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「印象に残っているプロジェクトの事例」マネージャークラス4名によるクロストーク

Masahiro

ある大手金融機関の基幹システム刷新が、思い出深いですね。そのクライアントは、日本を代表する大手SIer数社に依頼したのですが、どの会社も満足な設計・実装ができるスキルのメンバーをアサインすることができずプロジェクトが空中分解するところでした。そこで豆蔵に話が回ってきて、要件定義の支援を実施するとともに実際の設計・実装も担ったのです。業務の共通部分を担うプラットフォームから開発して、アプリケーションもつくりました。基幹システム刷新は、クライアントにとって20年に1度の大手術。私は立ち上げの4年くらいでプロジェクトを離れましたが、豆蔵はその後も継続的にプロジェクトに参画し、クライアントと良好な信頼関係を構築しながら基幹システムの機能追加・改善に貢献し続けています。この息の長いシステム構築に携わることで、多くの学びを得られました。関与した技術者全員が、大きく成長したプロジェクトだったように思います。

Shinji

私は、Masahiroさんと同じエンタープライズ領域を担当しているのですが、印象的な事例を1つ挙げるとすれば、あるメーカーのプロジェクトですね。その会社の技術者が使用する、設計支援システムを豆蔵が開発しました。私たちは、ただシステムを納品するだけでなく、「それを活用することによって本当に業務が効率化されるのか」、「実際に使う人に喜んでいただけるか」といったことまで考え尽くして構築します。このクライアントの責任者とは頻繁に意見をぶつけ合いました。単に技術論を振りかざすだけでは、話が前に進まない。その方に「いかに仲間になっていただくか」を考えて行動しました。朝早く出社される方でしたので、重要なことを伝える時は早朝に待ち伏せして「いま、お時間いただけますか」とその場で捕まえていましたね(笑)。私の熱意がその方の想いに火をつけることができ、プロジェクトは一気に進みました。新技術を用いて開発されたその設計支援システムは、クライアントの開発環境を一新し、それは今でも同社の競争力の源泉になっていると聞いています。組込み領域だといかがですか?

Tatsuki

現在もクライアントに活用いただいているシステムを構築したという観点では、先ほども少しお話ししましたが、複写機メーカーのプロジェクトで開発したプラットフォームは、10年以上経った今でもそのまま使われていますね。「そもそも複写機は何をするための機械なのか?」を考え尽くすことによって、各ドメインの機能を明確化することができました。実は、この初期フェーズにびっくりするくらいの時間を掛けています。クライアントの責任者が理解のある方でしたので、このタイミングでユースケースやモデルを一通りつくることができました。じっくりと進めることができるプロジェクトでしたので、私たちは開発フェーズに入っても急ぎませんでした。明確化したドメインをもとに、まずは全体のアーキテクチャを設計し、メカニズムをつくって、さらに各サブシステムの設計をきちんと行って、ようやくコーディングに入りました。このプロセスをかなり丁寧に踏むことによって、後から何が出てきても問題の無い、耐用性の長いシステムがつくれたと思っています。

Yasumasa

確かに、組込領域では、ソフトウェアとハードウェアの双方を意識する必要があります。私は、あるメーカーの短焦点プロジェクタの組込みシステムを開発しました。壁のすぐ前に置いても、映写が可能なプロジェクタなのですが、SysMLを活用することによって、ソフトウェア以外の部分も考慮して設計を進めることができました。当時はまだ珍しい技術でしたので、導入には課題がありましたが、試行錯誤を重ねることで、乗り越えることができました。その他でのプロジェクトでも、SysMLを試験的に導入することによって、ノウハウが蓄積されたので、日本経済新聞社からお声掛けいただき連載記事を書くことにもつながりました。こういった活動を通じて豆蔵の存在やノウハウを世の中に公開していくことの重要性に気づくことができたのは、自分にとっては大きかったですね。私は、「技術者の使命は、世の中の悩みを解決すること」だと思っています。目の前のクライアントに対して、コンサルティングやシステムの実装という形で貢献するだけではなく、発信した情報を通じて、悩みが解決するクライアントもいるかもしれない。私たちが蓄積してきたノウハウは、できるだけ公開していきたいですね。

Masahiro
技術コンサルティング事業部
第二コンサルティング部
主幹コンサルタント
50歳 入社17年目

豆蔵がスタートアップ企業だった当時、その雰囲気と技術力の高さに惹かれて中途入社。現在は、エンタープライズ領域に於ける大規模案件のプロジェクトマネージャーや自社内の技術支援を務める。

Shinji
技術コンサルティング事業部
第二コンサルティング部
シニアコンサルタント
39歳 入社15年目

豆蔵のオブジェクト指向に関する高い技術力と、開発思想に共感して中途入社。現在は、エンタープライズ領域に於けるプロジェクトリーダーや自社組織のグループリーダーを務める。

Tatsuki
技術コンサルティング事業部
第一コンサルティング部
主幹コンサルタント
47歳 入社20年目

オブジェクト指向に関して、高い技術力を持つエンジニアが立ち上げる会社があると聞き、豆蔵に参画。現在は、組込み領域に於ける上流コンサルや講師、自社組織のグループリーダーを務める。

Yasumasa
技術コンサルティング事業部
第一コンサルティング部
コンサルタント
46歳 入社14年目

AV機器メーカーでの制御システム開発エンジニアを経て、「多くの会社の問題を解決したい」と豆蔵に中途入社。現在は、組込み領域に於ける各プロジェクトのコンサルタントを務める。

※入社年数および年齢はインタビュー当時のものです

※転載元の情報は上記執筆時点の情報です。
 上記執筆後に転載元の情報が修正されることがあります。


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