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たった1ヶ月間で商品デザイン〜販売までを完遂。質・スピード・量のすべてを追い求めるマルチなデザイナー集団に迫る。

こんにちは。サムライワークスのWantedly担当です。

2023年3月17日、社内では約3年ぶりとなるスマホアクセサリーの新規ブランド、「WIZU(ウィズユー)」を立ち上げました。
WIZUは2022年に国内で大ヒットしたスマホショルダーに特化したブランドであり、すでに40種類以上のアイテムを展開中。ファッション性と利便性のどちらも追求した、サムライワークスらしいアイテムに仕上がっています。

今回はそんなWIZUの開発秘話をお届け!久々のスマホアクセサリーブランドということで社内でも肝入りの開発プロジェクトだったのですが、実はかなり波瀾万丈な制作過程を経ての発売だったんです。

デザイナーとして活躍する𠮷本さん、Uさん、Iさんの3名にインタビューを行い、当時の制作状況やWIZUの特徴、そしてそこから見えるサムライワークスのデザイナーとして働くメリットなどをじっくり伺ってきました。

納品直前ですべてがリセット?!突然すぎるイベントにも即座に対応する、プロフェッショナルとしての姿勢。

ーースマホアクセサリーの新ブランド立ち上げは久しぶりですね。このタイミングでテコ入れを図った経緯を教えてください。

𠮷本:コロナ禍以降はマスク開発に注力していたので、スマホアクセサリーの新規開発は一旦ストップしていました。
ただ、「マスク着用の自由化」と「スマホショルダー市場の規模拡大」から、このタイミングでの再開が決まった、という形です。

I:およそ3年ぶりとなるスマホアクセサリー開発ですので、社内でもかなり大きなプロジェクトという位置付けでした。
スマホショルダーというトレンド真っ只中の商品ですし、新たなブランド「WIZU」で一気に市場を獲りに行こうと、それくらい強い意気込みでスタートしたのを覚えています。

ーー2022年夏にはZ世代の定番アイテムとなったスマホショルダー。いわゆる後発組としてスタートしましたが、開発の出遅れに対する影響はありましたか?

𠮷本:厳密には完全なる後追いではないんですよ。
WIZUのプロジェクトがスタートしたタイミングが2022年11月。当時は1つあたり1000円ほどのロープライス商品が主流だったので、サムライワークスは5000円〜7000円のハイプライス商品を展開していこう、と計画していたんです。

U:同じアイテムでも単価を変えるだけで、一気にブルーオーシャンへと変貌しますからね。
海外の有名ブランドが売り出すハイプライス商品はすでに存在していましたが、国内ブランドのものはほぼなくて。
その隙間に攻め込むことで、スマホショルダーにおける高単価市場の第一人者となる…はずでした。

ーーなるはずだったということは、市場の獲得には失敗してしまったのでしょうか?

I:失敗ではなく、ハイプライスのアイテムは結局売り出さなかったんです。
開発途中でもう1度市場分析に取り組んだ結果、「まずは1000円台の商品でWIZUの認知度を高め、そこからハイプライス展開に移行しよう」という方針に変更されて。
大事なブランドだからいつも以上に石橋を叩いて渡ろう、という代表の判断でした。

𠮷本:この変更の発表時期なんですが、ハイプライス商品の発売予定月である2月だったんです。
あとは納品するだけ!というタイミングでの路線変更だったので、難しい経営判断の末だったとは理解しつつも、正直「まじかぁ〜!」って頭を抱えちゃいました(笑)
しかも1ヶ月後の3月中旬にはロープライス商品を発売するということだったので、準備期間は1ヶ月あるかないか。
みんな納品間近でバタバタしていたのに、一から新しい商品をつくるということで余計てんやわんやになっちゃいました(笑)

ーー11月に開発をスタートし2月に販売というスケジュールでもかなりタイトなのに、たった1ヶ月で一から作り替えるなんて…!デザイナーとしては、かなり大きなショックを受けたのでは?

U:実を言うと、代表からそう言われることはある程度覚悟してたんですよ。
というのも、商品デザインを起こしている段階で𠮷本さんが「もしかしたら、途中でデザイン変更することになるかも…」って情報を小出しにしてくれていたので。
青天の霹靂というよりは「ついに来たか」という感じで、より一層気合いが入りましたね。

I:なのでショックとかは特になくて、とにかく頭を切り替えてデザイン修正に取り掛かりました。
商材とブランドイメージはそのままなので、あとはどうロープライスなデザインに調整していくか。
2WAY仕様のストラップをシンプルな構造に作り替える、金具のメッキ塗料を低コストなものに変更するなど、利便性とデザイン性の両方でハイプライス商品との差をつけていきました。

