ダイレクト出版の社員に向けて書いたレターを転載しています。
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To: ダイレクト出版のみんなへ
From: 小川忠洋
なんか最近あらためて思うんだけど、言葉の力ってすごい強いなーって思うんだよね。どういう言葉をかけるかによって、人間ってすごく変わるんだなぁと。
というのも、この週末実施したセミナーに、ある東大生が来てたのね。話を聞いてると、凄まじい天才らしい。あまりにも華麗な経歴だから、拒絶に弱いだろうからビジネスは難しいんじゃないのみたいな話を受けて、テレアポセールスのバイトに行って、拒絶を受けまくり、心が折れそうになったにもかかわらず、一週間後には、1日の販売記録の過去最高を更新するとか。なかなかヤバい(笑)。ここまで来ると理解不能。
なんか才能の全てを手にしているような人っぽいんだけど、そんな人が劣等感を持ってるんだって。
また、 別のケースもあった。その人もなかなか素晴らしい才能を持ってる、とても恵まれた人だと思うんだけど、いつも口癖のように「自分なんか、、」という言葉が出てしまうんだと。オレもその人から何回か聞いたことがあったから、不思議になって聞いてみたんだよね。『なんで、あなたみたいに恵まれた人が、自分を卑下するような感じなの?』
で、最初は自信がないのかもとか色々言ってたんだけど、最終的に本人も気づいてなかったのは、今とは別の職場で、上司から人格否定されるような言葉を、 毎日のように受けていて、その影響が、 自分でも気が付かない間に、じわりじわりと染みこんでいったんじゃないかと。その結果、自分自身の価値について、疑念を抱くようになったり、自信が持てなくなったりしたんじゃないかと。
こういう話って、本当にたくさんあるんだよね。特に、誰もが強く受けてるのは、親からの影響なんだよね。親がずっと、 子供を否定するような言葉をかけていたら、それって少なくとも10年20年は続くわけだから、すさまじい影響があるよね。そういう人って、大人になってからも、精神的に安定してなかったりするケースが多かったりする。
なので個人的には最近すごく親に感謝してるんだ。普通に育ててくれたこと。今の自分が、普通に精神的に安定して過ごせているのは、親の影響なんだなと。最近、すごく実感する。みんなも、普通にいられるのは、親のおかげだから感謝しろよw
で、何の話かって言うと、やっぱり言葉によって人間の心ってできるんじゃないのかなっていう話。植物に水をあげて育てるように、心とか精神には、どんな言葉をかけるか?が、すごく大事だなと思うんだよね。
そんな心とか言葉とかじゃなくて、実力とか思考力とかそういうことの方が大事でしょって思うかもしれないけど、心・精神が安定していることは、そういった能力を発揮する土台だからね。言葉より行動が大事って話もあるけど、もし夫婦の結婚記念日に、サプライズでケーキを用意されてプレゼントを用意されて「おまえと結婚したことは最悪の間違いだった」て言われたら、どう思うんだろうね。どっちのインパクトがあるんだろうね?
んで、影響を受ける言葉には、二種類あると思うんだけど。一つは人から受ける言葉。例えばさっき言った親とか、自分が付き合ってきた友達とか、まぁいわゆる他人から受ける言葉ね。でも一つは自分自身から聞く言葉。人間、頭の中でずっとぶつぶつ、ぶつぶつ、しゃべってるよね。その言葉って、自分自身が生きてる年数分だけ聞いてる言葉でしょ。であれば、他人の影響よりも、親の影響よりも、 圧倒的に大きいよね。
だから何が言いたいかって言うと、みんなも自分が使う言葉、特に自分自身に向けて使う言葉っていうのは、とっても気をつけて欲しいと思うんだよね。ウチで働いてるみんなって、みんな能力的にも高い人たちばっかりだし、社会的にも恵まれた人たちばっかりだと思う。だからそんな人たちが、自分自身に変な言葉をかけて、 人生を無駄にしてほしくないんだよね。
能力をいくら磨いても、自信とか自己肯定感っていうのはつかないのかもしれないよね。だって才能の全てを手にしているような東大生が、劣等感抱いてるくらいだから。逆に、根拠のない自信、根拠のない自己肯定感、それが能力を作っていくのかもしれないね。
みんな日誌とか書いてるだろうから、そこでも自分にかける言葉に気をつけてね。
そして頭の中で、自分に向けてる言葉に気をつけてね。
なんか最近、続けざまにそういう事を感じたので
おれも、あらためて気をつけないとなと思ったよ。