こんにちは。Medii 広報です。今回は、マーケティンググロースチームで日本中の医師にプロダクトを届けることをミッションとするマーケティンググロースチームの阿波賀さんにインタビューをしてきました。
メルカリやfreeeといった有名メガベンチャーを経て、どうやってMediiに辿り着いたのか、そして実際にMediiで働いてみて感じていることや、Mediiならではのやりがいについて聞いてみました。
マーケターとしての原点は高校生。父の本棚で見つけた「エスキモーに氷を売る」
ー まずは阿波賀さんについて教えてください。
新卒で電通系のデジタル広告会社で7年働いた後に事業会社に移り、BtoBを中心にマーケティングに関わってきました。その中で、メルペイのBtoCマーケティングや、freeeの新規事業のマーケティング、Bizdevを経験し、Mediiには2025年3月に入社しました。
医療・ヘルスケア業界は初めてですが、Mediiでは言うなればBtoD(Doctor)のような形で、より多くの医師にプロダクトを使っていただくことを目指し、PMM(Product Marketing Manager)としてかなり幅広く施策をやらせてもらっています。
プライベートでは3児の父です。身長が大谷翔平選手と同じ192cmあり、Mediiで一番背が高いと思います。
▲出社すると2日に1回はラーメンを食べてしまうという阿波賀さん。ラーメンについて語る姿は真剣そのもの。
ー 新卒から一貫してマーケティングに関わっていますが、マーケティングに興味を持ったのはいつ頃ですか?
高校生の時に父親の本棚にあった「エスキモーに氷を売る」という本をなんとなく読んだんです。
売れるわけがないと思えるような状況下でも、視点や伝え方を変えることで価値が生まれ購入されるという現象がすごく面白くて、強く印象に残りました。
それをきっかけに、大学でマーケティングを専攻しました。ハーゲンダッツはなぜ売れるのか?のようなケーススタディを中心としたゼミにいて、当時はコンビニに並ぶような商品に関わりたいと思っていました。ミーハーだったんですね(笑)。
実際には、新卒の時はデジタル広告代理店に就職しました。就活をしていたのがリーマンショックのタイミングだったので就活には苦労しましたが、たまたまマーケティングに近い仕事につけて幸運だったと今でも思っています。電通に出向していた時は、大手メーカーの仕事もさせてもらいました。それこそ、コンビニやスーパーで売っているお酒なんかも担当していました。
ー これまで経験した仕事の中で、最も印象に残っているのはどんな仕事ですか?
メルカリで、期末最終日の夜22:00にギリギリ目標達成した時のことです。
当時、メルペイの分割払いといった決済機能のグロースを担当していました。プロダクトマネージャー、データアナリスト、デザイナー、僕の4人のチームで、週2、3回は打ち合わせをして、考えられる施策を全部出して、成果がこうだったから、次はこれを改善して・・・と、とにかく細かいPDCAを高速で回し続けていました。
メルペイは、メルカリのアプリの一機能なので、メルカリの取引画面で訴求するスペースを獲得するために、社長もいるような定例ミーティングで交渉したりもしました。全てをやり切ったという気持ちもあったし、それが最後の最後で実ったのがとても嬉しかったですね。
当時、周りも本当にレベルの高い人ばかりで学びも多かったですし、視座が上がる実感も持てたり、自分のキャリアの中で重要な時期だと思っていたので、その環境下でしっかり成果を出せたという意味でも印象に残っています。
すごくしんどかったので、もう二度とやりたくないですけどね(笑)。
親子で一緒に叶える夢のため、未経験の医療業界へ
ー メガベンチャーで活躍してきた阿波賀さんが、なぜMediiに入社しようと思ったのですか?
子どもが生まれてから、自分の仕事を子どもに説明できるか、その時に心が昂るか、と考えるようになりました。何の対価として得られたお金でごはんを食べられているのかを、ちゃんと説明できる仕事に就いていたいと思ったんです。
メルカリに入社した時は「キャッシュレス」という新しい選択肢を、freeeの時は会社の規模によらず誰もが自由に経営できる世界観を世の中に広げたいという想いでした。
Mediiのことは、スカウトを受け取って知ったのですが、実は長男が将来医療に関わりたいと言っていて。どういう形になるかまだ全然分かりませんが、Mediiの全国の医師をつなぐというコンセプトやプラットフォームが、いつか長男が活躍するフィールドや、その土台をより良くするのではないかと考えました。まさかこんな形でつながると思っていなかったので、すごくワクワクしました。
それから、医療・ヘルスケア業界の経験がなかったことも、理由の一つです。同じ領域に長くいると勝ちパターンが見えてきて、それを回し続けることで仕事を「こなす」という感覚になってくることがあります。僕は新しいセオリーや価値を創る方に面白さを感じるので、経験のない不安よりも興味が勝りました。
ー 初めての医療業界、どんな不安がありましたか?
先ほどお伝えした通り長男は医療に興味を持っていますが、僕は自分や家族が病院にかかる時くらいしか接点がなかったんです。単純に難しいだろうなとか、キャッチアップできるかなと不安でした。
それでも飛び込めたのは、Mediiは医療・ヘルスケア出身の人だけでなく、自分と同じように別の業界から来ている人が多かったからだと思います。同じマーケティンググロースチームのメンバーも、ほとんどが医療業界未経験でした。
中に入ってみると、医療業界の中でも多様なバックグラウンドのメンバーが集まっていて、とても心強い環境でした。
ユーザー像と重なるところで言えば、代表の山田さんをはじめ、複数領域の医師メンバーに非同期も含め、いつでも相談できます。医師だけでなく、理学療法士や作業療法士、臨床検査技師など元医療従事者も多く、いつも助けてもらっています。病院で先生方と働いてきたメンバーは、医師や病院の事情や忙しさをよく知っていて、ユーザーインタビューのような医師との接点になくてはならない存在です。まだ自分一人では心許ないので(笑)。
ー 業界の違い以外で、これまで経験してきた会社とMediiを比べてどうですか?
