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Basics 1 Tips ;「真摯さ」とは一体、何か?

「考え」「発言」「実行」が一直線になるとき

ベーシックスの1は「素直さ、真摯さ」である。

「素直さ」はわかりやすいだろう。何でも素直に受け入れることだ。
たとえば、中途採用で入社する人は、すでに別の会社でいろんな経験をしているから、自分ではもう「わかっている」と思うことがある。それで素直に物事を受け入れられず、反発が生じたりする。
だが、コップのなかに新しい水を入れようと思ったら、中に入っている水を捨てないといけないのと同じで、自分の頭のなかをゼロにしないと、新しい物事というのは入ってこない。素直さというのは、コップのなかの水を捨てられるということだ。これが素直さというものを端的に表していると思う。

ところが、もう1つの「真摯さ」となると、これが難しい。
英語で言うと「インテグリティ」(integrity)。これが大切だと言っているのはピーター・ドラッカーだが、彼は「真摯さとは教えられるものではない」とも言っている。だから伝えるのがすごく難しいのだが、ウチの商品でロイス・クルーガーの『8つの鍵』のなかにヒントとなりそうな言葉があるので、それをまず抜粋してみようと思う。


映画『ガンジー』のなかで、ガンジーが南アフリカで名声を得始めるシーンがあります。南アフリカにおけるガンジーの指導力のおかげです。しかし、なぜインド人がそんなリーダーシップを持つのか? ―そう疑問に思ったリポーターが、ガンジーの側近に詰め寄ります。
“ガンジーとは何者だ?”
側近の者は少し考えてからこう答えました。
“ガンジーが考えていることは、彼が言っていること。言っていることは、実行していることだ。”
彼の「考え」と「言葉」と「行動」は見事に一直線だったのですね。考え、言い、実行することが一直線になった状態、考えと言葉と行動が一体化する人を、私たちは誠実(integrity=真摯さ)だと言います。
信頼を得るためには一直線になりましょう。皆さんの考えを言葉としてまっすぐ言い、言ったことをまっすぐ実行するのです。
当たり前のことですね?でも人間関係に不可欠なので、あえて言います。
人との関係で根底にあるのは、自分が信頼に値することです。正しい価値観や法則を見出し、人格を形成しなければ、信頼ある関係は築けません。人の信頼を得られず、大切に思われず、友情関係を築けない状態はとても不幸せです。ですから、人格の形成にフォーカスすることは非常に重要です。


「信頼される」ということ

ロイス・クルーガーは、ぼくのメンターの1人だ。付き合いも長い。
彼は、『7つの習慣』で有名なフランクリン・コヴィー社を、スティーブン・コヴィー博士と共同で創業したメンバーの1人である。フランクリン・コヴィー社は、世界中で展開する大企業。その世界展開の76ヶ国までを手がけた責任者がロイスなのだ。

80ヶ国近くでビジネスを展開していくというのがどういうことか、考えてほしい。どれだけ異文化の人々とコミュニケーションをしなければならないだろうか。どれだけ異文化の人々と関係を作っていかなけれ
ばならないだろうか。同じ日本人同士ですら、うまく関係を築けないことが多いのに、全然違う国の全然文化が違う人たちと関係を作っていかなくてはいけないわけだから、彼の話は非常に参考になる。

彼が言うように、考えてることと、言ってることと、やってることが一緒というのは、すごくインテグリティ(真摯さ、誠実さ)が高い。反対に、言ってることとやってることが一致しないヤツは、信用できないだろう。あなたの周りにも、きっと1人や2人はこういう人がいるんじゃないだろうか。


ウチの会社にも昔、そういう人がいた。言っていることはとてもキレイで、仲間意識が強い。「仲間が一番大事」と言ったりする。ところが、彼が本当に大事にしているのはお金なのだ。こちらからすると「仲間じゃなくて、本当は収入が一番大事なんでしょ?」と思わず言いたくなる。それでも彼は、「いやいや、仕事において収入が一番大事だとは考えていない。充実感や楽しさが大事だと思うんですよ。」などと言う。口ではこう言うのだが、やっていることは全然違う。となると、周りの人間はだんだん彼のことを信用できなくなってしまう。明確に「不信」という形ではないにしろ、「なんとなくうさん臭いな」と、人は感じてしまうのだ。

変な話かもしれないが、彼が「今の時点では、自分にとって一番大事なのは収入を上げることなんだ」と言うのであれば、それはそれで周りは信用する。信頼できる。価値観は違ったとしても、信用はできるのだ。しかし、ベースの部分で言っていることとやっていることが違うと、信頼はされない。


「あのころには戻りたくない」

これは個人の人格の話だけでなく、会社という組織にも通ずることだ。
以前、顧客のペルソナを作成するというプロジェクトがあった。顧客にアンケートを取り、そのなかから8人のタイプの違う人を選び、2~4時間くらいの個別ヒアリングをして、彼らが大切にしている価値観を抽出するというものだった。

そのなかにOさんという、夫婦で事業を経営している方がいた。当初は「わらにもすがる思いでダイレクト出版の本を買ってみた」そうだが、みるみるうちに仕事が上手くいくようになった。実際にOさんがヒアリングのときに何と言ったかというと、「あのころには戻りたくない」と語ったそうだ。隣では奥さんが泣いていたそう(マジで)。


このヒアリングでは、Oさん以外の人もウチの商品に不満を持つ人はほとんどいなかったという。ウチの場合はこういう業種だから、不満を持つ人がそこそこいるだろうと思われたのだが、蓋を開けてみるとほぼ全員がファンになってくれていた。これが、知識や教育の力だと思う。

個人的に思うのは、人生を変えるに足る本当に大きな力は、「知識」や「教育」にあるのであって、ツールやそれ以外ではない。これが、われわれがマーケティングしている商品の力だ。ウチの顧客の多くは、最初は怪しいと思ったとしても、そこからウチの商品をどんどん好きになり、ファンになってくれる。
Oさんも、ビジネス系の商品だけでなく、なぜかEQ英会話をやってみたり、フローマインドをやってみたり、あちこちの商品を買ってくれているそうだ。いわく「ダイレクトの勧めるものなら良いんだろう」と。


こういう本物の、人生のある、人間としての顧客を見ることは、ぼくらにとって何より意義がある。顧客は、決算システム上に現れるデータではない。1人1人がこのような人生を背負っているのだ。

われわれがOさんに提供したのは、新しい知識。それだけだ。Oさんは自力で人生を変え、自力で実績を出した。しかし、われわれに非常に感謝し、われわれを深く信頼してくれている。だから、われわれはその信頼を裏切るようなことがあってはいけない。その信頼に応えるように、商品の質をもっともっと上げなければいけないし、自分の仕事の質をもっともっと上げなければいけない。そして、「あのころには戻りたくない」と言ってもらえるほど大きな変化を遂げた顧客を、もっともっと増やさないといけない。
そのために、ぼくらは真摯な態度を忘れてはいけないのである。

Invitation from ダイレクト出版株式会社
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