小川将司 代表取締役社長
プロフィール:
1991年生まれ。京都大学経済学部を卒業後、DeNAに入社しエンジニアとしてプログラム開発に携わる。その後リクルートにて大手メディアのマーケティングを経験し、独立。フリーランスとして、マーケティング等によるスタートアップ企業や中小企業の支援を行う。2020年12月にHeyday株式会社を設立。
昨年Heydayを設立した小川さん。ニュージーランドの高校を卒業したり、大手企業に入社するも独立するなど、少し変わった経歴の持ち主でもあります。何が原動力となっていて、何を目標としているのか。設立から一年ほどたった今、小川さんの価値観に迫りたいと思います!
ビジョンで仲間を集められるようになった
—代表取締役社長に就任して2年目に突入しましたが、小川さんにとって「社長」はどんなポジションですか?
正直に言って自分なりの社長像はまだ確立しておらず、あるべき姿を模索中といったところです。さまざまな人から、社長は「最終的な意思決定者」「会社の方向性を打ち出す役職」「最後のクレーム処理係」などと言われ、確かに納得する部分はあります。でもどれも自分の中ではピンとこず、日々の仕事の中で自分なりの社長像を形成していけたらと考えています。
—社長になる前と後では、何か小川さんに変化はありましたか?
出来る事は格段に変わりました。特に、仕事仲間や契約先と話せる内容は大きく変わったなと実感しています。
例えばフリーランスとして働いていた時、仕事相手との関係はあくまで「発注者ー受託者」でしかありませんでした。仕事の契約は案件ごとで、必然的に会話の内容も案件に関するものに限られていました。しかし現在では、会社を代表する社長というポジションだからこそ、「世の中をこうしたいから一緒に仕事をしませんか」とビジョンをベースに提携を提案し、ビジョンを共有できる仲間と仕事が出来るようになりました。課題解決にむける熱量が同じ方々と仕事できるようになったことで、ゴールに向けて進みやすくなったと感じています。
課題解決者として社会に貢献したい
—高校でニュージーランドに留学したり安定したキャリアを捨てて起業するなど、経歴を見るとかなり思い切った決断が多い印象です。新しいことにチャレンジするのに、あまり臆さないタイプですか?
いいえ、どちらかといえばビビリです(笑)。
もちろん留学や起業をしたいという気持ちはありましたが、それ以上に「今の自分にはこれしか選択肢がない」と必要に迫られてチャレンジしました。
留学に関しては、日本の高校を2回留年して卒業しにくくなってしまいました。そんな時に海外の高校を卒業すれば帰国子女枠で大学入試を受けられると知り、これしかないと思い留学しました(笑)。
起業に関しては、「独立したい」という思いは昔からありました。
キャリアを積む中で、マーケティングでもWeb開発でもある程度の結果を出せるようなスキルは身につけていましたし、仕事に面白さは感じていました。しかし会社員である以上は組織の一員であり、定年退職するまで、会社に勤めながら第一線で活躍し続けることは難しいだろうと考えていました。
また同時に、特定の業務に携わるだけでなく事業全体に包括的に携わりたいと常に思っていたんですね。そしてこれを実現するには事業という形で何かを作る「起業」しかないと思い、決断しました。
—そうなんですね。ではその先に具体的な人生のゴールを見据えていたりするんですか?
自分の人生のゴールというより、自分のキャリアで成し遂げたいことはあります。それは、世の中にある問題や課題を解決してより良い社会を創ることです。自分が課題解決者として社会に貢献し、インパクトを持って社会をより良い方向に変えていきたいと常に思っています。
そしてそれぞれの課題において小さな目標をたくさん設定して、それを着実に達成して積み重ねていくことで、この大きなゴールに到達したいと考えています。
意見の衝突を大事にする
—スタートアップ企業だからこそ必要だと感じるのはどんな人ですか?
仕事への熱量が高く、時間を有効に使える人です。この二つができる人は、思考の幅や深さが大きく、どんな仕事でも自分のスキルを発揮して最大限の成果を生み出せているような気がしています。
また誰でも最初はミスをしてしまうと思いますが、チームとして結果を出すために頑張れる人は一緒に働きたいなと思いますね。
あと重要なのは「自分の考えや意思を持って、仕事仲間と議論できる人」ですね。より良いサービスを世に出していくためには、議論が欠かせません。周りや上司の言うことに従順になるのではなく、気づいたことや反対意見などをぶつけられる人は魅力的です。
—今まで社内で衝突した事はありますか?
取締役であり創業メンバーの野口や日吉とぶつかり合うことはしょっちゅうです(笑)。ただ仕事をする上で最終的に成し遂げたいものは同じなので、議論の内容は「どの選択肢が一番適切か」ということですし、いつも最後にはひとつにまとまっています。
議論することで自分一人では導き出せなかった答えにたどり着けるので、二人にはとても感謝しています。