こんにちは!エニトグループ(with/Omiai)の採用担当です。
今回は、withでサーバーサイドエンジニアとして活躍する石田直樹さんにインタビューを行いました。2015〜2020年までwithに在籍し、2025年3月、5年ぶりにwithへ復帰した石田さん。
社外経験で得た知見や、5年前と今のwithの変化について、詳しく話をお伺いしました。
株式会社with サーバーサイドエンジニア
石田直樹
2015年にwithへ入社し、マッチングアプリの立ち上げや成長をサーバーサイドから支える。2020年に一度退職し、複数社でチームリーダーを経験。2025年に再びwithへ戻り、現在は不正検知を担う「トラスト&セーフティユニット」に所属。1on1や運用効率化、組織の自律性向上などにも注力し、開発とマネジメントの両面から現場改善に取り組んでいる。
ひとりで進むより、みんなで遠くへ。5年経て、withへ再ジョイン
ー石田さんのご経歴を教えてください。
携帯電話向けJavaアプリの評価・開発からキャリアをスタートし、その後はエンジニア派遣会社やソーシャルゲームの新規開発・運用など、幅広い業務を経験しました。
2015年5月にwithへ入社し、約5年間在籍。退職後の2020年から2025年にかけては、withでの経験をもとにして、複数の会社でチームリーダーとして進捗管理や新人育成を担当しました。その後、2025年3月に再びwithへ入社し現在に至ります。
ー現在の石田さんの担当業務について教えてください。
現在は、マッチングアプリの安心・安全な利用環境を支える「トラスト&セーフティユニット」で、サーバーサイドエンジニアとして不正行為を検知・防止するシステムの改善と運用に取り組んでいます。
マッチングアプリでは、過去に不正行為を行ったユーザーが再登録を試みるケースも少なくありません。悪質なユーザーが再び被害を起こす前に、いかに早く検知し、マッチングやメッセージの段階で利用を停止できるかが非常に重要です。マルチ商法やぼったくり飲食店などに誘導する事例もあり、早めに悪質なユーザーをブロックすることで、被害を最小限に抑えることができます。
このような不正検知の仕組みは目立つ仕事ではありませんが、安心・安全な環境づくりを支える裏方として、アプリ全体の満足度向上に直結する重要な役割なんです。不正検知の対策に気づかないまま快適にサービスを利用していただくことが、私たちの成果とも言えるかもしれません。
ー2025年に再度withへ転職を考えるようになったきっかけを教えてください。
以前withで一緒に働いていて、現在も在籍中の同僚から声をかけてもらったことがきっかけです。
前職で携わっていたマネジメント業務も、とてもやりがいのある仕事でした。一方で、自分自身のスキルが伸びている実感を持ちづらく、エンジニアとしての成長に対して行き詰まりのようなものを感じていたんです。
「もう一度エンジニアとして実務経験を積み直したい」という気持ちが強くなっていたタイミングで、withから保守運用ポジションの募集があるというお話をいただき、再びwithに戻る決断をしました。
ーwithに再度入社するまで、他社で学んだことやエピソードがあれば教えてください。
一番大きな学びは、「ひとりでは何もできない」という気づきを、組織全体を底上げする再現可能な仕組みへと昇華できたことです。
前職でアプリの立ち上げプロジェクトに参画した際、経験の浅いエンジニア3名と私という体制で、不安定な立ち上げ期を迎えました。最初は「自分ひとりでやった方が早い」と感じる場面も多く、実際に私が多くの実務を引き受けて回していたのですが、それではプロジェクトもチームも持続しないことに気づきました。
そこで私は、「都度フォロー」から「構造的な支援」へと方針を転換しました。メンバーごとの課題を細かく分解・分析し、詰まりの原因に対して汎用的なナレッジを整備。特定のメンバーの問題として終わらせるのではなく、他のメンバーにも活用できるようなノウハウとして展開するようにしました。
その結果、2〜3か月後にはチーム全体が自律的に動けるようになり、プロダクトも安定した成長軌道に乗りました。これは単なる一時的な立て直しではなく、チームの継続的な成長を支える仕組みとして機能したと実感しています。
この経験から得たのは、「チームに投資し、育てていく」ことの大切さに加えて、それを再現可能な形で仕組みに落とし込むことが、組織全体にレバレッジを効かせる力になるということでした。
ー他社での経験をwithでどのように活かしていきたいですか?
