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内定者が聞く入社n年目デザイナーの現在地|Vol.1 星川萌美

就職活動をしていると、将来のキャリアについて考えたり、自分が数年後どのようになっているのかイメージする機会が多くあります。

実際に、コンセント先輩たちはどんな「現在地」に立っているのでしょうか。さまざまなバックグラウンドをもち新卒で入社する社員が、どのような仕事や経験を経て現在に至るのか、そして今後についてどのような目標を描いているのか。内定者の中井健太から、入社6年目でコミュニケーションデザイナー/アートディレクターの星川萌美さんに話を聞きました。

/登場人物:株式会社コンセント|コミュニケーションデザイナー、アートディレクター 星川萌美 

東北芸術工科大学を卒業後、2018年にコンセントに入社。紙/ウェブ/動画等の媒体を問わず、コーポレートサイトやインターナルコミュニケーションツール、タブロイド紙、カタログなどさまざまなコミュニケーションツールの制作に従事。コンテンツからデザインまでを一貫して考えるプロジェクトに関わることが多い。  

/登場人物:内定者(2024年4月入社予定)中井健太 

早稲田大学国際教養学部を2023年9月に卒業。2024年4月にコンセント入社予定。在学中は社会学を専攻し、誰も取り残されない社会づくりについてマイノリティの視点から研究。大学3年時に経験したロサンゼルス留学でUX/UIデザインに出会い、デザインを仕事にしたいと考えコンセントへの入社を決める。 

媒体にとらわれずに「そもそもから考える」を体現するコミュニケーションデザイナーとして 

中井 まず、星川さんの現在のコンセントでのお仕事について教えてください。 

星川 現在はContent Design group にてコミュニケーションデザイナーとして仕事をしています。クライアント業務に加え、入社4年目からチームマネージャーを務めているので、業務時間の7割をクライアントワークに充て、3割を自らのチームのマネジメント業務に使っています。扱う媒体は紙/ウェブ/動画など幅広く、 プロジェクトとしてもコーポレートサイトやコミュニケーションツールの制作など多岐に渡ります。現在はコンテンツの検討からデザインまで一貫して行うプロジェクトに多く携わっています。 

中井 Content Design groupは、主にどういったことを担当するチームなのでしょうか?

星川 Content Design groupは、コンテンツを戦略的に活用し、事業成果に貢献することに特化したグループです。私自身は、コミュニケーションの中で必要になるコンテンツのあり方をそもそもから考え、具体化へと導いていくようなポジションでプロジェクトに携わることが多いです。所属するメンバーも、コンテンツデザインや編集を得意としています。 具体的にどんなことをしているのかというと、たとえば過去に私が担当したプロジェクトの中にコンセントの新卒採用サイトのリニューアルをするというものがあったのですが、このプロジェクトでは「新卒採用サイトのターゲットは誰なのか」「ウェブサイトがそもそもどんな役割を果たすもので、そのためにどんな情報を載せるべきなのか」をコンテンツディレクター・ディレクターと一緒に考え、導き出した答えに基づいてサイトの内容を構築・デザインしていきました。このプロジェクトでは最終的なアウトプットの形はウェブサイト、と最初から決まっていましたが、プロジェクトによっては決まっていない場合もあります。

中井 星川さんがコミュニケーションデザインの仕事をするに至った経緯を教えてください。

星川 もともと、最終的なビジュアルアウトプットだけでなく、その中身やアウトプットの使われ方に強い興味があり、そこに深く関わりたいと思っていました。コンセントに入社した後、デザインをつくりながら同時にそのコンテンツがどうあるべきかを考えるコンテンツデザインに興味をもち、プロジェクトに携わるようになって、現在に至ります。仕事は幅広く、数カ月で終わるものから1年以上続くものまであり、ビジュアルやレイアウト制作部分を担当することもありますし、自分でコンテンツの中身を考えて一からつくっていくこともあります。現在は、コンテンツデザインやウェブ領域のUX/UIデザインなどを中心に、アートディレクターの元でコミュニケーションデザイナーとして、また複数人のデザイナーをディレクションするアートディレクターとして、さまざまなプロジェクトに携わっています。クライアントの仕事に加えて、自社開発の研修プログラム「コンセントデザインスクール」の運営なども担当しています。

