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2022年のファーメンステーションとこれから!(後編)

みなさま、あけましておめでとうございます!

岩手からつきたてのお餅を送っていただきまして(お餅大好き)、これも岩手が誇る南部鉄器のグリルで焼いてせっせと食べています。幸せ。

さて、前編は、「2022年のファーメンステーションのビッグニュース」をご紹介しました。

2022年のファーメンステーションとこれから!(前編) | 株式会社ファーメンステーション
こんにちは!ファーメンステーション酒井です。2022年ももうすぐ終わり、さて年内に書きあげることができるのでしょうか。。。 これを書くにあたり、 1年前にwantedlyに書いたものを読み直してみました。変わらない想いもありつつ、私も会社も変わったなと思うようなところもありました。そして1年前の自分に言いたい「あなた、甘い!」笑 ...
https://www.wantedly.com/companies/company_9768128/post_articles/468058

後編では、引き続き2022年の事業の実績について簡単にご紹介しながら、
2023年以降、これからのファーメンステーションについて書いてまいります。

2022年にあった色々をご紹介

未利用資源

ファーメンステーションは、未利用資源を発酵技術で再生・循環させるスタートアップです。
食品や飲料工場から出てくる搾りかすや規格外品、農作物の規格外、これまで有効活用されていなかった植物の部位など、今年もさまざまな(私たちにとっての)「お宝」との出会いがありました。

去年は、私たちの拠点である岩手県内だけではなく、山形、高知など、未利用資源が出てくる現場にも行ってきました。

「未利用資源」を知ることは、社会を知ることでもあります。企業がノウハウを注ぎ込んで様々な美味しい食品、飲料を製造する過程で出てくる資源は、それぞれの企業がどういう思想を持っていらっしゃるかを知るきっかけにもなりますし、規格外の製品からは農業の現場について学ぶことでもあります。

毎週のように、新しい「未利用資源」が私たちのラボに届きますが、大切に扱われてきた原料を、さらにどう活かすかが私たちの仕事の面白さであり、腕の見せ所です。

2022年に私たちが製品にしたもの。
お伝えできるものだけでも、

米、ワイン搾りかす、りんごの搾りかす、ゆずの搾りかす、規格外のごはん、焼きおにぎり、飴、さくらんぼ、ブドウなどをエタノールに変換、レモン、オリーブ、ハーブ、わかめ、ジンの漬け込み残さなども、さまざまな製品の原料として活用しています。

他にも、これからお伝えできるものが色々(お楽しみに!!早く言いたい笑)。

取り扱いの種類だけではなくて、取り扱う未利用資源の量も増えてきました。
技術的にも、糖質を多く含むものだけでなく、難易度の高い繊維や、木質原料のエタノール化を進めています。
「自社の未利用資源の活用ができないか」だけではなくて、未利用資源の活用技術そのものや、「未利用資源を活用した原料、製品を作りたい」といったお問い合わせも増えていて、今年も年明けすぐに、稼働です!

原料化を進めつつ、同時に未利用資源が出る理由やその背景もセットでお伝えするのが私たちの役割です。未利用資源が未利用でなくなる日に向けて、今年も研究開発、製造、発信、全方面で頑張ります!

ビジネス

さて、肝心の事業の進捗です。

原料

原料事業が大きく伸びています。
私たちが長年取り組んできたオーガニック米だけではなく、ヒエヌカなどの未利用資源を活用した原料、エタノールに加えて、機能性のあるオイルや発酵原料をご採用いただきました。「アップサイクル」という言葉も認知が広まってきました。

また、成果をお伝えできるのはこれからですが、22年には未利用資源を活用した発酵原料の共同研究、開発も増えています。

全編でもお伝えしましたが、2022年のBeautyとFashionを最もリードした 企業・プロジェクトを表彰する「Japan Beauty and Fashion Tech Awards 2022」で、Beauty Tech 大賞を受賞できたのも、これまでの成果と今後へのご期待である、と受け止めています!

ちなみに、1月には原料事業として初めて展示会に出展します!
年末からずっとこれに向けてメンバーで準備を進めています。新商品も発表予定、超気合を入れておりまして、ご興味ある方は是非お越しください。私も3日間ずっと会場にいる予定です。

化粧品開発展
「未利用資源×発酵」をテーマに、新作原料をご用意!
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2023年1月11日~13日
会場:東京ビッグサイト (ブース 9-14)
https://www.cosme-week.jp/tokyo/ja-jp/visit/e-ticket-ex/ci.html?co=CI1-0348
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製品化

自社ブランドの商品だけでなく、お客さまのブランドの商品化を進めるOEM事業、今年も実績を増やすことができました。

いつか朝から晩まで使うものに全てファーメンステーションの製品を!と思っていたのですが、もしやこの目標は達成できている??
奥州サボンで洗顔、マウスウォッシュ、スキンケア一式、ボディソープとハンドソープ(22年後半に出ました!)、入浴剤、今の時期に欠かせないボディミルク。お部屋にディフューザー、アロマミスト。
バッグの中にはアルコールスプレー、リップ、ハンドクリームなどなど。。

(こちらはごく一例です。他にも沢山ありました)

こちらは、国内初?B Corp企業でのコラボ。アロマスプレーにB Corpマークが付いています!

