こんにちは、KiQ代表の菊地あかねです。
私はデザイナーをしながら芸者修行をしていた時期があります。和の文化から所作を学び、「所作とは何なのか」という問いを長年もち続けてきました。
世の中には、所作がある人・ない人がいると私は考えています。
所作がある人は、自己認識力が高いです。また、相手の心を読み取る力もあります。
逆に所作がない人は、自分へも相手へも理解が浅い状態だと言えます。
所作を身に付け、自分の可能性を広げることで、あなたはより豊かで深い人生を送れるはずです。
私達人間は、どちらかといえば変化への柔軟性の低い生き物です。積極的な変化を好まず、現状維持を基本とする方が、進化の過程で都合がよかったのですね。しかし、自分の生きやすいように今の場所に留まってしまえば、それ以上の可能性を殺してしまうことになります。それはとてももったいないことだと思うのです。
所作は、いつからでも身に付けられるものです。速く走れるかどうかは、運動能力や心肺能力などの影響が大きく、努力しても伸び方に限界があります。所作はそれらのように、先天的な影響を受けるようなものではありません。筋力トレーニングのように、反復して実践することで必ず身に付きますし、より磨かれていくものです。
意識してもしなくても、私たちは言葉や振る舞いをアウトプットしています。せっかくなら無意識ではなく、意味をもたせたり、想像力豊かに言葉を用いたり、振る舞いをしたりしてみませんか。より良いものを意識的してくり返しアウトプットし続けることで、徐々に感覚が優れていく、相手の心を多く読み取れるようになるなど、磨かれていくはずです。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、生きている一瞬一瞬をデザインすることで、人生がアーティステックに変わります。Art of Living(生きるアート)という言葉があります。美術館に並ぶような作品と同じように、私達人間やその生き方も芸術にできるのが、私は所作だと考えます。「自分はデザイナーではないから」と言わず、すべての方が、生きるアートとしてより豊かに生きるようになったら素敵だと思っています。
ビジネスにおいてもエリートといわれる人たちは、相手の振る舞いがどのようなものかをよく見ています。そういった方は向上心をもって高みを目指し続けています。所作がある人は相手と一緒に進化していくことができるので、仕事で関わる相手として受け入れてもらいやすくなるはずです。上司やクライアントなど、自分をより良くうけとってほしいと思う相手がいる方がいる場合は、言葉はもちろんですが、振る舞いなどの非言語の部分まで磨いたコミュニケーションができると効果的です。
これまで私が探究してきた所作とはどのようなものなのか折に触れてお伝えし、皆さんを所作のある世界へ誘えたらと思っています。