コンセントデザインスクール https://cds.concentinc.jp/ 

入社4年目で就任したチームマネージャー。感じた自身の行動の変化 


中井 星川さんは、入社4年目からチームマネージャーを務めているということですが、早い段階でのチームマネージャー就任という印象を受けました。

星川 コンセントの方針として、若手もどんどんマネジメントに挑戦してもらいたいという考えがあることが背景だと思います。社内では、異なるバックグラウンドをもった方の意見を組織の運営に取り入れていきたいという思いがあり、そのひとつとして年次の若い社員がマネジメント職につく選択肢があるのだと思います。私が入社した6年前は比較的少なかったのですが、最近では社内でも若い年次のチームマネージャーが多くいますよ。

中井 チームマネージャーになったことで、何か星川さんの心境に変化はありましたか?

星川 組織運営に関して視野の広がりは強く感じます。メンバー時代もチームマネージャーから多様な情報を共有してもらい、周囲の意見を聞いて組織に目を向けていたつもりでしたが、実際にマネジメントをする立場になると、以前よりも自分の存在が自らの部署や全社の方針に大きく影響を与えるようになったので、自分のことだけでなく、より周囲やグループ全体を考えて行動することが自然に身につきました。

中井 デザイナーとチームマネージャーを両立する星川さんの普段の1日のスケジュールを教えてください。

星川 コンセントは裁量労働制を採用しているので、始業、終業は日によって違うこともありますが、私は朝型なので、朝早く仕事を始めます。基本テレワークが多いので、出社回数も月2、3回くらいです。繁忙期は以下のように1時間程度残業をする日もありますが、別の日に早めに上がるなどして稼働時間を管理しています。会社がテレワークと出社のハイブリッドを推奨してくれているので、かなり働きやすい環境だなと感じます。 

プロジェクトをリードする中で身につけた、広い視点 

中井 これまで多くのプロジェクトに関わってきた星川さんですが、入社1年目から6年目にかけて、仕事の進め方や広がりなど変化したと感じる部分などはありますか?

星川 広がりを感じるのは、プロジェクトにおいて関われる範囲です。入社したばかりの頃は、冊子やウェブサイトなどの一部分のデザインを任せてもらい、その作成を行うといった「パーツ」で関わることが多かったのですが、プロジェクトの経験を重ね、より制作の前段階の“そもそも”から、プロジェクトの終わりまで全体を通して関われるようになりました。変化を感じるのは、プロジェクト全体を俯瞰した上で、自分の動き方を考えられるようになったことです。入社当初は一度で完璧な成果物をつくることにとらわれてしまい、アウトプットの細部の調整などに時間をかけすぎてしまうことがありました。しかしプロジェクトに携わる中で、全体を捉えながら状況に応じてひとつひとつの作業にかける時間のバランスを調整する大切さに気づくことができました。この気づきがあったことで、プロジェクトにおける自分の役割を考えて動けるようになりました。この2点が、主に私がコンセントで過ごした時間の中で自分の仕事が広がった、変化したと感じるところです。

中井 普段お仕事をする中で重視している軸はありますか?

星川 大切にしている軸は、クライアントが抱えている課題に対して何が最適解なのかを、媒体にとらわれずにフラットに考えることです。

中井 「課題に対して何が必要なのかをフラットに考える」ということは具体的にどういうことを指すのでしょうか。 

星川 最初から媒体はこれだと固定して考えずに、内容にフォーカスを置くということです。 私の場合、イラストレーションやウェブ領域が強みです。そうした強みがあるとアウトプットも自分が得意な方向に寄せて考えたくなるかもしれません。しかし、当たり前ですが状況に合わせて必要なコンテンツ・アウトプットの方向性を提案することが、クライアントの課題とその解決を導くためにも大事です。そのため、クライアントの課題とその解決をするためにも、最初からアウトプットを固定せず、まずは必要なコンテンツをその都度考えることを大切にしています。

中井 この軸を見出してきた経緯などはありますか?