𠮷本:もちろん、用意していたハイプライス商品がすべてボツになったわけではありません。
この安価アイテムの次には、3000円あたりのミドルプライス商品も展開予定。
その次にようやく本命の高級アイテムを売り出すという計画ですので、今はいわゆる助走期間ですね。

U:スピーディーな判断と慎重さ、このバランスがサムライワークスの大きな特徴だと思います。
柔軟な経営判断による急な変更はよくあることなので、じっくり考えてデザインするというよりは、いかに速く手を動かせるかが勝負になってきますね。

I:最初は大変ですけれど、このバタバタした感じが不思議と楽しくなってくるんですよ(笑)

どんなアイテムでも軸は同じ。デザイナーとして意匠にこだわり、メーカーの一員として利便性にこだわる。

ーーすでにかなりのアイテム数が売り出されているスマホショルダー市場ですが、WIZUだけの特徴は何でしょうか。

𠮷本:圧倒的なコストパフォーマンスの良さですね。
WIZUのアイテムは、紐や金具などの素材に対して徹底的にこだわっているんです。
例えば同じPUレザーや亜鉛合金でも、他社アイテムより数ランク上のものを使用することでハイクオリティな仕上がりにしています。
そのこだわりを保ったまま価格を1000円台に収めることで、どこよりも安い値段かつ高品質なアイテムが実現。この品質と低価格販売の両方を叶えている会社って、正直サムライワークスくらいだと思います。

U:今の市場にはまだ少ない、ディティールにこだわったデザインも強みだと思います。
市場に出回っているスマホショルダーのほとんどが、単色のナイロン紐やプラスチックのナスカンで構成されている非常にシンプルなもの。
WIZUではレザーとチェーンを組み合わせたストラップやマット加工を施した金具など、ファッションにこだわりを持つ方に刺さるようなデザインを追求しています。

I:「シンプルなものをよりファッショナブルに」という姿勢は、これまでサムライワークスが世に送り出してきたアイテムにも通じますね。
ずっとシンプルなデザイン一辺倒になりがちだったスマホケース市場とマスク市場。そこにサムライワークスがデザイン性を組み込んだアイテムを投入したことで、一気にファッション化が進む。
商材は違えど、行っていることはいつも一貫しています。

U:デザインだけでなく利便性の追求も怠らないのがサムライワークス流ですね。
スマホストラップに関しても、長さの調節自由、全機種対応など、かゆいところに手が届く仕様にしています。

ーーなるほど。他社に負けないコスパの良さが実現できている、1番大きな理由はどこにあるのでしょうか。

𠮷本:これは優秀な生産工場のおかげとしか言いようがありませんね。
サムライワークスがお世話になっている工場は生産管理部門の社員が発掘してくれているんですが、その生産管理メンバーの目利きがとにかくすごい。
「スマホアクセサリー関係の製造ノウハウが豊富」「サムライワークスのスピード感に追いつける」など、かなり厳しい条件で探しているようなんですが…どの工場もみんなこちら側の要望にきちんと応えてくれる。こんなにありがたい話はないです。

U:今回の急な路線変更にもすぐに対応してくれましたよね。
私はパッケージデザインを担当していたんですが、とにかくタイトスケジュールだったので細々としたミスがいつもより出てしまったんです。
すると工場の方から「パッケージの色味が他のデザインと入れ替わっていますよ」「グラム表記が間違っていますよ」と教えてくれて…。
すぐに生産ラインをストップしてくれたおかげで大事にならなかったのですが、このような積極的な姿勢にも助けられてばかりです。
あのギリギリのタイミングで生産をストップしたのに予定通り販売できた理由ですが…正直私たちも不思議で仕方ないんです。なんであのタイミングで間に合うんだっていう(笑)

I:デザイナーや生産管理、工場など、部門関係なく全員が「スピーディーかつハイクオリティに」という強い共通認識を持っているからこそできる芸当ですよね。
そういえばこの前、契約している工場の1つが「もっと早い開発につながれば」と、工場で使っている厚み計測器をプレゼントしてくれたんです。
このおかげで工場側に「ここの部分ってもっと薄くできますか?」といった質問を投げる必要がなくなり、逆に「◯ミリでの作成をお願いします」など具体的な依頼ができるようになって。
お互いにタイムロスなくスムーズに制作できますし、こういった前向きかつ主体的な取り組みにも刺激を受けています。

𠮷本:サムライワークスの社員だけでなく、関わる人全員が高いプロ意識を持って働いている。これだけは確かです。
「クリエイティブだけが必死に手を動かしている」とか「売上を取ってくる営業が偉い」なんて偏った見方は、サムライワークスのメンバーなら誰もしないんじゃないかな。
貪欲に技術を磨く工場に、そんな工場と会社をつなぐ生産管理。アイテムを形作るクリエイティブと、それを世に広める営業やマーケ…。
1つの商品開発に対して、あらゆる人が同時進行で努力している。その姿勢が感じ取れるからこそ、どんなに大変な状況でも腐らずに頑張れるんだと思います。

