Fukurou Magazine
くだらないことで笑いあえて、成し遂げたいものに向かってマジメに支え合い、困ったときはじっくり相談に乗ってくれる。そんなチームが本当にあるなら、ぶっちゃけ話を聞いてみたい。ということで今回は、営業部のとあるチームにインタビュー。 ...
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※本記事はfukurou noteでも発信している内容です。
フクロウラボの主軸事業である、アプリ向け広告配信プラットフォーム「Circuit X」。その立ち上げは6年前に遡ります。どのようなきっかけで事業を立ち上げ、どんな意義や価値を産んでいるのでしょうか。
これまでインタビューに出てこなかったCircuit Xの社会的意義や込められた想いについて、フクロウラボ代表の清水翔さんにお話を聞きました。
──今日はCircuit Xについてお話をききたいと思います。まずはCircuit Xの始まりからお伺いしてもいいでしょうか。
立ち上げたのは2015年。当時の海外企業がやっていた広告配信を参考にしました。UXを向上させるとともに、ユーザーにアプリをインストールさせることでマネタイズできるような仕組みで、広告を見せるだけでなく、ユーザーにも利益がある点がいいなと思ったのです。
例えば、タクシー配車アプリのプロモーションをする場合。口コミサイトでお店を調べると、そこまでの交通手段としてタクシー配車アプリのインストールを勧める広告を出すといった仕組みです。ユーザーがアプリをインストールした時に成果報酬が発生します。
──ユーザーの体験を損なわずに広告効果を見込める点は、双方にメリットがありますね。
とてもいい事業だったのですが、うまくいきませんでした。ユーザーがインフラのように使うメディアを集める必要がある上、クライアントのアプリも優良なサービスである必要がある。また、クライアントが継続して出稿する保証がないので受注を続けるのが難しかったのです。
結果、クライアント、メディア、ユーザーの三方にとってよい成果報酬型の広告コンセプトを踏襲しつつ、現在のCircuit Xは現在のアフィリエイト型広告配信プラットフォームになりました。
──アフィリエイトの広告配信プラットフォームには、多くの競合サービスがありますが、そのなかでCircuit Xの強みは何でしょうか。
広告運用をする営業担当者が見る管理画面です。広告の効果を可視化して把握できる機能なのですが、社内の担当者が運用しやすいように、機能改善を優先して開発しています。
また営業担当者は、管理画面のデータをもとに、クライアントとメディアそれぞれにチューニングしたり、コンサルティングをしたりします。例えば、メディアに対しては、デイリーのクリック数、コンバージョン数などを管理画面上で出していますが、クライアントにとっての費用対効果等のKPIは非公開とし、営業担当者のみが見れるようになっています。
クライアントとメディアは直接コンタクトをとれないので、間に入る営業担当者が状況を踏まえながら、交渉提案をするのです。
──なるほど。Circuit Xは自動で広告が配信されているというよりは、営業担当者のセンスや寄り添いが大切なサービスなんですかね。
はい。良くも悪くも営業力やビジネスパーソンとしての仕事力で顧客に選ばれるかどうかのウェイトが、他広告配信サービスよりも多いと思います。ロジックだけで解決しない、とてもやりがいのある事業です。
営業担当者に現状を共有したり、運用方法の提案したりなど、半自動的にサジェストしてくれるような機能は、ちょうど今作ろうとしているところです。半自動化のサジェスト機能ができた暁には、営業担当者の時間的余裕を増やし、より顧客に集中できるようになると思います。
──ここからは、メディアにとってCircuit Xが提供する価値を聞いてみたいと思います。まず、あえて聞いてみたいのが、アフィリエイト広告が少しグレーなイメージをもたれがちであること。清水さんはどう考えますか?