チームのひとりひとりが持つ力を最大限引き出せるような環境を整え、プロダクトの成長に貢献したいと考えています。
私は自分を突出して優秀なエンジニアだとは思っていませんが、コミュニケーションやチーム力を底上げする視点では多くの価値を提供できる自信があります。これまでの現場でも、属人化しがちな支援を体系化し、チーム全体が自律的に機能する環境を整えてきました。
前職でもその姿勢を貫くことで、メンバーの能力が引き出され、納期短縮や品質改善といった成果につながりました。“仕組みとしてのチーム強化”を、withでも再現・拡張していきたいと考えています。
現場から変革を。中途による新しい波と、原点回帰で変わるwith
ー5年前のwithで働いていたときと、現在のwith。働くなかで、どのような変化を感じていますか?
5年前のwithは社員30人未満の小規模な組織で、誰がどの業務を担当しているか、メンバーの顔と名前も、すべて把握できるほど密な関係性がありました。業務の役割分担もゆるやかで、職種を超えた体制が当たり前に存在していたんです。
現在は社員数も増えたことで、以前のようなマルチタスク体制から、役割が明確に分かれたプロフェッショナルな環境へと進化しました。
各担当領域が明確になったことで、エンジニアとして特定の技術に集中し、スキルを深める環境が整ってきています。ユーザー数やデータ量の増加に伴い、パフォーマンスチューニングや障害対策などより高い精度が求められ、学びの機会も多いですね。
一方で、組織が大きくなったことによるコミュニケーションの取りづらさや、他部署との連携の難しさといった新たな課題もあります。
そのような背景を受け、現在は開発フローやチーム間の連携方法を見直しながら、意見を出しやすくするための試行錯誤を進めているところです。
ー具体的にどのように課題改善に向けて取り組んでいるのでしょうか?
まずは毎朝の短いミーティングを導入し、アジャイル開発の原則に基づいた改善を進めています。たとえ5分でも顔を合わせて会話をすることで、コミュニケーションの質を高め、開発スピードや精度にも良い影響が出るんです。
開発体制全体についても「このやり方が本当に最適なのか?」という声が現場から上がっていたので、各チーム柔軟なアプローチを試しながら改善に向けて取り組んでいますね。
会社の規模拡大に伴い自主的な課題特定や改善提案をする機会が減少することもありましたが、、最近はシニア層の中途入社も増えたことで、現場からの提案や改善の動きが加速しています。今はまさに、現場起点で自発的な変革が起き始めているフェーズなんです。
答えのない面白さ。未来のwithでともに挑戦するあなたへ
ーマッチングアプリの事業に対して、魅力を感じる点を教えてください。
マッチングアプリは「人と人が関わるサービス」であるからこそ、明確な正解がなく、常に学びがある領域です。同じユーザーであっても時間や場面で価値観をはじめ感情や行動に日々変化があります。その変化を捉えながらサービスを育てていくことに大きな面白さを感じています。
私自身、人に対する関心が強く、「誰かの役に立ちたい」「人のために貢献したい」という気持ちが仕事への原動力になっています。恋愛というテーマを通して、「この人はこういう考え方をするんだ」と気づかされる瞬間が多くあり、そうした発見が日々のやりがいにもつながっています。
5年ぶりにこの分野に戻ってきても、やっぱりこの仕事の面白さや楽しさだけは変わらないですね。
ーこれから入社してくる方と、どのような関係性を築いていきたいですか?
年齢や経験に関係なく、できるだけフラットな関係で関わっていきたいと思っています。
上下関係を意識しすぎず、互いにリスペクトを持って接することで、安心して意見を言える環境を作ることが大切だと感じているからです。
私自身も「教える側」という立場にとらわれるのではなく、新しく入社される方からも学んでいきたいという気持ちがあります。若手の方でも優秀な方はたくさんいますし、自分にはない発想を知っていきたいです。みなさんと切磋琢磨しながら、チームで補い合い、協力し合える関係を築けたら嬉しいですね。