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【VCインターンブログVol.14】米国のD2Cビジネス紹介 第1弾

こんにちは。「海外有名VC紹介」シリーズを担当している宮澤です。今回はすこし違ったトピックについて紹介したいと思います。最近注目されるワード「D2C」。本記事はそのワードについて紹介した後に米国での成功例を紹介していきたいと思います。

最近注目されているD2Cとは
 B2CやB2B、C2Cなど様々なビジネスモデルが存在する中、最近ビジネスモデルとしてD2Cが注目されている。英語の"Direct to Consumer"を略してワードであり、特徴としては英語を訳した通りで、直接一般消費者に商品を提供することだ。従来のB2Cなどのビジネスモデルでは商品を製造してからいくつかの仲介起業を介して一般消費者の手に商品が届けられていた。しかし、D2Cビジネスはこのような仲介起業を介さず商品製造から商品提供までの流れを行っている。

                  (Advancyの記事より引用)

なぜ今注目されているのか

最近注目を受けているD2Cだが、実はビジネスモデルとしては新しいものではなく、インターネットでソフトウェアやサービスを提供する企業にとってD2Cは普通の事業体型として存在していた。しかしECなどの普及によって実体を持つ製品のD2Cが可能になり現在のような注目ぶりになった。つまり、現在注目されているD2Cビジネスの多くは生活する上で必要な形ある製品を扱うビジネスである。

そんな、今注目されているされているビジネスモデルのD2Cが一番盛り上がっているのはやはり、ベンチャー激戦区のアメリカ。今日はそんな数あるアメリカのD2C企業の中からファッション関連のD2C企業を紹介させていただく。

米国のファッション関係D2C企業

1.Warby Parker

              (Warby Parkerのコーポレイトサイトより引用)

基本情報

2010年にペンシルバニア大学の学生4人によって創立されたユニコーン企業。
調達金額:$300 millionベース:ニューヨーク実績:「2015年Fast Company誌の"Most Innovative Company"」受賞

事業内容

  • 安い値段で種類豊富なメガネを提供したいという考えから、自社が開発・デザインしたメガネをインターネットで販売している。

特徴

比較的安価:全商品一律$95。もともと起業した理由が他のメガネが高額だったという理由。


種類が豊富:安さに重きを置きながらもユーザーが困らないように多種多様なフレームを開発している。例えば、メンズのメガネだけで91種類ありそこからまたカラーなどを選ぶことができる


サービス「Home Try-on」:メガネやサングラスを買う際にユーザーが一番気になるのが「実際に似合うかどうか」だ。そのためWarby Parkerでは「Home Try-on」というサービスを行っている。このサービスでユーザーは最大5個までオンライン上でフレームを選択しサンプルという形で自宅で試着することができる。

(Warby Parkerのコーポレイトサイトより引用)

試着ONLYの実店舗を運営:Home Try-onのサービスは自宅に送って、試着後送り返す手間があるので、時間に余裕がない休日などにしか時間がないビジネスマンには少し不便だ。そんな人のためにWarby Parkerはニューヨークやカルフォルニアを含む17州に32店舗の旗艦店を持ち実際に手に持って商品を選ぶことができる環境を設けている。


社会活動「Buy a pair, Give a pair」:世界の15%の人はメガネが必要なのにメガネを持てていないという問題に対して、売り上げの一部をメガネが必要な人にメガネを提供する資金として使っている。さらに、メガネを提供するだけでなくメガネ販売の技術も発展途上国に提供している。これはミレニア世代の80%が買い物を通して何か社会活動をしたいと考えているというデータを裏付けに行っている。


            (Warby ParkerのYoutubeよりリンクを取得)

成功要因の考察

「Buy a pair, GIve a pair」や「Home Try-on」などの独自のサービスも成功要因の一部として考えられるが、やはり一番大きいのは同じようなペインを持ったユーザーがたくさんいたことであろう。安価なメガネを開発して売ろうというアイデアは、もともと創立者の一人であるJeffery Raider氏が旅行先でメガネを無くしてしまい、アメリカに帰ってきた後もメガネが高すぎて1学期間メガネ無しですごしたというエピソードからきている。事実、日本には、JinsやZoffなど比較的安い価格でメガネを買うことのできるブランドが存在するが、アメリカではRay-BanやOakleyのようなブランドものしかなく、「メガネ=高い買い物」という考えがあった。Warby Parkerのように安くおしゃれなメガネが揃っているブランドは学生などお金はないけどメガネが必要不可欠な人たちに支持されている。

2.Bonodos

               (BONOBOSのコーポレイトより引用)

基本情報

2007年にスタンフォードのビジネススクールのAndy Dunn氏によって創立されたSoonicorn企業。
調達金額:$128 millionベース:ニューヨーク実績:アメリカ小売大手のWalmartに$310 millionで買収された

事業内容

男性以外にジーンズ以外のパンツのオプションを提供したいという考えの元、メンズパンツに特化したE-Commerceを運営。

特徴

学生、先生、軍関係者は割引価格


動画によるフィット感の紹介ズボンには様々な形があり、オンラインでズボンを購入するとイメージと違ったなどの問題が出てくることが多い。多くのオンラインサイトはズボンの色や生地などに注目されるがフィット感を意識しているのはBonoboの特徴かつ強みだ。

実店舗”Bonobos Guideshop”の運営:最近ECと実店舗を両方を持つことで売り上げの相乗効果を期待するケースが増えている。Bonobosはその先がけとして、設立当初から最高のカスタマーサポートを提供するために実店舗を運営している。実店舗ではできる限り顧客と1対1になり形やサイズなどのアドバイスを行うことで、顧客に自分に本当にあったズボンを提供できるようにしている。

成功要因の考察

Bonobosの成功要因として考えらるのが、男性にとって無難なズボンを買えるところがないという、潜在的なペインに注目したからではないだろうか。男性のファッションはH&MやZaraなどといったファストファッションかRalph Laurenのような高級ブランドなど極端なオプションになってしまう傾向がある。そんな中質がよくデザインがシンプルで豊富なズボンを比較的安価で欲しいというニーズに着目出来たのはBonobosの勝因の一つだと感じる。さらに自社のカスタマーサービスをNinjaと呼び、質の高いサービスを提供することで、店舗での接客に近いサポートが可能なのも大きな要因だろう。

このように、アメリカで成功したいるファッション関係D2Cビジネスは市場のペインに上手く着目し、開発・販売にプラスαで独自のサービスを付け足すことで成功している。これから、日本でも似たようなサービス登場していくと思うので注目したい。


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