今年も、未利用資源がどれも素晴らしい商品に変身しています。
パーパスに共感いただいたブランドの皆さまとご一緒できていることがとても嬉しく、またそれぞれの製品を世の中に丁寧に届けているメンバーを誇らしく思っています。

共創

循環型社会を目指す企業の皆さまと一緒に、未利用資源の再生・循環をすすめる共創事業。22年も、多くの企業さまとご一緒しました。

東北を拠点とするドラッグストアである薬王堂さまとは、東北の原料を活用して東北の皆さまに向けた商品を届けようと、21年に続き、22年にも商品ラインナップを拡充しました

カンロさまとは、カンロ飴の製造過程で出る規格外の飴を、ニチレイさまとは冷凍焼おにぎりの製造過程で出るごはん残渣を活用する事業でご一緒しました。

それぞれの事業の背景や、担当の皆さまの想いなど、ファーメンステーションのウェブサイトでもご紹介しておりますので、是非ご覧ください。

事業共創:カンロ株式会社 様 | 株式会社ファーメンステーション (FERMENSTATION Co., Ltd.)
BUSINESS | BUSINESS CO-CREATION CASE STUDY カンロ飴の製造過程で出る販売できない規格外の飴を活用。サステナビリティを加速する新規事業として、初めて非食品領域の商品開発にチャレンジ。 INTERVIEW 110周年を迎え、カンロの未来を作る新領域を検討する中で始まったプロジェクト ...
https://fermenstation.co.jp/collabo/casestudy_kanro/


事業共創:株式会社ニチレイフーズ 様 | 株式会社ファーメンステーション (FERMENSTATION Co., Ltd.)
冷凍食品を提供するニチレイフーズ様が、主力冷凍食品の一つである『焼おにぎり10個入』を製造する過程で出てしまうごはん残渣をアップサイクルし『「焼おにぎり」除菌ウエットティッシュ』を開発。開発に至った経緯や担当者の想いについてお話を伺いました。
https://fermenstation.co.jp/collabo/casestudy_nichirei/

薬王堂さまとは、WWDJAPANサステナビリティ・サミットでもご一緒しました。

【サステナ対談】ファーメンステーション×薬王堂 ゴミを活用した発酵技術で目指す循環と世界 - WWDJAPAN
発酵技術で循環型社会の構築を目指す研究開発型スタートアップのファーメンステーションは今年6月、国内のスタートアップ企業として初めて「Bコーポレーション認証」を取得した。発酵の技術で未利用資源を価値あるものに変える同社は、東北随一のドラッグストア、薬王堂と取り組みを始めた。Bコープ取得や協業の狙いなどを酒井里奈ファーメンステーション社長と西郷孝―薬王堂取締役常務執行役員営業本部長が語った。 ...
https://www.wwdjapan.com/articles/1475729


今回ご紹介した企業さま以外にも、多くの出会いがありました。
22年も、ピッチやオープンイノベーションのイベントなどに呼んでいただくことも多かったので、とにかく一つ一つの出会いを大切に(逃さずに!笑)過ごしてきました。

お声がけいたただくことも多く、共創事業もとても忙しい。。。
企業と一緒に未利用資源の再利用に取り組むことは、ファーメンステーションの事業を伸ばすことにも当然なりますし、私たちが使うものが「未利用資源でできているの方がいいよね」とか「全体で循環しているゴミゼロ事業の方が好ましい」というこれまでにない価値観や、事業評価の指標を世の中に広めることでもあります。

事業上の今年の大きな動きとこれから
バイオものづくりスタートアップとしての展開

ここまで22年を振り返ってきましたが、1年を通じて改めて感じるのは、
ファーメンステーションの技術が活用できる市場が拡大している、ということ。

これまでは、多様なバイオマスを発酵技術でアップサイクルすることで、主に化粧品やアロマ製品、除菌製品などの原料にしたり、これらを用いた製品を広く製造、企画してお届けしてきました。

化粧品、日用品から、さらに広い市場へ

フードロス/ウェイストや木質などの未利用バイオマスから作るエタノールは、化粧品・日用品の原料だけではなくて、燃料やバイオプラスチック等の産業資材の中間原料として利用が可能です。
22年にはこういった分野での共同研究案件もスタート、実績をあげてきています。

実はファーメンステーションは、未利用資源をバイオ燃料にしたい、という私の想いからスタートしていて、私たちにとっては、このタイミングがやっと来たか!と感じています。

東京でもラボを設置、メンバーも増強したことで、未利用資源と微生物を活用した研究開発事業に本格的に取り組む体制が整備されました。

化粧品や日用品原料も、未利用資源、アップサイクル、機能性をテーマに、さらに開発を進めて事業として伸ばしていきますし、拡大しつつある燃料や産業資材の原料市場に向けても、知財戦略も練りながら、脱炭素社会に向けて、事業をスケールさせていきます。

