークが当たり前となる社会風潮は、お坊さんとしてのワークスタイルも変えました。
「住職って、文字通り住む職で、『お寺にいること』が仕事なんです。となると外に出て取材する編集・ライターの仕事は諦めないといけないなと感じていましたが、コロナ禍で急に全てがリモートに変わりました。自宅からリモートで取材や打ち合わせができる環境になり、期せずしてハルマリの仕事が続けられたわけです。人生、何があるかわかりませんね」(吉州さん)
吉州さんが会議に参加するときは、お寺にいることが伝わる背景なので毎回不思議さを感じます……!2つの仕事をバランスよくこなしているようです。
「ハルマリの仕事にはすごくやりがいを感じています。編集者としての仕事とお寺の仕事、お互いがお互いに良い影響を与え合っているように感じています。これからも楽しみながら仕事を続けていきたいですね」(吉州さん)
正反対ともいえる2つの仕事をこなせる理由は、違いを楽しめるから。他にはない珍しい働き方をする吉州さんをご紹介しました。
関連リンク:吉州さんが住職を務める正明寺
https://saijuzan.jp