1970年の大阪万博について、今日は少し個人的な思い出を語らせてください。実は、私は万博に直接参加した経験はないのですが、前職での出来事が強く印象に残っています。
万博の大阪開催が決定した当時、私は大阪で営業責任者を務めていました。その頃、ある財閥グループが大阪での開催に向けて100億円規模の資金を集めるプロジェクトを立ち上げ、私の会社にも数億円の負担協力の依頼がありました。
万博を成功させるためには、企業として貢献すべきだと考えた私は、社内を説得しようと奔走しました。しかし、なかなか同意を得られず、焦りを感じていたのを覚えています。
そんな中、当時の社長が大阪に来られた際、宴席でつい勢い余って「〇億円、出資しましょう!」と言ってしまったのです。すると社長からは、「投資資金をどう回収するかがお前の責任だ」と厳しく叱責されました。
最終的に、会社として投資を行ったかどうかは、正直なところ記憶が曖昧です。ただ、この経験を通して、私は深く反省しました。この一件から学んだのは、「何かを成し遂げたい時は、自らが責任を持って行動しなければならない」ということです。会社に対して投資や人材採用を求める際も、具体的な計画や行動を示すことが不可欠です。ただ要求するだけでは、実現には繋がりません。
過去の出来事ではありますが、この挑戦から得た学びは今も私の行動指針となっています。何か新しいことに挑戦する際には、自分の考えを明確にし、周囲の共感を得られるよう、具体的な行動を伴った提案を心がけることの大切さを、改めて感じています。