▲WIZUのイメージモデルと展開商品の一部。性別や服装を問わず、誰もが身につけやすいデザインに。

無駄な修行期間は一切なし。入社当月から大型プロジェクトに参入できる自由度が、個人の成長を促す。

ーーサムライワークスに所属するデザイナーだからこそ、得られるスキルや経験などはありますか。

U:デザイナーとしての幅広いスキルが最短距離で身に付くところですね。
私は4年前に新卒入社したのですが、新米デザイナーとは思えないほどあらゆることにチャレンジさせてもらっています。
一般的なインハウスデザイナーだと、「色を変えるだけ」「店頭POPを量産するだけ」など、オペレーション的な業務ばかりだったりするんです。
けれどサムライワークスなら、自分で1から自由にデザインできる。
スマホケースやマスクなどアイテムに縛りはないですし、その中でもプロダクトデザインやパッケージデザイン、仕様書の作成など、ありとあらゆる業務に触れることができます。
同級生のデザイナーを見渡しても、ここまで幅広い仕事を任せてもらっている人は少ないです。

I:社歴や年齢に関わらず、個人のスキルや経験によって活躍する場を設けてくれるところも魅力ですよね。
私は実務未経験のWEBデザイナーとして半年前に入社しているんですが、入社早々にWIZUのブランドデザイナーに任命されて。
理由は前職がアパレル関係の企画担当だったかららしいのですが、入社して数日、しかも未経験のWEBデザイナーである私を抜擢してくれるなんて…と驚きっぱなしでした。
スマホアクセサリーの再スタートというビッグプロジェクトにも、このような思い切った人材配置をしてくれる。そんな柔軟性も素晴らしいと思います。

𠮷本:2人が言う通りあらゆるデザイン領域でスキルを得られるため、デザイナーとして自立しやすい環境だと思います。
とはいえ、「自分は今、何のために何をやらなくてはいけないのか」が分かりづらいのも事実。
私もいち上長として誰がなんの業務を担当しているのかが把握しづらく、マネジメントしにくい場面もありました。
そこで2023年に入ってから、商品企画デザイナーと一括りにしていたポジションを「ブランドデザイナー」と「プロダクトデザイナー」の2つに分散させたんです。

I:私はブランドデザインを担当しているのですが、商品デザインをそこまで突き詰めない代わりに、ブランドのコンセプトデザインの制定やその言語化、ビジュアルアイデンティティ(VI)など各種ツールのデザインを担当しています。
それらをアイテムデザインに落とし込んでいくのが、プロダクトデザイナーの役割ですね。

U:その通りです。現在WIZUで販売しているロープライス商品は、「ユニセックス」「服を選ばないデザイン」など、幅広い購入層をターゲットにしています。
一方ハイプライス商品はもっと尖ったデザインにし、アクセサリーとしての主張を強めるデザインにする予定。これもブランドデザイナーとの連携で少しずつ形にしているところです。

デザイン業界におけるゼネラリストを育成。アーティストではなくビジネスパーソンとしてのスキルを伸ばす。

ーー最後に、サムライワークスが求めるデザイナー像を教えてください。

𠮷本:いい意味でこだわりがない人ですね。
WIZUの開発秘話からも分かる通り、サムライワークスではとにかくスピーディーな対応が求められます。
1つひとつのデザインにじっくり向き合うというよりは、次々やってくるデザイン案件に対し「このテイストならこのデザイン」など、頭の中にあるイメージをすぐにデザイン案へと落とし込むことが重要です。
じゃあ質の高いデザインスキルは身につかないかと言えば、決してそうではない。たくさんの量をこなすことで、高品質なデザインを生み出す力が必然的に磨かれますから。

U:サムライワークスは展開商品のジャンルやテイストに全く縛りがないため、どんな案件にも対応できるデザインスキルが身に付きます
今日は可愛いマスクのデザインをして、明日はクールなスマホケースのパッケージデザインをする、なんてことは日常茶飯事。
自分の好きなテイストに偏らず、広い視野でデザインに向き合える人が活躍できると思います。

I:こう伝えるとハードルが高いように感じられますが、「デザイナーとして常に新しいことに挑戦したい!」という方であればOK!
私自身も未経験で入社していますが、毎日𠮷本さんやUさんに支えてもらいながらスキルを身につけています。
特別なスキルよりも、柔軟かつスピーディーな姿勢がサムライワークスでは大切。
そこさえクリアできれば、きっとどんな方でも活躍できると思います!

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