私は今でこそ社長をやっていますけど、元々はサラリーマンとしてSES営業を長いこと(15年ほど)やっていました
担当していたエンジニアが400名、営業の部下が大体5~7名。
入れ替わり含めて15人くらいの営業の面倒をみてきました。
ある部下が担当しているエンジニアの退職が多く、連絡をもらった時点で相談というよりも完全に退職の意思が固まっているという状況が続いた為、不安に思った私はその営業が担当しているエンジニア全員と会う事にしました。
すると多くのエンジニアが、以前から営業には相談していたのですが全然動きがないので諦めていたと言うんです
上司である私は一切その報告を受けてませんし、むしろ問題ありませんという報告を受けていたんです。
エンジニアの方からしたらなんでこんなことをするのか不思議ですよね?
めんどくさかったのかなとか、いい加減な人だったのかな、『今回に限って』外れを引いてしまったと思うのではないでしょうか。
ところが実はこれ、かなり多くのSES営業がやっています。
自分を犠牲にしてまでエンジニアを守りたいと思ってる営業はあまりいない
この業界の営業は稼働人数がノルマになっている事が多いです。
また、自社のエンジニアを営業する時に、一番の敵になるのは実は自社の別営業になります。
これは同じエンジニア社員を複数の営業で取り合うことになる為です。
これを踏まえて、エンジニアがプロジェクトの異動を営業に相談したとして考えてみましょう
自分の担当顧客から上がって次の案件を探すとなると、先ほど言った様に他の営業に取られてしまう可能性が高いので、多くの営業は本人には「分かった調整してみるね」と良い顔をしておいて実際は放置してるんです
なぜかと言うと、実際に引き上げようとするとお客さんから
「じゃあ同等のスキルを持ってる人を同じ単価で絶対に連れて来て」と言われたり、理由をそれこそ根ほり葉ほり聞かれて、どうしたら残らせられるのか厳しく問い詰められたり、なんで急にそんな話になるんですか?ちゃんとフォローしてないからじゃないですか?と叱責されたりするからです
つまり
嫌な思いをして引き上げの調整をして、さらに他の営業に取られる可能性がある
ということになるわけです
自分を犠牲にしてエンジニアの為に積極的に行動出来る営業ってたくさんいそうでしょうか?
実は数少ないのが現実です。
もう一つ、お給料を上げて欲しいと相談した場合も考えてみましょう。これもただめんどくさいのではなく、営業が動かない明確な理由があります
昇給希望があると、営業はまず社内のお給料を決定する権限のある人に相談しにいきます
そこでほぼ100%言われるのが、
「お給料を上げたいならお客さんに単価を上げてもらって来なさい」
ということです
(単価を上げずにお給料だけ上げていたら赤字になってしまうので当然と言えば当然ですが)
で、そういわれた営業がお客さんに交渉しに行くと
「まだ入ったばかりですよね?」
とか
「具体的に何が出来るようになってどれくらい生産性が上がってるんですか?」
とか
それどころか
「現場で評価が悪いのでむしろ下げてもらっていいですか?」
などと言われる場合もなくはないです
こうなると営業は『エンジニア、自社の上司、お客さん』の三者に板挟みになってしまいますよね?
ある程度営業経験があればこうなる事はみんな分かっているので、昇給の希望があっても最初から誰にも言わずに本人にだけ
「分かりました、私が会社に掛け合うので待ってください!」
と言ってそのままにしてしまう訳です
さらに、その後の進捗を聞かれると
「会社がダメって言ってるんですよね」
などと言い出したりすることも多々あります
人事や広報、社長がどれだけ良い事を言ってても結局営業がダメなら全てダメになる
これはもう間違いない事実ですし、エンジニアの為に自分を犠牲に出来る営業はとても少ないのが現実です。
という訳で、良いSES企業である為に大事なのは『営業の質』!
会社を作った経緯も、元はと言えばパワハラ営業のせいで鬱になってしまったエンジニアを助ける為でした。この営業も人に見えないところでパワハラしていましたが、本人は自分が悪いと思っているから誰にも相談できず病んでいってしまいました。
でも、全員の営業について行って何を言ってるか確認したり、報告が本当か嘘か全て確認する事は不可能なんです。
エンジニアの為に行動できる営業がいなければ、どんな立派な考えや目標も全て絵に描いた餅のようになってしまうということです。
そんな思いからうまれた弊社にはもちろん優秀で信頼できる営業が揃っています。
是非一度、オンラインでも対面でもお話を聞きに来てみてください!