こんにちは、Growthチームの坂元です。ホームオートメーションプロダクトの企画開発、マーケティングを担当しています。
このブログでは、「Nature Lock」の開発背景と道のりをお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします。
バックパッカーとして世界を旅して気づいた、「メイドインジャパン」の力
大学時代、私はバックパックを背負って世界中を旅していました。観光地ではなく、人々が普通に暮らす場所を訪ね歩いた旅です。世界各地を訪れるたびに、現地の人々の暮らしの中に日本製品が当たり前のように溶け込んでいることに気づきました。
それを手にする人々の顔には、信頼と誇りがありました。「日本製だから大丈夫」という言葉を、何度も耳にしました。その光景が、私のキャリアの原点です。「日本のものづくりは、世界の人々の生活を支えている」という確信が、あの旅で生まれました。
ミャンマーのとある通り
帰国後、新卒で入社したのは自動車メーカーでした。海外営業や商品企画を担当し、主に海外向け製品の企画を手がけました。工場で部品が組み上がっていく瞬間、船に積まれて世界へ旅立つ製品を見送る瞬間——「自分がつくったものが、遠い異国の誰かの生活を変える」という実感が、仕事の喜びでした。
コンシューマー向けのプロダクトは、チームの誰もがユーザーになり得る。立場や上下関係なく、全員が「使う人」として意見を持てる。それがたまらなく好きなんです。誰かのひと言が、思いもよらない視点をくれることがある。そのアイデアを形にしていく過程が楽しくて、ものづくりを続けてきました。
自動車メーカーでのキャリアを積んだ後、私は家電ベンチャーへ転身しました。大企業の安定より、スピードと熱量を選んだんです。そこで改めて気づいたのは、「自分が心から欲しいと思えるものをつくる」という感覚の大切さでした。ユーザーとしての自分と、つくり手としての自分が重なるとき、製品に魂が宿る気がします。
「メイドインジャパンで世界と戦う」。その武器はUI/UXだった。
日本のものづくりは、かつて「お家芸」と呼ばれていました。しかしここ数十年で、その存在感は確実に揺らいでいます。韓国、台湾、中国のメーカーが世界市場を席巻し、かつて日本製品が占めていたポジションは少しずつ奪われてきました。
とはいえ、まだまだやれるという漠然とした自信と、やらなければならないという義務感が、ずっと胸の中にありました。
では、これからの日本製品が世界で戦うための武器は何か。私が行き着いた答えは、UI/UXでした。使いやすさ、直感的に操作できる体験は、言語も文化も超えます。ハードウェアの性能差が縮まっている今、「使っていて気持ちいい」という体験こそが、製品の価値を決める時代になっていると感じていました。
そのUI/UXに定評があったのが、Natureでした。「Nature Remo」は、スマートリモコンという地味になりがちなジャンルで、アプリの使いやすさと洗練されたデザインで多くのユーザーを獲得してきた。「ここでなら、自分がやりたいものづくりができる」——転職を決めたのは、そういう確信があったからです。
「Nature Remo」ユーザーの声には、期待とともに大きな熱量がありました。改善要望やお叱りの声も、その裏側には「もっとNatureに頑張ってほしい」という強い思いがある。その声を受け止めながら、次に何をつくるべきかをずっと考えていました。
「Natureらしさ」とは何か。チームで何度も問い直した。
「Nature Lock」の開発がスタートしたとき、最初にぶつかった壁は技術的な課題ではありませんでした。「Natureがスマートロックをつくる——Natureがこれをつくる意味は何か」という、根本的な問いでした。
スマートロック市場には、すでに先行製品があります。機能面でも完成度を高めてきている競合がいる中で、後発として参入する私たちが提供すべき価値は何なのか。「Natureらしさとは何か」——チームでこの問いを何度も繰り返しました。
答えを探すために、とにかくユーザーの声を集めました。既存のスマートロックを使っている人、使いたいけれど踏み切れない人、一度使って手放した人。立場の違うユーザーに、インタビューを重ねました。仕様を決める前に、まず「人々が本当に困っていること」を徹底的に理解しようとしました。
そこで見えてきた、ひとつの真実があります。
多くのスマートロック利用者が、スマートロック導入後も物理鍵を持ち歩いている。——電池切れや故障など、万が一のトラブルで自宅から締め出されてしまうかもしれないという「不安」が、新たに生まれたから、でした。スマートフォンで施錠・解錠できても、バックアップとしての物理鍵への依存が、なくならない。
既存のスマートロックは、「便利」と「快適」は実現できていた。でも「安心」まで届けられていなかった。そこに私たちが入り込む余地があると思ったんです。
「便利・快適・安心」の三つを、高次元で融合させる。それが「Nature Lock」の開発テーマになりました。
「家族全員が使える鍵」を、本気で追いかけた。
もうひとつ、私たちがこだわったテーマが、「より幅広い層に手にとってもらいやすい体験」です。
玄関の鍵は、家族全員が毎日使うものです。スマートホームの知識が豊富なユーザーだけが使えるロックでは意味がない。子どもも、スマートフォンに不慣れな祖父母も、不安なく使えなければならない——そう思っていました。
私たちが出した答えが、「Nature Key」です。物理鍵と一緒に持ち歩けるスマートキーで、ドアに近づくだけで解錠できます。スマートフォンのアプリ操作も、難しい設定も不要。「持っていれば開く」——それだけです。
「Nature Key」を財布やカバンに入れておけばいい。ドアの前でスマートフォンや鍵も取り出す必要もない。「このキーを持っておけばいい」というシンプルさは、「スマートロックって難しそう」という心理的ハードルを一気に下げられると思っています。
そして、万が一のときの安心を重ねたのが、Apple「探す」アプリとの連携です。「Nature Key」はApple「探す」アプリ対応で、紛失しても地図上で場所を特定できます。さらに見つからなかった場合でも、Nature Homeアプリから「Nature Key」を遠隔で無効化できる仕組みも用意しました。
「Nature Remo」で培ったUI/UXへのこだわりを、「Nature Lock」でも一切妥協しませんでした。アプリの設定フロー、日常の施錠・解錠の操作感、通知のタイミング——「使っていて不安を感じる瞬間をゼロにする」という目標を、チームで共有しながら細部を詰めました。
これは、「統合的なスマートホーム体験」への第一歩です。
「Nature Remo」を使い続けてくれているみなさんへ、伝えたいことがあります。
私たちNatureがいま目指しているのは、統合的なスマートホームの体験を提供し、快適でサステナブルな暮らしを実現することです。そのためにホームオートメーションとエネルギーマネジメントの両軸で、ハードウェアの拡充を進めています。
「Nature Lock」は、ホームオートメーションの展開を広げる最初の一手です。家を丸ごとNature製品が、便利に、快適に、安心できる場所にする——その実現に向けて、玄関という最も大事な場所から変えていきます。「Nature Remo」がリモコンという入り口から家のコントロールを変えてきたように、「Nature Lock」で暮らしの安心を変えたいと思っています。
そしてもう一方の軸、エネルギーマネジメントでも新しいデバイスが続きます。電力の使い方を「見える化」するだけでなく、家全体でエネルギーを賢く最適化する未来を、私たちはつくろうとしています。その詳細は、もう少し待っていてください。
「Nature Remo」で感じてもらった「直感的に使える」という体験——その思想は、「Nature Lock」にもそのまま受け継がれています。「Nature Remoが好きな人なら、Nature Lockもきっと好きになってもらえる」という自信があります。次のデバイスにも、期待していてください。
「ただいま」を、もっと自由にするスマートロック。「Nature Lock」、ぜひお手に取ってみてください。
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