営業活動におけるクロージングとは、クライアントに契約を締結してもらうフェーズのことです。
実際には契約書の締結のほかに、発注書の送付やそこに至るまでのアプローチも含まれています。
契約できるかどうか左右されるフェーズなので、クロージングの技術や知識を身に着けておくと営業として早くから活躍できますので押さえておきましょう!
この記事ではクロージングの基礎やタイミング、基本の流れ、クロージングを成功させるコツを紹介します。
クロージング力があれば契約まで適切に導くことができるようになり、受注率のアップにもつながるのでぜひ最後までご覧ください。
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クロージングとは?営業に必須の技術!
ビジネスにおいて、クロージングという言葉には複数の意味があります。
たとえばアパレル業界では洋服や衣類のことを指したり、別の業界では英語のcloseから「終わりにする」という意味で使われることもあります。
営業では「契約の締結までの過程」という意味で使われることがほとんどです。
この記事では営業においてのクロージングを詳しく解説していきます。
営業においてのクロージングとは?
営業においてのクロージングは「契約」「契約の締結までの過程」のことを指します。
営業活動はクライアント訪問からはじまり、ヒアリングや提案、交渉などのフェーズを踏んだのち、契約の締結に至ります。
この契約締結の最後の工程がクロージングです。
クロージングではそれまでの営業活動で積み重ねてきたクライアントの興味や購買意欲をまとめあげて成約へつなげます。
クロージングがうまくいかない場合、営業側に直接的な原因があるか、相手がクローズできる状態に達していないことが考えられるので原因を究明し、早急な改善を行うことが営業担当者に求められます。
クロージングの成功は営業成果に直結しているので、会社にとっても営業担当者にとっても重要なフェーズの1つでしょう。
クロージング力の重要性
クロージング力は営業マンにとても重要なスキルです。
相手のニーズを察知するヒアリングや自社の製品やサービスの提案するフェーズを通してどんなに相手の興味や購買意欲を得ても、クロージングを行わない限り契約の締結に至ることはできません。
ですがクロージングは大変難しく、技術や知識が必要です。
クロージングの知識や技術を身に着けておかないと、強引に成約へ持っていこうとして、こちらに対して不信感を持たせてしまったり購買意欲が低下してしまったりして商機を逃してしまう可能性があります。
強引にならないように時間をかけすぎると競合他社に流れてしまうことにもなりかねません。
そのため営業担当者は慎重に相手の思考を推測して、提案や交渉の話を繰り出すクロージングの知識や技術を持つ必要があります。
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クロージングのタイミングと基本の流れ
営業活動でクロージングと受注に至るまで、大きく5つのフェーズで進めていきます。
- ヒアリング
- 提案
- 交渉
- クロージング
- 受注
ヒアリングから交渉までの3つのフェーズはお互いの条件のすり合わせです。
確認した条件をもとにクロージングを行い契約が締結できたら、受注となります。
そのクロージングの中にはさらに細かなフェーズが存在するので、ここで詳しく解説します。
1.テストクロージング
テストクロージングとは営業トークの途中で得られた相手のニーズや要望をもとに、契約の意思を見極めるフェーズです。
提案している製品やサービスに「欲しい」「買いたい」など興味を持ってもらえたのか、以下のようにシンプルな質問を行って確認します。
- 「ご興味を持っていただけましたか?」
- 「使ってみたいと思っていただけましたか?」
- 「提案内容に気になった部分はありましたか?」
相手の反応が良ければこのままクロージングへ進みます。
まだ悩んでいるようなら、無理に推し進めないように気をつけて相手の悩みや課題を消化する提案を行って成約へと導いていきます。
相手にほとんど購買意欲がみられない場合は、そのまま営業活動を終えることもあるでしょう。
成約する可能性の低いクライアントに多くの時間を使わずに済むので、大切なフェーズの1つです。
2.クロージング
テストクロージングで相手の購買意欲の確認ができたら、本番のクロージングに入ります。
クロージングは相手の意思決定を促すフェーズです。
契約の意思を確認することは非常に勇気がいることですが、「いかがされますか?」とシンプルに問いかけましょう。
曖昧な問いかけだと、相手の返答も曖昧なものになる可能性があります。
シンプルな問いかけ以外にも、相手の反応によって条件の余白を残したり選択肢を用意して選んでもらう方法もあります。
たとえば「プランAとプランB、どちらがよろしいでしょうか?」と二者択一にする方法です。
クロージング方法は業界や商品、サービスによって変わりますので会社の先輩の営業を参考に研究してみましょう。
3.契約の締結
クロージングで契約の意思が確認できたら、契約の締結フェーズに進みます。
この時に気をつけたいのは書類の不備です。
思わぬトラブルが発生しないように普段より一層注意しましょう。
納期や納品数、契約金額など食い違いがないか確認します。
契約内容について相手の不明点や疑問を解決して、問題がなければ契約書を取り交わしたところでクロージングは終了です。
しかし「契約して終わり」ではなく、アフターフォローも重要です。
アフターフォローを怠ると、次回の機会に会社の商品を購入してもらえなくなる可能性があります。
今後も考えてアフターフォローも忘れずに行いましょう!
クロージングを成功させるコツ
営業活動でクロージングの成功は、売上に直結する重要なフェーズです。
ここではクロージングを成功させるコツについて紹介します。
ぜひクロージングの技術や知識を身に着けるのに役立ててください。
クロージングのコツ1.BANT条件が欠けていないか確認する
BANT条件とは以下の4つの言葉を合わせた言葉です。
- Budget:製品やサービスを購入するための予算
- Authority:購入を承認する決裁者や決定権
- Needs:必要性
- Timeframe:購入時期
BANT条件は営業活動でヒアリングのフェーズで確認すべき点を網羅しているフレームワークです。
クロージングがうまくいかない場合、4つの条件のいずれかが欠けている可能性が高いので確認してみましょう。
クロージングのコツ2.選択肢を与える
クロージングで相手に決断を迫るとき、相手に強引な印象を与えてしまうと成約を逃してしまう可能性があります。
強引な印象を与えないためには、選択肢を与えて相手に決めてもらうのがおすすめです。
選択肢が多すぎると相手に悩みを与えてしまうので最大でも3つがベスト。
選択肢から選ぶことによって、相手は自ら決断した実感を持ってもらえるので納得感のある営業活動を行えます。
クロージングのコツ3.ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックを使う
ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックは心理学における返報性の原理を応用した手法です。
返報性の原理とは借りができたら返したくなる心理のこと。
はじめに絶対に断られるような大きな要求をして相手にショックを与え、その後に小さな要求をすることで話が通しやすくなるテクニックです。
営業活動で使う場合は、最初に高額な商品を提示し、その後に下位互換や代替品の商品を紹介する流れになります。
複数の商品を紹介したり、商品を比較しながら紹介できるメリットもあるのでぜひ使ってみてください。
まとめ
営業活動におけるクロージングについて説明してきました。
ヒアリングや提案といったフェーズを踏んだのち、最後の工程である契約の締結を行うフェーズがクロージングです。
クロージングは売上に直結する重要なフェーズの1つで、営業担当の力量が試されます。
ぜひこの記事で紹介したクロージングの流れと成功させるコツを参考に、営業活動の成功を目指してください!
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クロージングは相手に決断を迫る、非常に難しいシーンです。
しかし、相手の疑問を引き出したり不安要素を解消したりしてフェーズを踏んで成約につなげられたときは達成感を得られるので、とてもやりがいを感じられる仕事です。
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