メルカリやfreeeと共通して「いいな」と思っているのは、ミッション・バリューの徹底度です。お題目になっちゃってるケースもある中で、MediiはSlackのスタンプのような日々の取り組みから、半期ごとの表彰まで仕組みもしっかりしてます。
意外だったのは、Mediiはまだ40人強の規模ながら、評価制度もちゃんとしていたりして、人数規模に対して組織としての成熟度が思ったより高かったところです。大企業出身のメンバーも違和感なく働けているのはそういう部分が大きいんじゃないかなと思います。
嬉しいギャップとしては、働き方ですかね。子育て中のメンバーが多いスタートアップと聞いてはいましたが、思った以上に柔軟でした。チームごとに方針がありますが、自分や家族の都合など個別の事情に寛容で、従業員のことをすごく信頼してるんだなあと思ってました。Mediiの働きやすさの源泉なんじゃないかなと思ってます。
僕は今のところ出社の曜日は大体来れてますが、そこそこ家が遠く、子どもが3人いる身としては安心感があります。
医師の実態とは?医師向けマーケティングの難しさと面白さ
ー 医師向けのマーケティングは、実際取り組んでみてどうですか?
まず、「医師」と言う人物の解像度が低い状態から始まっているので、先生の心の琴線に触れるメッセージや施策を設計していくことの難しさはあります。
ただ、どんなターゲットでも100%理解することの難しさは同じだと思っているので、ユーザーインタビューや医師メンバーとの会話を通じて日々解像度を高めつつ、施策の精度を高める部分は医師メンバーに頼ったりしています。
Mediiには「医師メンバーのことを先生と呼ばない」というルールがあって、実際の距離感も近いので、環境は整っていると思います。
ちなみに元々は、よくテレビでみるようなゴッドハンド的なイメージが強かったんですが、先日は医師メンバーにイラストも使って、医師の人物像を説明してもらい意外と人間味がある部分を感じられました。
それでも僕はまだ元々のパーソナリティ的な部分もあって、ユーザーの先生や医師メンバーとお話しする時に緊張してしまうのですが、「医師だから」というより、「新卒の頃上司にお伺いを立てる時、いっぱい理論武装してたのと同じ」と思うようになってきました。
この緊張感は、ユーザーの先生方が、Mediiのサービスを通じて著名な先生方に質問をする時に感じる緊張感に近いのでは?と感じているので、ある意味なくしてはいけない感覚だと思っています。
ー やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
プロダクトを褒めていただける時ですね。
Mediiのサービスは、ユーザーの先生から直接嬉しいフィードバックをいただけることが、ありがたいことに多いです。「夢のようなサービス」と言っていただいたこともあります。
特に事業会社に来る前は、ブランドづくりの中のデジタル広告の中のこの一部分だけ、のように細分化された部分を数字で見ていたので、自分の仕事がどれくらい、何の役に立っているのかどうしても実感があまり持てずにいました。本当に、人のためになっているんだろうか?と考えることも多かったです。
Mediiはまだ会社の規模が小さいこともあって、プロダクトや事業の全体を見ることができるので、デジタル広告のようなプロモーション的な打ち手だけでなく、プロダクトの機能開発からCRMまで、グロースに関連する領域は全てタッチすることができるというのも、やりがいにつながっていると思います。
ー どんなマーケターを目指していますか?
実はマーケターという肩書きが小っ恥ずかしいなと思っているので、マーケの仕事させてもらってますくらいでいたいんですが(笑)。
これまでのキャリアで意識して幅を広げて、引き出しを増やしてきたので、あらゆる手段、打ち手を駆使して、自分が価値を信じられるプロダクトやサービスをグロースできる人材でいたいとは思っています。
価値と言っているのは、自分の仕事で広めたサービスが世の中のためになっているという実感や、子どもに話す時に自分の気持ちが昂るかどうかという観点です。
目指す姿としては、その色々な引き出しを抽象化してミックスすることで、新しいセオリーを作り出せるような人材ですかね。そこまでいけたら、マーケターを名乗れるかもしれません(笑)。
▲金曜日の夕方に行うStand-Up Meetingでは、Clap(賞賛)やIssue、Knowledge等をシェアします
誰も正解を知らない問いへの挑戦
ー 最後に、阿波賀さんがどんな方と一緒に働いてみたいか、教えてください
これまでの経験を振り返ってみると、スタートアップで活躍している人の共通点は、自分で仕事を作れる人だったように思います。
自分だけでなく、周りも何が正解か知らない状況で、自ら走っていって答えを手繰り寄せる。スタートアップの醍醐味や面白さはここじゃないかと思います。
業界知識についてはお話しした通り、一定の緊張感はありつつも、未経験でも多様なバックグラウンドのメンバーと協力していけます。
正解がない中での試行錯誤や、新しい筋道を自ら開拓していくことを一緒に楽しめる方がジョインしてくださったら嬉しいです。
▲斜めに立ってもロッカーを超える高さの阿波賀さん。照れながらポーズを取ってくれました!
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