2020年11月10日(火)、オンライン配信で、株式会社想研が主催する「日本IFAフォーラム2020」が開催されました。
全国のIFAやFP、保険代理店、証券会社、メディア、情報ベンダーなど500名の参加者が集まり、IFAビジネスの現状や今後の展望等に理解を深めました。
当社代表の尾口もパネリストとして参加し、「コロナ禍における顧客創造事例とマーケティングのヒント」と題してdavide marketing 代表取締役 CEOの麻生 陽平氏とトークセッションを行いました。
発表内容を一部紹介していきます。
パネリストのプロフィール
davide marketing 代表取締役 CEO 麻生 陽平氏
2013-19 IFA GAIA 取締役CEO。ウォルト・ディズニー・ジャパンにてディズニー公式コンテンツサービス、ECサイト等オンラインビジネスプロデューサーを歴任。ディズニーストアにてリアル・オンラインを融合したマーケティング及びリブランディング、プロモーションをリード。三菱電機で国内初カメラ付携帯端末PJリーダーに従事。慶應SDM研究科イノベーション・デザインプロジェクト非常勤講師(13-15)。2020より現職。新規事業や中小ブランド育成、マーケティング伴走支援を行っている。
株式会社Fan 代表取締役 尾口 紘一
2005年に日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)に新卒FAとして入社。2008年に富山県でFanを設立。来店型相談専門店「投資信託相談プラザ」を東京丸の内、神戸三宮、富山、名古屋等にも展開。自身も講師を務める資産運用セミナーは開催数400回を超え、2020年9月末に仲介する顧客口座数は延べ1万口座を突破。2020年1月より、一般社団法人ファイナンシャルアドバイザー協会理事。
コロナ禍におけるマーケティングの3つの課題「IFA業界も変化が進む」
コロナ禍におけるマーケティングの課題は以下の3つに分けられます。
コロナ禍におけるマーケティングの3つの課題
1.オンラインの活動量や質の違いにより認知・配荷ともに差が開く
→ オンラインを上手く活かせる人材や組織の体制づくりがカギに
2.サービス提供エリアがオーバーラップ。エリアを超えた差別化の競争
→ 顧客本位に加え、何で自社を差別化するか・独自性を出すか
3.オンラインの活動では対面に比べ一度の接触時のエンゲージが弱くなる
→ 顧客接点のステップづくりや体験など、関係性構築の設計がより重要に
オンライン対応(Zoom面談などの遠隔サービス)を顧客が受けいられるマインドセットとなり、流通・サービスの拡大のチャンス。一方で、顧客との一度の接触で得られるエンゲージが小さくなるデメリットもあり、「どうやって顧客との関係性を築けるか?」がこれからのマーケティングの課題となっています。
Fanのこれまでの実績とコロナ禍の取り組み
Fanは2020年9月30日時点で、仲介する口座数が延べ1万口座を突破。「資産運用をあたりまえに」というビジョンのもと、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)とマーケティングの両輪で走り抜けてきた成果が出てきた次第であります。
> 仲介口座数1万口座を突破!YouTubeチャンネルも開設
しかし、コロナ禍ではFanにおいても前段で述べられた課題は感じており、創意工夫が必要でした。そこで、"Withコロナの顧客創造"を続けるため、販売チャネルの強化を施策。オンラインを活用した顧客接点を定着化させました。
販売チャネルの強化「IFA×IT企業」へのSTEP UP
1.メディアサイト運営
2.Youtubeチャンネル開設 / 専用スタジオ開設
3.オンラインセミナー開催とオンライン面談の強化
4.Webミーティングブース
Fanの運用体制が可能にする「Withコロナの顧客創造」
販売チャネルの強化を迅速に進められた背景には「Fanの運用体制が重要なガキとなる」と麻生氏から高く評価していただけました。
FanではWebマーケティング・インサイドセールス・営業(アドバイザー)のポジションをそれぞれ設けることで、集客から顧客化までの導線の最適化を行っています。
また、各ポジションにおいて会社の売上だけを追うのではなく、ポジションにマッチしたKPI目標を設定。より、ユーザファーストの働き方ができるような工夫が顧客創造の基盤になっています。
各ポジションのKPI目標の例
・Webマーケティング
来店・セミナーのCV増
・インサイドセールス
アポ増
・営業(アドバイザー)
成約率増
※営業は売上、資金導入だけではなく、成約率もKPIとすることで「資産運用をあたりまえに」という
Fanのビジョンを社内全体に根付かせる工夫がされております。
コロナ禍におけるマーケティングのヒント
Fanのこれまでの活動を踏まえた上で、マーケティングの観点から麻生氏より総括をいただきました。
オンライン上の活動で大切になることは、以下の2点になります。
オンライン上の活動で大切になること
・ステップをつくり段階的に関係を構築していく
・目的に向け各活動をつなげて考える
前段でも記述したとおり、オンラインにおける顧客接点はエンゲージが低いのが特徴的です。1つのコンテンツ(施策)で答えを出さずに、段階的に仕組みをつくりそれぞれのチャネルの役割・一貫性を設計してあげることが大切。
いきなり成功させることは難しいため、小さくスタートして失敗と改善を繰り返し続けていく事がポイントになります。
まとめ「今後IFAに必要になること」
「コロナ禍における顧客創造事例とマーケティングのヒント」をテーマにトークセッションを進めてまいりました。
今後のIFAの活動においては、オンライン上の活動を生むことは大前提になります。また、各IFA業者の違いや独自性を持たせることで顧客の中の「ブランド知識」をさらに高めてもらう仕組みが必要です。
不安定な時代が続く中で、顧客本位を実現するIFAの存在価値が世の中に広がり、マーケットを成長させていくことがこれからのミッション。Fan代表取締役の尾口も「あらためて自社の強みを作り、さらなるステップアップをはかっていきたい」と語っておりました。
最後に
本セミナーをご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。
今後とも、益々のご活躍をお祈り申し上げます。