今年はこういった内容のリリースも増えていきます。

ファーメンステーションがワイン残渣(ぶどう搾りかす)由来のエタノール商用化製造を実現:フードロス/ウェイストをはじめとした未利用バイオマス由来の国産バイオエ...
独自の発酵技術で未利用資源を再生・循環させる社会を構築する研究開発型スタートアップの株式会社ファーメンステーション(本社:東京都、代表取締役:酒井 ...
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000051332.html

最後に、私の話。

世の中が、市場が、会社が変わっていく中で、私も変わらねば、と必死の1年間でした。
特に前半は、自分の至らなさを感じることが多くて、先輩方に泣きついて相談したりしていたのですが、途中で「そんなことよりやるぞ!」となり(笑)、記憶をなくしそうになりながら、ただひたすら仕事に向き合う中盤があり、1年の後半にはもう少し落ち着いて、自分を振り返ることができたように思います。

22年にも、社外の皆さんとの素晴らしい出会いがありました。

夏に白馬で開催された「サーキュラーエコノミーを起点に持続可能で「たのしい」未来を考える共創型プログラム」GREEN WORK HAKUBAに呼んでいただけたのはすごくありがたいことでした。
サーキュラーエコノミーに自ら取り組む皆さんとの出会いから、学びと刺激を受けました。

(出会えて嬉しかった方が沢山。。。グリーンズのサスカレの皆さんには本当にお世話になったのですが、いい写真がなくて、、うちのメンバーと一緒に映った写真を)

また、自社でメディアと新しいプロジェクトを立ち上げたのですが、その中で以前からお話を伺いたかった皆さんとの対談を企画、根掘り葉掘りお話伺ったり、ディスカッションさせていただくことでの、新たな気付きもありました。

「発酵」x 「未利用資源」による循環型社会の実現をかかげるファーメンステーションによる
探求型プロジェクト

PUKUPOTA Journal - Medium
循環って、楽しい。だからもっと、でその可能性を探求したい。面白さを伝えたい。「発酵」✕「未利用資源」による循環型社会の実現をかかげるファーメンステーションによる、探究型プロジェクトPUKUPUKU POTAPOTAの公式ジャーナルです。.
https://medium.com/pukupota-journal

私がやってきたことには理由があるんだな、とか、ビジョンを持ち続けていくこと、描き続けることの理由に想いをはせたり、多くの方との出会いに支えられました。

特に記憶に残っているのは、11月に京都で開催された持続可能経済協会のイベントで、アミタホールディングスの熊野会長、生物学者の福岡伸一先生と、「Transforming our world:世界を変えるには?」をテーマにお話させていただくという機会がありました。過去で最も緊張したのですが、、、結果的に非常に面白い機会でした。
ファーメンステーションのビジネスモデルそのものが、微生物や生物のありように非常に近い、というコメントもいただき、普段とは全然違う脳の部位が刺激されました。(この話はすごく面白かったので、別途どこかに書きます)。

新しいチャレンジに臆することなく、来年も出会いを楽しんでいきます!

ファーメンステーションは、これから
ソーシャルインパクトを追求するバイオものづくりスタートアップとして進化していきます。
国内だけではなく、グローバル市場が対象です。

そのために、最も大切なのは、人です。
ファーメンステーションでは、新しいチャレンジをしたい人を募集しています。

是非来ていただきたのは、進化できる人。
ファーメンステーションには、4つのバリューがあります。これで一緒にチャレンジできる人。

ファーメンステーションのパーパスとバリュー | 株式会社ファーメンステーション
(前回までのお話) 私のキャリアスタートの紆余曲折、やっとやりたいことを見つけてファーメンステーションを設立したこと、 さらに素晴らしい仲間に恵まれて進化したこと、 ...
https://www.wantedly.com/companies/company_9768128/post_articles/319809

1 多様性を尊重します
2 常に考え、学び、動き続けます
3 自分たちにしかできないことに挑戦し、次の常識を作ります
4 自分の行動のインパクトを常に考え、日々を過ごします。


スタートアップは、刻一刻と状況が変わっていきます。
その中で、自分で調べて、学んで、やってみて、さらにチームで進化し続けることが必要です。
厳しいかもしれませんが、やってきたこと、できることで留まる人ではダメなんですよね。
コンフォートゾーンを、自分の意思で出ることができる人、言われる前に動ける、動きたいと思う人が、私たちには必要です。

私も自分の経験を振り返った時に、追い込まれて自分でもがいて成長してきたな、という自覚があります。日常には、厳しいこともあるかもしれないけれど、誰もやっていないチャレンジがここにはあります。

是非、興味を持っていただけたら、お気軽にお声がけください!!待っています。

さあ、2023年もスタートです!
これからの1年も楽しんでいきましょうー!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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