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オフィス移転までの道のり①――知識ゼロから始める移転予算作成と物件選定

こんにちは、ワタナベです。
突然ですが、株式会社グラフは7月より新オフィスに移転する予定です。

オフィス移転は企業にとって重要なイベントですが、創業して初めてのオフィス移転であり、手探りで準備を進めています。

そこでオフィスの移転完了までの道のりを数回にわたってレポートしていきたいと思います。第一回目である今回は、オフィス移転が決まってから物件の選定を行うまでに必要だったことについてお伝えしたいと思います。

移転を決めたきっかけ

2月初旬、代表の原田より「今のシェアオフィスの契約が切れるタイミングでオフィスを移転したい」と相談を受けました。ちょうどその少し前から、クライアント、従業員ともに人数が増え、経営戦略・採用戦略上においても、そろそろオフィス移転のタイミングだと社内で話していたところでした。

しかし、実際に移転作業を進めようとすると、2点重大な懸念が。

①会社として初のオフィス移転。オフィス移転の準備をしたことがあるメンバーもおらず、何をすればよいのか誰もイメージできていない。
②シェアオフィスの契約が6月に切れるため、7月には新オフィスでの業務をスタートさせる必要がある。つまり準備に使える時間は5カ月弱程度。

このままでは絶対に間に合わないと思い、自分がリードすることを宣言し、オフィス移転プロジェクトを開始しました。

その1 移転計画の作成

まずはWEBや不動産会社からの情報を用いて、オフィス移転に必要な作業を整理し、7月のゴールに対して逆日程でスケジュールを整理しました。

現オフィスとの契約の関係で移転時期の延期ができないため、最も避けなければならないのは7月の時点で居場所がないということでした。そこで、全体スケジュールから下記の通りマイルストーンを設定することに。

【マイルストーン】
Ⅰ. 新オフィスの決定・契約締結:4月中
Ⅱ. デザインの決定・契約締結、必要な備品手配:5月中
Ⅲ. 内装工事完了、お引越し:6月中

このマイルストーンに間に合わせられなかった場合、一時的にどこかのレンタルオフィスを使用するというプランBを設定し、最大のリスクを回避させることを決めて、最初のマイルストーンである新オフィス契約に向けた作業を開始しました。

その2 選定基準を整理する

オフィス移転で最も重要ともいえるのが物件の選定。

限られた時間を有効に活用するためにも、がむしゃらに不動産情報を見て時間を浪費することだけは避けたいと考えました。そこで、まずは選定基準の整理と優先順位付けを行うことに。

原田を始めとしたメンバーに、新オフィスに求めることを聞いたところ、以下のような要望が出ました。

・なるべく六本木周辺、もしくは今より西側で交通の便のよいところ(西から来ている従業員が多いため)
・メンバーが今の2,3倍になっても困らない広さがあること
・建物の入口からオフィス入口までの印象がよいこと(エントランス部分が狭い・暗いところはNG)
・近くにランチできる場所がある。コンビニが近くにある
・来客用の会議室が確保でき、執務室と隔離されていること
・情報セキュリティの観点でセキュリティルームが確保できること など

もちろん、全ての要望をかなえるのは難しいため、要望と合わせて優先度を確認し、私のほうで順位付けを行いました。

その3 予算の確認

選定基準の優先順位付けを行うと同時に、金額面での条件を整理します。

不動産会社に一般的なオフィス移転に必要な金額を確認し、必要な費用を算定。今回はシェアオフィスからの引っ越しのため、現状回復の費用や引っ越し費用もほとんどかかりません。必要なのは以下のように新オフィスの開設に必要な費用のみと考えました。

〇初期費用

・敷金:オフィス規模などで基準は異なるが、賃料の3 ~ 12ヶ月程度
・礼金:賃料の1ヶ月程度
・家具(机や椅子、ロッカーなど):従業員一人当たり10万程度を想定。ただ、フリーアドレスにすることで費用を抑えられる可能性。
・内装費:相場として10万~30万/坪程度。部屋を区切るための壁を作るのが高い。
・火災保険など:数万円程度  など

〇ランニングコスト

・賃料 + 共益費
・コピー機やネットワークインフラなどのリース代
・光熱費  など

せっかくの新オフィス移転、出来る限りメンバーの要望は叶えたいと思いながらも、予算の制約はクリアさせる必要があります。グラフの年次計画からオフィス移転に使える金額を整理し、概算予算を設定しました。

ここまでの情報を整理してから、いよいよ不動産会社に候補となる物件を提案してもらいます。

物件情報リストを検討していくうちに、コストで一番の課題となるのは、敷金や内装工事、備品などの初期費用の金額でした。特にオフィスの広さに比例して費用が掛かる内装工事費は、新オフィスへの要望と完全なトレードオフの関係に……。しかも新オフィスへの要望を満たすためには、どうしてもある程度の広さを必要になります。このままではメンバーの要望にまったく応えられないという可能性も出てきました。

その状況を打破すべく、不動産会社から提案されたのが、“居抜き物件の活用”でした。(続く)

まとめ

今回はオフィス移転のきっかけから、経験ゼロの人間が移転計画を作って、オフィス物件を探し始めるところまで紹介しました。

次回は、内覧から実際の契約までをレポートしたいと思います。果たしてグラフは居抜き物件とスケルトン物件のどちらを選んだのか……メリット・デメリットについてもお伝えできればと思います。


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