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大学院×ベンチャー ~現場から学ぶ研究のアプローチ~

ヒラソルのプロダクト部門での研究開発インターンに取り組んでいる、東京科学大学修士2年の鈴木さん。大学院でも太陽光などの再生可能エネルギーの導入に関するテーマについて研究しています。取り扱うテーマは同じでも、大学とヒラソルはどんな共通点や違いがあるのでしょうか?それぞれの面白さや今後のビジョンなどについても率直に語ってもらいます。


〇ヒラソルの扉を叩いてみようと思ったきっかけは?実際に開けてみての最初の印象は?

同じ研究室の優秀な先輩が、「ヒラソルという会社でインターンやっていて、おもしろいんだよね」というのを聞いて、彼が言うならば面白いかもと思ったんです。もともと学部時代までは大阪だったので、東京は優秀なベンチャー企業がいっぱいあるようなイメージを持っていました。せっかく東京に来たならば、チャンスが巡ってきたらやってみたいという気持ちで面接に臨みました。 面接官はCTOの池上さん、チーフエンジニアのコアさん、そして人事の崎坂さんでした。 コアさんは、海外の大学講師まで勤めた研究者ですし、CTOの池上さんも東大の博士卒なんですよね。博士号を持つ優秀なエンジニアがベンチャーで活躍していることに衝撃を受けました。修士に入った当初から、博士への進学も少し考えるようになったので、自分の技術を使って、会社を作り、経営するー つまり、研究者がベンチャーで活躍する姿ーに驚きと魅力を感じました。面接では、自分が応募している立場なのに、聞きたいことがたくさんあって、博士課程への進学やら、研究のことやら、自分からいろいろ質問させてもらいました。

〇大学院での研究との共通点や相違点はどんなところ?

ヒラソルの仕事は、自分の研究テーマにかなり近いものから太陽光発電のシミュレーションまで、多岐にわたっています。 企業の技術者も、大学の研究者も、目標に向かっていわゆる物を作るプロセスは恐らく一緒で、技術という面で双方の研究は類似性は高いのですが、ヒラソルではお客さんを意識して工夫しなければならない点が大学研究とは異なっていると私は考えます。 例えば、研究室では国内の企業とコラボレーションする機会が多いです。だから、自分は企業の製品についてよく知っているつもりでしたが、大学の研究では、10年後、20年後といった未来に向けて最先端の技術を提案するものであるため、今現在の顧客は見逃されがちです。実際に顧客が求めてるのは、より低価格で比較的簡単に導入できるものだというのがデータ等を見てわかってきたのです。特に太陽光パネルなどは研究や技術の高さ以上に、コスト面での効率の良いサービスが顧客に求められると感じています。顧客のニーズに沿って、どんなデータを届けるかを考えること、これはヒラソルで初めて学んだ視点で、面白い発見でした。企業では「効率がよい」などの有用性が重視されます。大学の研究でもこのような有用性は大切ですが、それに加えて「新規性」も求められます。

〇ヒラソルの仕事経験が大学院での研究に役立っていることは?

(数え上げたらきりがないほど)たくさんあります。 中でも一番実感するのは、研究を外の人に伝えるときですね。一般社会の人に向けて話すときはもちろん、学会などの研究会議で話すときに、説得力を持って話せるようになったし、引き出しが増えたと感じています。 例えば、自分の研究は太陽光発電や再エネの導入に貢献するような電力変換機なんですが、その変換器自体に興味を持ってもらってもらうのはなかなか難しいんです。そういうときに、研究だけでは見えてこなかった、ヒラソルで仕入れた知識を用いて、実社会の課題や、顧客の課題といった視点を入れて、一般社会の人に理解しやすく、興味を持ってもらえるように話ができるようになりました。こんな問題があるから、こんな課題があるから、自分の研究はこういう風に使えるんだ、と。こういった実社会の視点が追加されたことは、ヒラソルの仕事で得られた財産だと思ってます。 もう一点あげると、研究では新規性と有用性が大事になると先にお伝えしたところですが、この有用性を考える時の観点がヒラソルの仕事を通じてより洗練されてきたように感じています。例えば「従来のものを小型化しよう」という話になった時に、どれくらいそれによってメリットが出るのか、小型化によってどういう新しいサービスに結び付くのか、というように、有用性を考えるときの解像度が上がったように思います。

