履歴書は、応募者が企業に自分をアピールする最初で重要な書類です。しっかりと作成すれば、面接のチャンスを得ることができます。今回は、履歴書を作成する際に押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。
1. 基本情報は正確に、わかりやすく記入
履歴書の名前、住所、電話番号、メールアドレスなどは、最も重要で基本的な部分です。これらは正確に記入しましょう。特に連絡先はコンタクトがとれなくなってしまう可能性もあるので、誤記に注意しましょう。
2. 職歴は古い順?新しい順?
最も一般的な職務経歴の順番「古い順(時系列順)」
多くの企業は、職務経歴を「古い順」に記載することを求めています。これは、履歴書を見た際に、あなたがどのようにキャリアを積んできたのか、経験がどのように成長していったのかを理解しやすいためです。特に長期間勤務した職場については、最初に記載しておくことで、その経験の重要性をしっかり伝えることができます。
メリット:長期間の勤務先や重要な経験を最初に記載することで、安定性や責任感をアピールできる。キャリアの進展が時系列で確認でき、スムーズに履歴書を読み進めることができる。
注意点:途中で転職を繰り返している場合、履歴書が長くなりすぎる可能性があるため、企業側に伝わりやすいように、記載する内容を絞ることが大切です。
直近の職歴を強調したい場合「新しい順(逆時系列順)」
逆に、直近の職歴を強調したい場合には、職歴を「新しい順」に記載します。この方法は、特に転職をしてきた理由や、現在の職場での業績をしっかりとアピールしたいときに有効です。最近の経験を先に記載することで、企業側に対して最新のスキルや実績を即座に伝えることができます。
メリット:現在の職歴や最近の業績を強調できるため、企業側が最も重要視する「今の自分」を印象づけやすい。新しい技術や経験を積んでいる場合、それを強調することができる。
注意点:古い職歴が後回しになるため、過去の経験が薄く感じられることもあります。特に長い職歴がある場合は、その経験がどれだけ重要だったのかを記載するなど、 工夫が必要です。
「古い順」「新しい順」、どう選ぶべきか?
どちらの順番を選ぶかは、応募するポジションや自分のキャリアに応じて決めると良いでしょう。以下のポイントを参考にしてみてください。
新しい職歴をアピールしたい場合(スキルアップしたばかり、業界や職種が変わった場合、特定のスキルを活かしたい場合) → 新しい順(逆時系列順)で記載。
過去の経験を重要視される職種や、長期間の勤務が強調される場合(安定性を重視される業界、管理職ポジション、転職回数が少ない場合) → 古い順(時系列順)で記載。
履歴書の職務経歴の順番は、あなたがどのような印象を与えたいかによって変えるべきです。最も一般的なのは「古い順(時系列順)」ですが、直近の経験を強調したい場合は「新しい順(逆時系列順)」も有効です。いずれの場合も、職務内容や成果を具体的に記載することが、企業側に良い印象を与えるポイントです。
3. 自己PRは具体的かつ関連性を持たせる
履歴書の中で重要な部分の一つが「自己PR」です。この自己PR欄は、企業が応募者を理解するための大きな手がかりになります。しかし、自己PRをただ「自分は頑張り屋です」と書いただけでは、印象に残りません。面接へ繋がる履歴書を作成するためには、具体的で説得力のある自己PRが必要です。今回は、その書き方について詳しく解説します。
自己PRは具体的な実績を交えて書く
自己PRを成功させるためには、抽象的な表現よりも具体的な実績を盛り込むことが非常に重要です。例えば、「チームワークが得意です」と書くのではなく、「以前、〇〇のプロジェクトでチームリーダーを担当し、メンバーと協力して納期を1週間短縮しました」というように、あなたがどのように貢献したか、具体的な数字や結果を交えることで、説得力が増します。
応募する職種や企業に関連づける
自己PRは、応募する職種や企業が求めるスキルや価値観に関連づけることが大切です。応募先企業が特に重視している能力や特性を意識して、あなたの経験をアピールしましょう。企業の求める人物像をリサーチし、その要素を盛り込むと、より企業にマッチした印象を与えられます。
あなたの強みを業務にどう活かせるかを伝える
