わずか数名の体制から急成長を始めた現在まで、技術部の齋藤はBison energyの過渡期を経験した一人。技術のことならなんでも答えてくれる専門性の高さのみならず、社内を行き交う文書にもつぶさに目を通して的確なアドバイスをくれる“頼れるみんなの先輩“。Bison energyの成長を技術面で支えてきた齋藤に話を聞きました。
【プロフィル】
齋藤安彦(さいとう・やすひこ) 2020年5月入社。電気メーカー⇒電機修理⇒電気工事と電気関連の職種に従事。2014年より太陽光発電事業にはじめて携わる。以来、O&M(運転管理とメンテナンス)、EPC(設計エンジニアリング、調達、建設)等、幅広い業務に携わる。
―前回の対談では、全体的な社風というか雰囲気的なところをお聞かせいただきましたが、今回はお仕事にスポットライトを当てていきたいと思います。最初に齋藤さんが担当されているO&Mの仕事について教えてください。
齋藤 我々の部署は、メンテナンスを主とした業務を行っています。
まずは、Bison energyとして、なぜメンテナンス業務をしているかについてお話しします。当社は、発電所に対するトータルソリューションをワンストップで提供することを心がけて日々業務に取り組んでいます。今までのWantedlyのストーリーに開発→資産調達→工事施工の記事を上げていますが、彼らの仕事の終着点でもある、完成した発電所を維持管理することを目的としているのが私たちO&Mの部署です。
太陽光、再エネ業界用語として、メンテナンス=O&M(オペレーション&メンテナンス)と言い換えますが、この業界におけるメンテナンスは通常のものとは異なります。
通常であれば、「メンテナンス=日々の保守と性能の維持、長期的な部品交換等」を意味しますが、この業界でのO&Mは、O=Operation、つまり、太陽光発電所の日常運転の監視業務、M=Maintenance(=メンテナンス、上記と同様)の2つを組み合わせたサービスとなっています。
太陽光発電所は、発電が停止してしまった時に、持ち主が毎回現地に赴いて復旧しているわけではないんですね。我々のような豊富な経験を持つ会社が、一早く復旧できるために現地でのサポート等を行っています。
―齋藤さんは、ほぼずっと電気の仕事に関わられていますね。Bison energyに出会うまでのいきさつを教えてください。
齋藤 実は、収入にも不満がなく順調に歩んでいましたが、ターニングポイントが30代後半にあったんですね。幼馴染から結婚すると連絡があり、なぜかものすごい敗北感が(笑)。一念発起して転職活動を始めました。
―なんと(笑)! 仕事ではなく、人生そのものを変えようと決意されたんですね。
齋藤 Bisonに行きつくまでに他の太陽光発電事業者でも仕事をしていましたが、離職率が非常に高かったり、出張が1年のほとんどを占めていたり。試用期間で合わないと思って、別の会社に就職。仙台で1年働いたときに東京に出張で戻ることがあり、Bison energyと関わりがある会社を知り、再び転職しました。そこで代表のMichaelの知り合いから紹介されて、Bisonにジョインすることになったのです。
―“転職族”というと私もそうですが、なかなか肩身が狭い部分もあり、短期で辞めるのもどうかと我慢して、ストレスをためてしまう人も多いと聞きます。その点、潔く転職活動をされてきたのですね。入社当時は、社員数も少なかったと聞いていますが、仕事面ではいかがでしたか。
齋藤 最初は、O&M部署の立ち上げと、開発の計画や、新規の自社案件の導入部分を担当。ただ、人手が足りないときにはレイアウトの作成やストリング図、太陽光発電所の設計のみならず、施工品質に関わる業務もすべてやっていました。
当社はスピードが速く、数年の間に蓄電池や特高の太陽光発電所に参画するなど次々と新しい事業展開をしてきています。忙しくて息をつく間もないこともあり、孤軍奮闘していると感じるときも少なからずありました。
―中でも印象に残っている仕事はありますか。
太陽光発電と蓄電池設備を工場に導入するプロジェクトが特に大変でしたね。何も定まらない中から骨組みを決め、各協力会社とのシステム取り合い部分が不足しているときは、自分で補いました。
新しいことに挑戦というと格好いいですが、相談しても確固たる経験をもってアドバイスをしてくれる人がいない中で、不安はもちろんありました。そんな中で発電が開始した時には、表面上は冷静を装っていましたが、心の中では欣喜雀躍でした(笑)。
―それは(笑)、嬉しい瞬間ですね。ストレス発散というか、そういった緊張を緩めるために、何かされていますか。
仕事が終わった後のアフタービールです。『いかに美味しいビールを飲めるか?』ということに重きを置いて、健康増進のための週2回以上ジムにも行っています。スポーツ観戦と音楽鑑賞(ライブ参戦)が趣味ですが、健康でなければこれは成り立たないし、ビールもおいしくありません。一日の仕事が終わって、出張の帰りの新幹線が出発すると同時に、『プシュッ』。このために仕事をしていると言っても過言ではありません。ビールも仕事もキレが命!(笑)
―そういうのがあるのとないのとでは全然、変わってきますよね。就職活動、あるいは転職活動をされている方にアドバイスをお願いします。
これを読んでいる人に向けて、最後に言わせてください。人生のスタート地点では、希望に満ちあふれ、期待する未来を誰もが思い描いて生きていると思います。私もその一人でした。しかし、実際は辛く悲しい世知辛さに打ちのめされることもあります。
でも、最近つくづくそういった感情が生まれるのも、なんて幸福なんだろうと思います。喜怒哀楽すべてが経験で、かけがえのないあなたの人生だと思います。
頭が良くて、高学歴の誰もが憧れる人がいたとしましょう。大企業に入り、知り合いすべてに賞賛され、嫉妬するような人であっても、規律を乱さないことばかりを重んじる職場環境で、いつしか挑戦することを忘れてしまうかもしれない。そんな人生を憧れるなんて真っ平ごめんだと私は思います。未来は誰にも分からないけど、自分自身の頑張りがより良い未来を成し遂げる可能性のある道の方を選んでいきたいと考えています。
大事な決断をする時は、ものすごいエネルギーが必要じゃないですか。大なり小なりの決断を繰り返して、時を積み重ねていって振り返ると、そこにあなたの人生がある。何もしない選択肢を選んでいると、一時的には楽しいかもしれないけれど、「あの時は大変だったね」って、皆で大事に共有して後々語り合うような経験は得られない。人生という舞台では、主演も観客も自分自身。最高のエンターティナーでありたいと思っています。
私の言葉が未来への一歩を踏み出す一助になればいいなと願っています。