インタビュー8回目は芋川健さんです。
芋川さんは社会人歴でいうと13年目。大卒後、医療系の出版社、ビジネスパーソン向けのフリーペーパー『R25』の編集を経て、ハルマリに入社しました。まずは入社までのこれまでのキャリアを伺いました。
映画が好きで、学生時代は自主映画を制作するなどの活動に励んでいました。映画業界で働きたいという思いを抱いていましたが、新卒で入社したのは医療系の出版社でした。
「映画業界は、スケールが大きい分、ひとつの作品に携わる人数が多いので、良くも悪くもイメージしたとおりの作品にならないんです。もっと少人数で密に作れる制作物を作りたいという気持ちがあり、本も元々好きだったので出版業界へと進みました。約3年間、専門誌の編集を担当していたのですが、より自分が興味のあるジャンルのものを作りたいと思い、転職しました」(芋川さん)
次に『R25』の編集部に加わり、紙とWebの2つの媒体を経験しました。
しかし、約4年間勤務の後、『R25』編集部は解散。メディアブランドごと買い取られる形で芋川さんはサイバーエージェントのグループ会社(新R25)に入社します。数カ月働いていると、R25時代の先輩編集者から、「螢光TOKYO(ハルマリの前身)で、男性誌『OCEANS』のWeb版を運営しているのだけど、手伝わない?」と話があり、紹介を受けました。
「Webメディアがお金を稼ぐというのが難しかったんですよね。島崎さん(ハルマリ・社長)と話をする中で、メディアがお金をどう稼いでいけるのか?という共通の問題意識を持っていることがわかり、『そういうことであれば一緒にやっていきたいです』と会話をしたのが入社の経緯です」(芋川さん)
螢光TOKYOからハルマリへと変わるタイミングで正式に入社し、そこから2年ほどはOCEANS Webを担当していました。当時は、編集者としての動きがほとんどで、企画提案や現場取材がメインの仕事でした。
「毎月50本の記事制作を行って、主にライフスタイル系の記事やコラムを担当していました。1年くらい経ってからWebの数値管理や広告営業も行うようになり、どうやってOCEANSを大きくしていくか、という戦略部分にも関わるようになりました」(芋川さん)
『R25』時代にもメディアの立ち上げ経験はありましたが、OCEANSでの実務を通して、より広範な知識が技術を身につけていった芋川さん。その経験を生かして、『マネコミ!』のローンチには主要メンバーとして参加しました。マネコミ!と並行で、医療系の紙媒体や『HarumariTOKYO』のフリーペーパーの制作をしたり、動画コンテンツのプロデュースのアシスタントをしたり、多彩な業務を経験してきました。そして、2020年にローンチした『EV DAYS』では、初めてプロデューサー兼Webディレクターを務めるように。現在はこれらのメディアの編集部をまとめるリーダーとして、チームを率いています。
これまでいくつもサイトの立ち上げを経験した芋川さんに、ハルマリに入社して良かったことを聞きました。
「出版社や編集プロダクションだと、編集者として制作物の企画・編集・広報程度しかできないのが一般的だと思います。メディア立ち上げ時のサイト構築はもちろん、プロジェクトの全体管理やクライアントのKPI設定、その先にあるマネタイズなどに何度も触れる機会はそうないのではないでしょうか。あらゆる角度からプロジェクトの立ち位置を考えて、施策を打つような機会が持てて良かったです。メディアの立ち上げをいくつも行い、“編集長”のような立場でサイトを見守ってこられた経験も素晴らしいなと思いますね」(芋川さん)
これまでにインタビューした人の多くが口を揃えていうことが、「こんなにたくさんの業務を経験できることは思っていなかった、大きな仕事を任せてもらえるとは思っていなかった」ということです。良い意味で自分が想像していない経験ができる会社かもしれませんね。また、案件数の多さはスキルだけではなく、人のつながりも多く生み出してくれます。クライアントワークを通して、多様な人と長期的な信頼関係を築いたり、新しい人脈が広がることも入社して得られる大きな財産かなと思います。
芋川さんのこれからの目標は、みんなが働きやすい環境を作って、マネジメントが上手になりたいということです。真面目で仕事が人一倍丁寧な芋川さんから、私もたくさんのことを吸収していきたいと思います。
最後に芋川さんのプライベートな一面もご紹介します。登山やサバゲーなど、元々アクティブな趣味がありましたが、最近はお子さんにメロメロなようです。
なかなか会社ではお目にかかることのできない優しい眼差しに満面の笑み。この笑顔を引き出しているのは、去年の11月に生まれた長男の「理紀(りき)」くんです! 芋川さんはハルマリの男性社員として初めて育休を取得しました。3カ月の育休期間をこう振り返ります。
「赤ちゃんって3時ごとに起きるので、睡眠不足には苦労しました。あとうちの子は抱っこが大好きで、抱っこしすぎて腱鞘炎になってしまって(笑)。第一子だから全てが手探りで、恐る恐るお世話をしていたという感じなのですが、奥さんひとりだけだと精神的にも体力的にもしんどかっただろうなと思います。世の中の母親の偉大さを感じました。何より、かわいい我が子と過ごせる時間が幸せで、家族のありがたみも改めて感じました。職場によっては難しいと思うのですが、男性も積極的に育休を取ったほうが良いと思いましたよ」(芋川さん)
厚生労働省によると、2020年度に育児休業を取得した男性は初めて1割を超えたものの、水準としてはまだ低い現状がありますが、ハルマリでは育休取得を推奨していて、男性社員の取得率は50%、女性社員は80%以上という目標を掲げています。芋川さんが育休取得を相談したときも、社長から2つ返事で「いいじゃん。取った方がいいよ!」と返答があったそうです。働きやすい環境を目指して社内外に周知していきたい取り組みのひとつで男性も女性も伸び伸びと働ける会社環境を作りたいと思っています。
新米パパとして、家庭では父親として未経験の任務がたくさん待ち受けている芋川さん。ハルマリでもチームを支える大黒柱として、これからもメンバーを引っ張っていってください。