確かにグレーゾーンをつくような手法として見られやすいですし、そういう方がいらっしゃるのも、おそらく事実だと思います。
その上で僕は、アフィリエイト広告は、好きな人に好きなものを紹介できる手段だと考えています。「好きな人に好きなものを紹介する」という当たり前な行為を金銭的インセンティブを付与して後押しするようなものだと捉えています。
少し前までは、ブロガーなどがアフィリエイターの主流でしたが、今はいろいろな自己表現する方が増えていて、そういう方々にアフィリエイト広告という手段を通じて稼いでもらえるというのは、Circuit Xの社会的意義と言えると思います。
例えば、TikTokをやっているきのこ農家の方がCircuit Xを利用して、クリエイターとして広告収入を得たケースもあります。ちょっと変わった例だと、きのこ農家さんがメディアとして成功した事例もあるんですよ。普段はきのこを育てている方に、本業の農家以外で収入を得る手段を提供できるって、すごく素敵なことだと思います。
── 一方で、ユーザーにとってのCircuit Xの価値とは?
アフィリエイト広告が、ユーザーとその商品やサービスとの出会いのきっかけになることです。たとえば、フリマアプリをインストールしてお小遣いを稼いで、日々の生活を色鮮やかにする出会いを提供できることは、ユーザーに対する価値だと思います。もしかしたら、自分自身でフリマアプリをインストールすることがあるかもしれませんが、「広告を通じて、「早く」アプリと出会える」ことは意義があると思います。
──メディアに対しての意義だけでなく、Circuit Xで働くことの意義ややりがいもあるのではないかと思います。エンジニアと営業、それぞれどのようなメリットがあるでしょうか。
フクロウラボでは、エンジニアに幅広い技術を使えるようになることを求めていて、組織図上のチーム分けはあるものの、できる限り幅広い技術に触れるようにしています。
また、Circuit Xが24時間365日安定運用しなければいけないプラットフォームであることや、収益に関わる仕事なのでレポートの数字を間違えると死活問題になるなど、責任が伴う仕事であることも、やりがいにつながるのではないかと思います。
──営業はいかがでしょうか。他サービスの営業にはないやりがいや意義はありますか。
クライアントとメディアの間に立って両者をマッチングさせる、いわゆる「リボン型」のビジネスモデルを成立させ、「お商売」を手助けするのは大きな意義だと思います。
ひとつの案件には多くのメディアが紐づいています。例えば1,000人のメディアのそれぞれの効果を予測して予算配分を調整したり、クライアントとメディア両者の論理、状況、気持ちを分かった上でよい落としどころを探ったり。
Googleのインプレッション広告などは、自動で広告が差し変わりますが、アフィリエイトネットワークにおいては、営業担当者がその塩梅を見極める必要があるので、その存在感は大きいのです。
また、メディアにとっても、営業担当者の影響は大きい。メディアは広告を手動で貼り変えるなど手作業で広告を配信しています。そのため、営業担当者を信頼しているかどうかが広告を貼ってもらえるかに影響するのです。「営業さんが好きだから広告を貼ります」とか「信用できるから広告を貼ります」といった、感情による変数が起こるのがとても面白いし、ビジネスパーソンとして鍛えられるはずです。
──Circuit Xは今後、どんな広がりを見せると思いますか。未来の展望を聞かせてください。
アフィリエイトは、URLを貼るだけで広告配信ができる、良くも悪くも単純なサービスです。だからこそ、Instagram、TikTok、ゲーム実況など、その時盛り上がったサービスにすぐに乗ることができます。URLを貼る場所さえあればマネタイズできるのは、アフィリエイトの強みだと思いますし、営業やエンジニアの発想次第で新たなマネタイズ方法を発見できるのです。
──これから清水さんは、Circuit Xをどんなサービスに育てていきたいと考えていますか?
今は広告配信ネットワークといえば、Facebook、Twitter、Yahoo!、Instagramなどがメインで使われてますが、Circuit Xもそれらと並ぶくらい、第一想起に選ばれるようなサービスを目指しています。
また、自己表現したい人や稼ぎたい人に使ってもらえる存在になりたいですね。特にHTMLやCSS、動画編集などの知識がない人でも、みんな何かしらの形でクリエイティブな自己表現ができるはず。
特別なリテラシーがない人でもアフィリエイトを通じてで何十万、何百万円も稼げる可能性を持つCircuit Xは、彼らをエンパワーメントさせる力を持っていると思います。そんな多様なクリエイターたちをCircuit Xを通じて支えていきたいと思います。
(写真・文:出川 光)
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