これまでに100館以上は美術館を回ったことがあるというFLN屈指のアート好きの森田さん。単なる「好き」だけにはとどまらず、学生・院生時代の研究を通してその造詣も深く、話を聞いていると惹き込まれます。就活をはじめた当初はまさか自分が民間企業に就職するとは思っていなかったという彼女が、なぜFLNを選んだのか?その経緯や仕事についてインタビューしました!
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名前:森田愛海(もりた あみ)
入社:2017年4月
出身地:北海道函館市
出身大学:東京大学大学院 人文社会系研究科 文化資源学研究専攻 文化経営学専門分野
部署:パートナー事業部/編成グループ
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アール・ブリュットの研究と演劇活動に明け暮れた学生・院生生活
学部生の頃は、所属していた演劇サークルでの活動に時間を費やしていました。繁忙期には複数の劇団を掛け持ちして、月1回ペースで公演を行っていたことも。あとは、昔から音楽や美術などが好きで、美術館にもたくさん通っていましたね。もともと学芸員への興味が強くて、学芸員になるためには院に行かなければという意識があったので、院進学はだいぶ早い段階から決めていました。
大学院では専ら研究の日々。『アール・ブリュット』という、芸術知識や既存の枠組みにとらわれない生の芸術作品について研究をしていました。元来価値がないと考えられていたり、存在を知られていなかったものが、どうして評価されるようになっていったのか、その考え方が日本でどのように根付いていったのかについて調査研究をする中で、地域政策や市民活動にも自然と興味が向くようになっていました。
社長に言われた「うちなら成長が早いよ」という言葉
修士研究の調査対象として「世田谷美術館」の活動を追っていたのですが、その時に得られた考え方が就職活動にも影響を与えたと思います。今、オリンピックの関係で芸術分野にも多額の文化予算が下りていますが、2020年以降はお金も注目もきっと途絶えてしまう。その時に重要になるのが、80~90年代に世田谷区・世田谷美術館がやっていたような、行政・外郭団体・市民が一体となった地域での取り組み。だから、就職活動でも財団法人や独立行政法人などを中心に見ていました。
FLNに出会ったのは本当に偶然で、はじめは地域活性という切り口に惹かれて説明会に行きました。FLNが官民協働事業のパイオニアであることに驚いたのと、地域活性をビジネスで実現するという方向性に、もともと自分が持っていた「アートは収益化しづらい」という課題感と重なる部分を感じたのを記憶しています。
最終的に決め手になったのは組織風土。FLNは上下左右なく仕事を任されたり、チャレンジできる環境があると聞いて、独法や財団法人に比べ成長できるチャンスを掴みにいきやすいと感じました。
全国各地に自分の足を運べる楽しさと、興味関心分野を企画にできる喜び
入社時から「パートナー事業部」という部署で、全国で事業を共にするパートナー企業のサポート業務を行っています。実際に全国各地に足を運び、行ったことのない土地を知り、現地の人の声を聞いて仕事ができることは本当におもしろいなと思います。また、パートナー企業にとっての新規事業の立上げをサポートするわけですから、新しいことが始まるというワクワク感を感じられるのも醍醐味。
今後は、社内の新規事業公募制度で企画が通ったので、それを実現に移せることがプレッシャーながらも楽しみです。就活をしていた時から「非営利団体もまいぷれのコミュニティの中に巻き込んでいけたら」と考えていたので、それを思っていたより早く着手できたことが嬉しい。
とはいえ、まだまだこれからかたちにしていくので、仕組み化できるよう頑張っていきたいと思います。
~編集後記~
持ち前の愛嬌と知性とで、賢くもソフトに、日々現地のパートナー企業とコミュニケーションをとりながら業務に取り組む森田さん。一生懸命に仕事をするモチベーションの根底には、学生時代から興味をもっていた芸術振興の取り組みにかける想いがあるのだなということが、インタビューをしていてひしひしと感じられました。まだまだ入社半年の彼女が今後何を成し遂げてくれるのか、楽しみです!