星川 そうですね。私が入社2年目に関わったプロジェクトで、キッチンメーカーであるクリナップ株式会社様の「HIROMA」という商品のブランディングを0から支援するプロジェクトがありました。私はこのプロジェクトにデザイナーの立場で関わっていて、動画、ウェブサイト、LPなどたくさんの種類のアウトプットをプロジェクトの中でつくっていきました。その中で得られた気づきの1つは、課題解決のために、戦略的に媒体を使い分けることが大切であることです。現状やユーザーの分析、そしてゴールイメージが具体的に描けていれば、必要な媒体やコンテンツが自ずと見えてきます。もう1つは、複数媒体を制作する場合、それらを取りまとめるコンセプトを定義しておくことが大事であることです。これがあるとどんな媒体で制作を進めても、課題解決に向けてアプローチに一貫性をもたせられるのだと、このプロジェクトを通して学びました。

クリナップ   HIROMAブランド戦略支援 https://www.concentinc.jp/works/cleanup_202104/ 

 

中井 仕事をする中で、デザイナーとして、社会人として、自己の成長を感じる点はありますか?

星川 自分が担当するクライアントをもって、最初から最後まで責任者としてプロジェクトを進められるようになったことです。入社したての頃は、メンバーとして上長に見守られながら作業することが多かったのですが、何度か経験を重ねながら、だんだんとプロジェクトの中で担当できる作業範囲が広がっていき、入社4年あたりで立ち上げから納品まで、責任者としてプロジェクトを担当できるようになりました。 

社会人として成長を感じる点は、人に相談しながら臨機応変に進められるようになったことです。コンセントでは調査フェーズからスタートするプロジェクトや、プロトタイプをつくりながら方向性を探っていくケースも多いのですが、こうした状況下で周囲に相談せずに独断で進めてしまうと、後戻りができなくなってしまったり、必要な観点が足りなくなったりしてしまいます。入社したばかりの頃は、自分なりの答えやアウトプットを制作してからでないと人に相談してはいけないと思っていた節もあり、必要以上に作業に時間をかけてしまっていました。しかしプロジェクト経験を積む中で、独りよがりに動き始めるのではなく、自分がどういう意図でこれから何をしようとしているのかを言語化して周囲に伝え、困ったときには相談できる環境をつくることが大切なのだと気づくことができました。この気づきを得てからは、常に周りとのコミュニケーション、いわゆる「ほう、れん、そう」を日々の仕事の中で意識できるようになり、以前よりも安定した進行ができるようになりました。 

コンセントでの6年を経た今、目指すデザイナー像

中井 将来はどんなデザイナーになりたいと考えていますか?

星川 つくる・提案する、だけができるデザイナーではなく、相手に寄り添い、一緒に伴走できるデザイナーになりたいです。コンセントに入社しプロジェクトに携わる中で、相手の発言の意図やニーズを汲み取る力がデザインをする上でとても大切であると改めて気づきました。相手の状況をさまざまなコミュニケーションの手法を用いて汲み取ることができれば、適切な状況把握と、より刺さる提案ができるのではないかなと思います。対話力と提案力、ビジュアル制作力を兼ね備えたデザイナーになりたいと考えています。

中井 最後になりますが、デザイナーを志す学生や、私のようなこれから入社を迎えるメンバーに対して、星川さんからメッセージやアドバイスがあれば教えていただきたいです。

星川 「まずやってみる」を大切にしてほしいです。自分が向いているのは何か、何を仕事にするべきかなど考え過ぎずにいろいろ挑戦してみてください。私自身、入社までウェブデザインのプロジェクトをやったことなかったですし、サービスデザインが自分に関わりのあるものと考えたこともなかったのですが、実際にプロジェクトの中でやってみると自分の得意とする領域もわかってくるし、興味の幅も広がりました。自分の可能性を決めつけず、視野を広くもって挑戦したいことに挑戦し続けながら、ぜひ自分が目指したいデザイナー像を探ってほしいと思います。 




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