自己PRでは、あなたの強みがどのように業務に活かせるかを具体的に示すことが求められます。単に自分の得意なことをアピールするのではなく、それがどのように企業やチームに貢献できるかを伝えることが大切です。
ポジティブな結果に繋がることを強調
自己PRの中で重要なのは、ポジティブな結果に繋がる具体的なエピソードです。あなたがどれだけ努力し、その結果として得られた成果や効果を強調しましょう。企業は、あなたがどれだけ前向きに成果を上げられるかに注目しています。
簡潔で分かりやすくまとめる
自己PRは長すぎても読み手が疲れてしまいます。逆に、あまりにも簡潔すぎると内容が薄くなり、伝わりません。適切な長さで、ポイントを押さえた簡潔な文章にまとめることが大切です。企業側が最も重要視するポイントを絞り、その内容を明確に伝えましょう。
4. 志望動機を明確に
履歴書の中で企業が特に重視する項目の一つが「志望動機」です。志望動機は、単なる「興味があるから」ではなく、なぜその企業で働きたいのか、どのように自分が貢献できるのかを伝えるための重要なポイントです。しっかりとした志望動機を書けば、面接へ繋がるチャンスを高めることができます。今回は、履歴書で志望動機を明確に伝えるためのコツを詳しくご紹介します。
企業への理解を示す
まず大切なのは、応募先企業についてよく調べ、その企業の理念や事業内容、業績などに対する理解を示すことです。企業に対するリサーチが不足していると、「なぜその企業で働きたいのか」が曖昧になり、志望動機に説得力が欠けてしまいます。企業の特性やビジョンに共感する部分を見つけ、その点を強調することが重要です。
自分のスキルや経験を関連づける
志望動機の中で、あなたがこれまでに積み重ねてきた経験やスキルが、その企業でどのように活かせるかを具体的に述べることが大切です。自分の強みをアピールし、それが企業の成長や目標にどう貢献できるかを明確に伝えましょう。
キャリアビジョンを明確にする
志望動機には、応募する企業でどのようなキャリアを築きたいのか、どのように成長したいのかも盛り込むと良い印象を与えます。企業側は、あなたがその企業で長期的に働く意欲を持っていることを評価します。キャリアビジョンを語る際には、企業の方針や業界の動向に関連づけて話すことが大切です。
志望動機は具体的でポジティブに
志望動機は、できるだけ具体的かつポジティブに表現しましょう。「働きたいから」「興味があるから」など漠然とした理由ではなく、どのようにその企業で自分が成長できるか、どのように貢献できるかを具体的に述べると、面接官に良い印象を与えることができます。
前向きな意欲を示す
志望動機の中で、企業に対する熱意や前向きな意欲を伝えることが大切です。面接官は、応募者が本当にその企業で働きたいと考えているかどうかを見ています。そのため、志望動機はしっかりとした理由と共に、前向きなエネルギーが感じられる内容にすることがポイントです。
志望動機は履歴書で最も重要な部分の一つです。企業が求めている人材に自分がぴったりだと伝えるためには、企業の特徴に対する理解を示し、自分の経験やスキルをどのように活かせるかを具体的に述べることが必要です。また、前向きな意欲やキャリアビジョンをしっかりと伝えることで、面接へ繋がる可能性が高くなります。自分がその企業でどれだけ貢献できるかを明確に伝え、印象に残る志望動機を作りましょう!
5. 誤字脱字を徹底チェック
誤字や脱字は、履歴書の印象を大きく損ねてしまいます。応募する企業に対して「しっかりと準備をしている」と思わせるためにも、履歴書を何度も見直し、誤りを徹底的にチェックしましょう。また、文章が読みやすく、適切なフォーマットであることも重要です。清潔感と整った印象を与えることができます。
履歴書はあなたを企業に紹介する「第一印象」を決定づける重要な書類です。基本情報から自己PR、志望動機まで、しっかりとアピールポイントを整理し、誤字脱字をなくすことで、面接への第一歩を踏み出すことができます。自信を持って、納得できる履歴書を作成しましょう!
★「厚生労働省履歴書様式例」について(用紙サイズ:A3)
つきましては、下記リンク先に労働局推奨様式例を掲載しましたので、変更点にご留意いただき、公正な採用選考あるいは求職活動にご活用ください。
「厚生労働省履歴書様式例」[PDF形式:94KB]
「厚生労働省履歴書様式例」[EXCEL形式:45KB]