〇ヒラソルでこそ味わえる仕事の醍醐味~職場の上司や仲間から教わること~

 仕事で嬉しい瞬間と言えば、上長のコアさんに褒められた時ですね。「よくやった」「これはいい」の一言でモチベーションがアップしますし、尊敬するコアさんに、「いいところ見せたい」という気持ちで働いています。反対に最近コアさんに叱られたこともあります。原因は自分がやるべき連絡を怠っていたからなんですが…。叱られたときは、いつも優しいコアさんを怒らせてしまった、言われて当然だ、と思いましたね。正直言うと、コアさんとはコミュニケーションが英語であるため、すぐに連絡すべきことや、報告すべきことを後回しにしてしまっていたんです。ヒラソルはグローバルな職場で、素晴らしい環境ですけれど、時にそのことで、自分自身の課題と対峙することがあるように思います。言語や文化の違いがあることは、相手の視点に立って立ち止まって考えるという、学びにつながっているのかもしれません。 そういう意味でも、ヒラソルのインターンは、研究に役立つだけでなく、顧客視点はもちろん、職場の中で他のエンジニア、コミュニケーションの相手を理解する視点を身に付けられる魅力があります。現場のエンジニアやヒラソル研究者の人たちと話をすることで視野も広がっています。 そして何より、私の場合自分の研究にも直接役立っているのですから、実装と研究の両方に関われること、これこそヒラソルで働く圧倒的な魅力だと考えています。

〇技術者として大事にしていることは?ヒラソルで今度どのように実践していきたい?

 コミュニケーションを大事にしています。自分だけで考えるより、周りとコミュニケーションをとり、お互いの意見を交換し合うことで、よりよいアイデアにつなげていくことができると思っているからです。学部時代にフォーミュラカー製作に携わった経験があるのですが、この経験からチームでのコミュニケーションの重要性を学びました。以来、コミュニケーションを通じた人との関係構築を意識して行動しています。

 これからヒラソルでどんな人とどんなコミュニケーションをとっていきたいかーでいうと、技術屋さんだけでなく、政策の面などに関わる人から話を聞くことができれば、業界全体の知識が広がるし、様々な事例に触れることができると思っています。今はプロダクトグループの技術屋さんを中心にコミュニケーションをとっていますが、自分のチームを超えていろいろな立場で仕事に携わる人と交流したいです。たとえば政策がどのように事業に影響するかを地域支援事業の社員さんからも話を聞いて学んだりして、仕事や事業に関わる奥行きを深めたいです。

〇これからのキャリアについて:博士進学か?就職か?(はたまたハイブリッドもあり!?)

 漠然とですが、博士課程に進学して、研究者として社会に貢献したいと思っています。 そのように考えるようになったきっかけの1つは、ヒラソルでの経験です。 世の中の反応として、太陽光発電は環境に悪いんじゃないかとか、良くないイメージを持ってる人も多いです。例えば酷暑日に電気自動車、EV車などの充電器などが壊れて使えないとかいう話題がSNSであがったことがあります。実際は15年前ぐらいの試作品から起こった故障なんですが、そんな遅れた技術の写真を見せられてるのに、SNSでは何万という「いいね」がついたんです。こんな風に不特定多数のユーザーが根拠のないことを発信し影響力を持てる社会だからこそ、研究者のような専門家が一般社会に正しい知識を啓蒙していくことが大事なのではと考えるようになりました。また、ヒラソルに入って、太陽光発電の現状として、こんなにも多岐に渡る活用方法があることを実感しました。だからこそ、専門知識をきちんと社会一般と共有して、「もっとやれる」ということを、専門家として根拠を持って発信していきたいと思うようになったのです。こんなところに活路があるんだという希望を社会に届けていきたいです。 とはいえ10年後、20年後はまだ分からないし、もしかすると企業に就職しているかもしれない。実装を見据えた基礎研究に携わる研究者、とでも今は言っておきます。


博士課程への進学後もインターンを継続予定の鈴木さん。実は水面下であたためている仕事があるそうで、「太陽光発電のパワコン向けの回路設計」を自分の手で完成させたいと。今後も現場と研究の二刀流を発揮いただきます!




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