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【VC Intern Blog Vol.3】高齢者向け市場の現状

 読者の皆さんはじめまして。私は、Full Commit Partners のアソシエイトの藤田(たこみ)と申します。先日、大好きだった祖母を友達との旅行で訪ねた際、本当に嬉しそうに、楽しそうに振舞っている姿に気づきました。たとえ遠くに住んでいて会いに行けないとしても、連絡をとるようにしなくてはと決意できた、そんな貴重な経験でした。さてそんなおばあちゃんっ子なたこみでしたが、今回は日本における高齢者向けサービス市場の概要とその先行事例について紹介させていただきます。


 そもそも、日本には「高齢者×富裕層」の人口が世界的に見ても、非常に多い。
超富裕層(Ultra High Net Worth Individual)と呼ばれる総資産33億円以上の人口は、アメリカに次いで世界2位の約1万8千人であり総資産1億円以上の富裕層までを対象とすると、その数は316万人にまで跳ね上がる。

引用:Knight Frank,The world wealth report 2019

 また、同時に注目すべきは、それら富裕層の持つ資産を含めた日本の金融資産のうち、84%を50歳以上の高齢者が保有しているという事実である。

引用:大和総研、金融資本市場

 つまり日本は、今後の高齢者人口の増加という展望も含めると、非常に大きな高齢者向けサービス市場を内包していると言え、上述の2点からその市場価値は莫大なものであると言えるだろう。

 では次に、高齢者向けサービスの既存サービスについて述べていく。それらを見渡すと、大きく5つのタイプに大別することができると考えている。

①入居型施設サービス付きシニア向け住宅など、定住環境とそれに付帯した様々なサービスを提供。
先行事例:ユーカリ優都ぴあ(子供と高齢者の共生型施設)、スマートコミュニティ稲毛(アクティブシニアタウン)


②施設サービスジムやリハビリ施設、コンビニなどの施設を通して、特徴を持ったサービスを提供。
先行事例:宅配クック123(高齢者専門宅配弁当)ケアローソン(コンビニに付帯する相談窓口)

③エンタメサービスWebサイト運営やスマートフォン活用の講座など、趣味や娯楽に特化したサービスを提供。
先行事例:プレミアケア(エンターテイメント型リハビリデイサービス)シュミカツ!(高齢者向け趣味活動の支援に特化したWebサービス)

④補助系サービス人や機械に依った介護サービスの提供。またそれのための開発を行っている。
先行事例:ElliQ(AIによる介護ロボット開発)Aura Powered Clothing(デザインに重きを置いた補助器具)

⑤その他サービスパートナー探しや終活など、大別できないが他にも様々なサービスが提供されている。先行事例:スペースメモリアル(宇宙葬)Rakuten O-net スーペリア(余生をともに過ごす人を探すマッチングサイト)
 下記に高齢者向けサービス先行事例についてのポジショニングマップを、大まかではあるが作成した。この図を参照すると、その事業内容は介護などの生活支援に関するサービスから趣味など娯楽関するサービスまで、その範囲は多岐にわたることが分かった。

 さて、今回のブログ更新はシリーズものであるということで、次回以降大別した5つの種類から高齢者向けサービスについての考察を重ねていきたいと思う。
 特に冒頭で述べた通り、日本は「高齢者×富裕層」が非常に多い。上図を参照すると、サービスの種類の幅が広いのに対して、資産を持つ富裕層に対するアプローチは未だ様々な余地を残しているように感じられる。今後の投稿を通じて、新規事業の可能性の核心にたどりつけられればと考えている。

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#VC#FCP#シニア#サービス#高齢者#市場分析

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