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もし、明日死ぬとしたら…

昨日、東京出張のついでに「靖国神社」へ参拝してきました。

東京近辺に9年も住んでいたのに、、大学と目と鼻の先にあるのに、、今まで一度も行ったことがなかった場所。

むしろ、、なんか総理が参拝するしないで毎回批判されてるけど、たかが神社への参拝でなんでそこまで揉めるんやろ? いったい何があるんやろ? と、恥ずかしいくらいに浅い知識しかなかったから、今まで興味さえもなかった…

実際には、ここは多くの戦争で、国を守るために尊い生命を捧げられた246万人もの方の神霊が祀られている場所。ほんとうの歴史を知るほど、日本人にとって特別な場所だということがわかったので、だいぶ遅くなったけど行ってみた。

そうしたら、、思っていた以上に大きな発見があり、自分自身の感情を大きく揺さぶられる体験をすることになった…

靖国神社の本堂への参拝を終えると、「遊就館」という展示施設があることを知り、そこに向かった。ここは、明治維新あたりから大東亜戦争に至るまで、日本の戦争の歴史について時系列で並べられた展示を見ることができる。

映画とか、絵画での展示はもちろんだが、当時の将軍が来ていた軍服とか、装備品、メモや遺留品までも展示されていて、かなりリアリティがある…

そのほか零戦とか、戦艦や戦車までも展示されていて、なかなか迫力があった。ただ、それ以上に心動かされ、参考になったのが、、一番最後にある「靖国の神々」というコーナーだ。ここは、特攻などで戦死した将軍・兵士たちの遺留品、そして遺書が展示されていた。

この遺書に書かれた言葉の一つ一つ。その背後にある想いにとても感動した。正直、これらの遺書を読んで、その気持ちを想像しながら、、何度か泣いた。

もし、明日死ぬことが決まっているとしたら?…

特攻を命じられて、明日死ぬことが決まっている人が書いた文章。そこには一体何が書かれているのだろうか?

ある大尉の遺書には、こんなことが書かれていた。

”「大命を授かったから行ってくる。後のことは頼む。もし時間があったなら2つだけやりたかったことがある。1つは読めなかった本が5冊あるので、それを読みたかった。
もう1つは、お前(妻)にもう一度だけ会って話をしたかった。ただ、それはもう叶わない。ただ、これだけは言っておく。1人の人間を本気で愛することができた人間ほど、幸福な人はいない。 だから俺は幸せだった。」”

たしか高木くんもブログで書いていた気がするけど、、もしもう少し時間があったら、本を読みたかった。勉強をしたかった。と書いている人が結構いた。死ぬ間際にも関わらず、、、だ。これは、多分他の民族ではあまり考えられないんじゃないだろうか。学習することに価値を置く、日本人ならではの素晴らしい文化だ。

また、そのほかの人の文章にも目を通したが、私利私欲についてのことはあまり出てこない。みんな清々しいほどに決意を固めていて、そして、死ぬ間際でも妻や子供など、他者のことをいたわっていた。

明日死ぬということが決まっている状況で、自分だったら一体何を書くだろう…

果たして、こんなに潔く気持ちの整理をつけることができるんだろうか。自分が死ぬ間際になっても、他者のことを思いやる気持ちを持つこと。学びたいという前向きな気持ちを持ち続けることができるんだろうか。そんなことを考えずにはいられなかった。

ただ、セールスライターとして、やはりこういった場所に自ら足を運ぶということは本当に大切だ。ただ机の上で本を読んでいるだけでは、ビデオ講座を見ているだけではわからないこと。味わえない感情というのがここにはある。

国を守るため、大切な人を守るために、自分の命を捧げてまで戦いに挑んだ人が、一体どんな気持ちだったのか。どんな想いを持っているのか。それがよりリアルに体感できる。多分、同じコピーを書くにしても、これを味わっているのといないのでは、全然厚みが違うんじゃないかと思う。

あと、ここに来てよかったなと思ったのは、展示だけではない。ペルソナとなる自分の親世代。そして、リアルに戦争を体験したおじいちゃん、おばあちゃん世代の人がたくさんここに来ていることだ。その人たちの様子を観察したり、会話を聞くことで、結構いいリサーチになる。

例えば、ある車椅子に乗ったおばあちゃんは、どうやらおじいちゃんを戦争で亡くしたようだった。この人は戦死者の遺書やパネルを見て、懐かしいといって涙を流していた。

またあるご夫婦は、展示の日章旗を見て、「懐かしいわねー。昔は祝日になると家の前に旗を上げてたわよね。」と言っていた。この感覚は僕の世代には全くないので、なるほどそういう気持ちになるのかと、とても興味深かった。

などなど、、特にペルソナと年齢が乖離しているP&Hの人、歴史講座のコピーを書く人は絶対に行って欲しい場所だ。もちろん、他部門の人でもこのような現場を知るということは、ぜひやってほしい。

よくセールスライターになりたいというお客さんで、人と話すのが苦手だから、誰にも会わずに稼げるのがいい。部屋にこもっていてもできるのがいいからやりたい。という人がいるが、、そういう考えではとても無理だと思う。

結局、相手にするのは機械ではなく、1人の人間なのだから。

萩原 敬大


PS.
参拝だけするつもりで来たので、1時間しか見る時間がなくて全然見たりなかった… 次は3時間くらいとってじっくりと見に行きたいな。

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