デザイナーの仕事は、クライアントの希望したデザインを実現することです。
デザイナーであれば、クライアントの希望する内容でそのまま制作するのではなく、クライアントの希望を超えた良いデザインを制作したいですよね。
そのためには、クライアントとコミュニケーションを上手にとり、お互いによく理解し合う必要があります。
今回はデザイナーが気をつけるべきポイントを5つご紹介します。
コツ1:丁寧にヒアリングをすること
クライアントが望むデザインを制作するために大切なことは、ヒアリングを丁寧に行うことです。
まずは依頼された内容のコンセプトを確認し、どのようなデザインが適しているのかイメージを掴みます。
さらにクライアントに具体例を提示してもらったり、キーワードを出してディスカッションをするとお互いの認識のズレが少なくなり効果的です。
もっと具体的にどのようなカラーにしたいのか、参考にできる画像、一番訴えたいことなども確認するとイメージが湧きやすくなります。
依頼されたデザインの意図や目的を理解することも大切です。
誰のためなのか、その製品のプロジェクトの目標は何なのかも把握すると希望するデザインを実現しやすくなるでしょう。
一緒に製品を成功させたいという前向きな気持ちと姿勢を表していくことで、クライアントも信頼してデザインを任せてくれるはずです。
コツ2:デザイナーから提案をすること
デザイナーからクライアントに提案をすることは大切なことです。
クライアントの希望するデザインをそのまま制作するのでは、デザイナーではなくオペレーターになってしまいます。
デザイナーの仕事はクライアントの希望を取り入れつつ、目的に向かってより相手に伝わるデザインを自分で考え、制作していくことです。
ラフ案でいいので、クライアントに自分の提案をしていきましょう。
相手の考えるコンセプトを取り入れた上で、自分の考えたデザインの意味や、それが目的を達成するためにどのようにプラスになるのかを説明し、より良いデザインを一緒に制作していきたいという意志を伝えます。
クライアントとは違う目線で提案をしていき、それがさらにクライアントに認められることで、このデザイナーにならデザインの制作を任せられると思われるようになるでしょう。
コツ3:クライアントを理解すること
デザイナーは様々な分野のデザインに関わります。
クライアントがどのような仕事に関わっているのか、デザイナーはその都度理解をすることが大切です。
そのためには、クライアントの関わっている業界を調べましょう。
依頼されているデザインがどのような役割を持っているのかが分かります。
これはデザインを制作する際の大きなヒントになるはずです。
そしてクライアントはデザイナーではない場合が多いです。
そのためデザイナーの仕事の全てを理解することは難しいでしょう。
デザイナーにとって課題解決につながるか疑問に思うデザインを希望したり、修正を求めてくる場面が出てくることがあります。
その希望内容は目的を達成するためのデザインとして成立していないと説明する前に、まずクライアントがそのデザインを希望する理由を聞き、理解しましょう。
その裏には、クライアントの関わる業界が求める、もっと違う視点があるかもしれません。
デザイナーも、クライアントと同じ目線で仕事内容を理解していくことができると、より希望に沿ったデザインを制作することができます。
コツ4:コミュニケーションを大事にすること
コミュニケーションはデザイナーの仕事においてもとても大切です。
今まで述べたヒアリング、提案、理解もコミュニケーションに当てはまります。
他にも確認しておくべきことが多くあります。
企業では連絡手段が決まっている場合が多いですが、フリーランスの場合は何のツールを使って連絡をするのかを決めることです。
毎回違うツールで連絡をしていると、いつの間にかどのツールに情報があったのか分からない...という事態が起こり得ます。
とても基本的なことですが、仕事を上手く進めていくために最初に決めておくといいでしょう。
納期や修正回数の確認も大事です。
クライアントが提示する納期に間に合わなそうなのにイエスと言ってしまったり、クライアントの希望に沿えず、修正が多くなってしまいなかなか完成しない。
このような事態を無くすために、クライアントとコミュニケーションをこまめにとりましょう。
厳しい納期には最初から難しいとはっきりと言い、可能な期日を提示しましょう。
間に合わなかった場合は、信頼を無くします。
間に合った場合でも、継続する業務の場合はまた同じ期日を指定され、また苦しい思いをしてしまいます。
クライアントも納期の目安を理解できていない可能性があります。
デザイナーから伝えることで相手に理解してもらい、より良い環境で制作をすることが実現できるでしょう。
修正回数は、最初にヒアリングを丁寧にすれば減らすことが可能になりますが、それでも修正をゼロにするのは難しい場合があります。
自分からもクライアントやユーザー目線で制作中のデザインの利点を提案し、クライアントに意図を理解してもらえるようにコミュニケーションをとりましょう。
クライアントに対して迅速に対応をすることも大事です。
仕事先の人に連絡をしたのに二日も返事が無い...という事態が自分に起こったら、相手を信頼することが難しくなると思います。
返信をしなければ、連絡を見てもらえているかどうかも相手に伝わりません。
内容に対してすぐに回答ができない場合は、いつまでに確認しますなど一言でいいので、気付いたらすぐに返信をしましょう。
このアクションだけでも、クライアントとの信頼関係が良くなります。
コツ5:スキルアップやスキルの棚卸しをすること
デザインのスキルアップをすることや、現在の自分のスキルを棚卸しをすることも
大切です。
常にデザインの勉強を行い、自分のスキルの幅を広げましょう。
スキルアップをすると、クライアントの希望するデザインに対して提案できるアイデアの幅が広がります。
そして今までは要求に応えることができなかった難しいデザインも、実現可能になるでしょう。
スキルアップと共に時々スキルの棚卸しをすることにより、今の自分で対応可能な業務の範囲が見えてくるはずです。
対応可能な仕事が分かるので、クライアントからの依頼にどれが対応可能で対応不可なのか回答することができます。
対応できないとの回答はなるべくしたくは無いと思いますが、できます!と言ってできなかった場合は、大きな問題に繋がります。
クライアントは大切な時間とお金を使って制作をお願いしてくれているのです。
それを無駄にしてしまう行為はしてはいけません。
その時の自分の力量を見極めて仕事に応じていきましょう。
対応できなかった業務は、次から始めるべき勉強の課題になります。
スキルアップのモチベーションにもなるでしょう。
このようにスキルアップをしていくことで、クライアントの予想を超えた、より良いデザインを制作できる可能性が広がります。
クライアントの要望に応えることはもちろん、期待以上のデザインを制作できるデザイナーを目指していきましょう。
まとめ
クライアントの希望を実現するにはコミュニケーションがとても大事になります。
まずは丁寧なヒアリングを実施しクライアントの希望や目的を確認しましょう。
デザイナーからも提案をし、一緒により良いデザインを制作する意志を見せることも大切です。
そしてお互いに理解し合い、認識のズレが無いようにしていくと希望のデザインを実現できるはずです。
同時に自分のスキルアップも怠らずに行い、クライアントの予想を超える素敵なデザインを制作していきましょう。