Freewillには、新入社員が最初に挑む特別な研修があります。
その名もMission Global―― 研修と聞くと、座学やマニュアルを想像するかもしれません。
でもFreewillの「Mission Global」は少し違います。
非日常の世界に飛び込み、体験し、自分自身に落とし込む。そんなユニークな学びの場から、新入社員の挑戦は始まります。今回は2025年4月に入社したメンバーの、京都での体験をご紹介します。
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日本の伝統文化が脈々と受け継がれ、四季折々の豊かな自然に囲まれた街・京都で、私たちは「アントレプレナーシップ」「クリエイティビティ」「マインドフルネス」の3つのテーマを軸に、ビジネスの本質についての学びを深めた。そこには、ただ机上で学ぶだけでは得難い、実際にその現場に立ち、その空気を吸い、人と対話する中でしか得られないものがあった。
■ 自然との共生が生むアントレプレナーシップ
あなたは、10年後や20年後の世界のために、いま行動できますか?――そんな問いを突きつけられたような時間だった。堤淺吉漆店の漆職人・堤さんは、育てるのに10年以上を要する漆の木を前に、その年月を惜しむことなく、「未来に残す」ことを選び、日々行動し続けている。短期的な効率や大量生産が優先される現代において、こうした長期的視点で物事に取り組む姿に、真のアントレプレナーシップを感じた。
また、特筆すべきは、“価値の伝え方”だ。漆で作られたサーフボードと聞けば、多くの人が「飾り物」と想像するだろう。しかし堤さんは、「これを飾りとして使って欲しくはない。機能性があり、環境にも優しいサーフボードとして、実際に海で使ってほしい」と語った。そしてその想いから、価格をあえて抑え、その価値をより多くの人に届けようとしている。その姿勢から、価値を“つくる”だけでなく、“どう届けるか”という視点の重要性が垣間見えた。
■ 地を知り、流れを読む先にあるクリエイティビティ
文化事業コーディネーターの北林さんは、私たちが普段の生活の中では意識することがない土地の歴史的背景や、その土地に息づく“流れ”を伝えてくれた。あなたは、今自分が立っている場所の地形が、どれほど多くの人の暮らしや想いを積み重ねて形成されてきたかを、考えたことがあるだろうか。
自然の地形が人々の暮らしを形づくり、そこに文化や想いが生まれ、やがてビジネスが生まれる。そうした、人間の最も根源的な営みによって築かれた自然や文化は、今を生きる私たちが短絡的な欲のために壊してよいものではなく、守り、紡いでいくべきものだ。だからこそ自然の流れ、時代の流れ、人の想い――それらを読み解くことこそが、これからのビジネスにおいて求められるクリエイティビティに不可欠な感覚なのだと、壮観な保津川の流れと景観を遊船から眺めながら、北林さんは、私たちに気づかせてくれた。
■坐禅とマインドフルネス
“思考を手放す”とはどういうことかーー私たちは日常の中で、無意識のうちに思考と決断を繰り返している。そうした思考の渦から一歩引いて、自分自身の内側に向き合うことが坐禅の本質であるという。栖賢寺住職の宗貫さん曰く、坐禅とサーフィンには共通点がある。波に乗るとき、思考は消え、意識は「今この瞬間」に集中する。坐禅も同様に、雑念を手放し、「今」と調和することで、自分を俯瞰でき、内面にある軸が静かに見えてくる。
また、坐禅後に触れた孔子の思想も非常に示唆に富んでいた。紀元前の中国で語られた彼の言葉は、時代を超えたメッセージとして伝わり、今なお生き続けている。短期的な損得や感情に流されることなく、自らの信念に基づいて行動する姿勢は、現代を生きる私たちの指針となる。マインドフルネスと孔子の思想は、ビジネスパーソンである私たちにとって、欠いてはならない心構えなのかもしれない。
■ 伝えるという責任
京都の地で私たちが向き合ったのは、「価格や機能を超えた価値を知ってしまった者の責任」だった。守るべきもの、続けるべきもの、後世に残したいもの。それを知ってしまったら、ただ消費するだけではいられない。その魅力や本質を“どう伝えるか”が問われている。
Freewillは、日本の伝統工芸から最新デザインまで、作り手の想いと共に届ける「tells market」、『後世に残したい創造性を、世界へ。』をコンセプトとした「Telling - Cafe & Gallery - 」、そして個人や組織が持続可能性と社会貢献への取り組みを可視化・成長させる支援ツール「SPIN」などを通じて、価値の橋渡しを担っている。
未来に向けて、私たちは今、何を繋げるべきか。今回の京都旅は、その問いに対する確かなヒントを与えてくれた。だからこそ、私たちは”Will”を持って行動し続ける。
あなたは、何を伝え、何を遺しますか?