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ジクス株式会社, 専務取締役
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ジクス株式会社は、『日本の製造業を、”世界に誇れる産業”にアップデートし続ける』を掲げ、特に印刷会社様向け品質検査機械の開発に挑戦している会社です。
今回は、ジクスがどのような背景で創業に至ったのか。創業後の軌跡について、創業メンバーのひとりにインタビューしてみました!
▼濱田 英彦 / 専務取締役
まずこのジクス株式会社は、現在の社長のタカハラ含め、私とオカベの3人で立ち上げた会社です。もともと3名とも、当時同じ会社に勤務し、品質検査装置の開発を行っていました。
◆前職の事業内容は、製造ラインの電気制御。ところが、ユーザーのひと声から、未知の領域でもあるカメラ技術の開発へ。
ジクスにも関わってくるので、少し前職のお話をさせてください。
前職の事業は、元々プラントなどの製造ラインの電気制御を請け負う仕事が中心でした。プラントとは、設備や機器が複数組み合わさって作られた工場のこと。例えば、石油プラント・化学プラント・発電プラントなどが挙げられます。
そのため、正直なところカメラの技術は0からのスタート。”カメラを用いた品質検査メーカー”として名を馳せることになるとは、会社としても想定外だったことでしょう。この前例を生み出したのが、当時開発責任者であったタカハラでした。
◆電機制御の知識をフル活用して、業界トップレベルの緻密性に優れた検査技術を目指す。
カメラ技術に挑戦したきっかけは、「カメラを活かして、こんな装置を作ってもらえないだろうか。」というユーザーからの声でした。このユーザーは、2mを超える大きなポスターなどを手がける、特殊な作品を得意とする印刷会社です。
前職には、常に新しい技術を提案、チャレンジする企業風土がありました。しかしながら会社としては未知の取り組み。これまでの電気制御の知識をフル活用しながら、ユーザーと紙のゆらぎをコントロールするハードウェアの新規開発を試行錯誤し、同時にカメラによる検査技術を開発。結果として会社初の自社製品を生み出し、徐々に検査装置メーカーとして名を馳せることとなったのです。
タカハラはのちに専務となりましたが、「本当にユーザーに求められる製品とは何か」という思いから50歳という節目で独立。
私はその当時から声をかけられていたので出資をし、オカベとともに合同会社を設立しました。これが、現在のジクス株式会社です。ちなみに、当時カメラ技術の提案をくれたユーザーは、二十数年たった今でもジクスとお取引いただいています。
◆ジクスのはじまりは、羽田にあるアパートの一室から。これまでのコネクションを活かして、会社の代名詞でもある製品開発に挑む。
ジクスは当初、羽田にあるアパートの一室からはじまりました。自社製品もなかったので、最初の1年間はソフト制作に打ち込みます。とはいえ社長のファンが多くいたこともあり、ありがたいことに完成していない段階で注文予約をいただきます。翌年2011年の納入を予定し、製品開発に本気で取り組んでいました。
とうとうやってきた1台目の納品前日。私は部品を購入するために、3/11に秋葉原で不足部品の調達をしていました。そこで、予期せぬ事態が発生します。そう、東日本大震災です。
◆どんな有事の際にも、「お客様に、いちはやく製品を届けたい」という想いは変わらない。
首都機能が混乱により停止し、私は電気部材などをかついで歩いて自宅へと戻ります。お客様にもご迷惑をおかけするので、納期を遅らせることはできません。連絡の取れる可能な限り工事仲間たちに声をかけ、3/12当日は集まることのできた人員で、各々の車に乗り込み、千葉のお客様のもとへ向かいます。
お客様の工場は幸い大きな被害はなく、予定通り快く私たちの設置工事を受け入れてくれました。途中予震による中断をはさみながら、なんとか無事納品を終えることができました。
◆納品が終了ではない。品質検査の過程で実際に発生した不良をもとに、よりオーダーメイドな状態に近づけていく。
さて、そこからが本当の勝負です。検査で検出した不良部分と、良品として問題ないものを集めてファイリングし、ユーザーがちょうどよいと感じてくれる検査設定を打ち合わせながら調整していきます。また同時に、不良品を排出する装置の調整も並行して実施しました。
そしてついに検収をいただくことが出来た時、検査装置というのはユーザーとともに作り上げていくものなのだと改めて実感しました。
◆確かにニッチな分野だけど、お客様と一緒に創り上げていく製品開発は、それだけで発見・面白さがある
結論、何を伝えたいかと言いますと、『ユーザーのために本気で開発に取り組むことは、とても面白いし楽しい』ということです。実際に手を動かして開発しているのはジクスだけれども、ユーザーをディスカッションしながら一緒に作り上げていく。この楽しさは、ダイレクトにお客様と接する私たちだからこそ、味わえるものではないでしょうか。
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