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社会インフラになりうるプラットフォームを作りたい。自身の挑戦も楽しむファームウェアエンジニア

Nature社員へのインタビューシリーズ。今回はファームウェアエンジニアの中林に、入社の経緯や現在の業務、会社への思いを聞きました。

中林 智之 / Nakabayashi Tomoyuki (ファームウェアエンジニア)
低電力プロセッサの研究で大学院博士後期課程修了後、日立産業制御ソリューションズに入社し、Androidや組込みLinux、FPGAに関わる開発を担当。2020年10月にNatureに入社し、ファームウェアエンジニアとしてNature Remo / Nature Remo Eシリーズのファームウェア開発に携わる。Rustとシステムプログラミングが好きで著書に「基礎から学ぶ組込みRust」がある。

ーー現在はどんな業務をしていますか?

新しいRemoの企画開発を行っています。コンセプトをどうするか、どのような機能があればユーザーに良い体験を提供できるかを検討し、技術的な調査を行っています。技術的なところでは、新しいスマートホームの規格であるMatterにRemoを対応させる為の調査や、ハードウェアにどの部品を載せるか等ハードウェアエンジニアと話し合いながら進めています。

Remo Eのto B向けの新サービス企画も行っており、ユーザーにヒアリングをし、広く使ってもらえるサービスの要件をまとめています。to B向けになると、機器としての安定性や信頼性を上げる必要があることがわかったので、どうすればそのレベルまで改善できるかファームウェアの観点から施策を考えています。

また、カスタマーサポートの技術調査も、CSチームと協力しながらやっています。CSチームから依頼されることもあれば、slack channelで気になる内容が流れてきたら自分から巻き込まれに行くこともあります。別件で技術調査していたら、CSチームでも実は困っていることが判明して、途中から一緒に解決策を模索し始めたり、というパターンもありますね。


ーーNatureに入社した経緯を教えてください。

(当時CTOだった)松木さんがラジオでNatureについて話しているのを聞いて、Natureの存在を初めて知りました。転職を考え始めた時に、松木さんの「Rust面白そうだしNature Remoのファームウェアで使えるなら使ってみたいとも思っている」というツイートを見て、CTOがこのように発言している会社であれば組込みでRustを使えるのではと思い、Natureについて改めて調べました。
Natureは、単純にスマートリモコンを作っているだけのIoTの会社ではなく、社会のインフラにもなりうるプラットフォームを作ろうとしていて、元々ソフトウェアの領域でもプラットフォームとなるシステムプログラミングが好きだったので、Natureの事業に携わりたいと思い、入社を決めました。

ーーもともとエネルギーに関心はあったのですか?

入社前の興味の中心はスマートリモコンのNature Remoでしたが、入社後はRemo Eによるエネルギーマネジメントの方が楽しいと感じる事が多いですね。業界として未成熟なところもありますし、今後のプラットフォームとしての広がりが見えて面白いなと思います。

ーーエネルギーや環境への思いを教えてください。

Natureのミッション「自然との共生をドライブする」やビジョンの「自然とつながるテクノロジー。」、そして創業者の塩出の「自然と人間の豊かさが両立する革新を作り出す」という考えにとても共感しています。人間が身の回りのことを便利にすると、それが自然にも良い影響を与え、自然との共生につながる、というのが目指すべき姿だなと思っています。

また、自分の家を建てるときに設置した太陽光発電設備と蓄電池を導入して、Nature Remo Eをフル活用しています。いつ電気を売買しているのか、どのくらい発電した電力を蓄電・給電しているのか、可視化されて電気の使い方が変わりました。昼にできるだけ太陽光で発電した電力を消費して、夜間電力を上手く使うなど、エネルギーマネジメントを意識しています。
朝は洗濯機などを動かすのでどうしても蓄電池から給電する量が多いのですが、昼になるにつれて発電する量の方が多くなるのを見るのも楽しいです。
あとは天気を気にするようになったので、子供たちとの楽しみも増えたと思います。「明日晴れそうだから、何しようか?」とか会話が増えたり、うちはオール電化なので、晴れた日に発電した電気で子どもたちのデザートになるりんごを煮たりしています。

ーー入社して感じたことを教えてください。

ビジネス側の人だけでなく、エンジニアもNatureメンバー全員がユーザー目線を大切にしていると思います。入社当初、ファームウェアの改善ポイントを検討していたのですが、他のエンジニアから「ユーザーとしてはこの数字が良くならないとどうでもいい話だよね」と言われて「はっ」としたのを覚えています。常にユーザー目線を意識している環境は新鮮でしたね。

前職では受託開発が基本だったので、納品した後は、ユーザーがどう使っているか、関与できなくなってしまうので、ユーザー目線には立てて居なかったと思います。今は、自分が携わったことはカスタマーサポートを経由して、自分に跳ね返ってきますし、更には会社の信頼や評価に直接関わってくるので、ユーザーの目線に立つという意識はとても身についたと思います。

あとは、自宅で製品を毎日使っているうちに、良い部分が見えてくるのが楽しいですね。同時に足りない部分も見えてくるので、そこを改善していきたいなという思いが更に強くなってきています。自分が使うものを開発する、というのは楽しいですね。


ーーNatureの職場環境はどうですか?

出社日はいつも17時に退勤するのですが、17時を過ぎても会社にいると、「中林さん帰らなくていいの?!」とみんなが心配してくれて、こういうところはすごくありがたいです。元々すごく朝方で、朝が一番パフォーマンスを出せるのですが、入社当初はフレックス勤務の始業時間が朝7時からしか認められていませんでした。塩出に「早朝から働けるとより柔軟に対応できるのでお願いします。」という話をしたら、すぐに朝5時から勤務可能にしてくれたので、今は子供が起きる前から仕事を始めて、平和に作業ができています。会社の制度などは、柔軟に対応してもらえるのが嬉しいですね。

ーー特に印象に残っている業務を教えてください。

製品でエラーが出てしまうという問い合わせがあり、ユーザーにご協力いただいて、特殊な機材をお送りして、Remoやアクセスポイントのログを転送してもらい、データを解析し、なんとか原因が特定できました。すごく丁寧に対応していただきましたし、CSチームも熱い思いで対応をしてくれて、彼らの姿勢に突き動かされて、ファームウェアエンジニアとしてなんとか解決したいと取り組みました。

また、私が入社する以前はユーザーのご自宅へ伺い、不具合の原因究明をしていたと聞いています。今はコロナ禍なので難しいですが、製品を良くするために必要があれば直接ユーザーの困りごとを解決する、という姿勢は持ち続けたいと思います。今後も現行の商品だけでなく、旧製品で発生する問題も可能な限り対応し、接続を維持できるようにファームウェアを改善していきたいと思います。

ーー今後Natureで挑戦したいことを教えてください。

Rustに可能性を感じているので、組込みファームウェアでRustを使うことにチャレンジしたいです。
現在NatureのファームウェアはC言語で書かれていますが、RustはC言語と同等の速度が出せて、より安全でバグが起こりにくいコードが書けるので注目されています。ここ2, 3年でかなり盛り上がってきていて、世界の巨大ITテック企業もRustを使用・支援しています。国内でもRustを使っている企業が増えてきていますが、組込みファームウェアは技術選定が保守的なため、まだRustが使われている例はほとんど聞きません。Natureで先行してやっていきたいですね。


ーーNatureのカルチャーを教えてください。

みんなミッションやユーザー体験に対してとてもシビアです。誰かに指示を受けて動くというのではなく、会社の掲げるミッションとユーザーの使いやすさを第一に考え、各々がやらなきゃいけないこと・やりたいことを自らプロジェクト化し、自ら起点となって動いています。ワンマン社長という雰囲気はなく、それぞれが責任を持って自発的・積極的に巻き取って進めてますね。エンジニアの組織としては良いことだなと思いながら働いています。

ーーどんなメンバーと働きたいですか?

「自分はこういうことをやりたい!」という思いがある人と働きたいですね。自分から、会社のミッションに対してやりたいことを率先して引っ張っていける人と働けると楽しいのかなと思います。

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Natureは自然との共生をテクノロジーでドライブしていく仲間を募集しています!
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インタビュー :Saori Abe
文      :Takeru Usami
編集     :Yuki Shiota

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