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モノを届けるから、価値を届けるへ──グッドイートカンパニーのマーケチームが取り組む「ブランド作り」

この記事は2023年1月20日に弊社noteに掲載した内容となっております。

コミュニティ型ECサイト「GOOD EAT CLUB」で取り扱っている商品に加え、クラフトジンブランド「HOLON(ホロン)」や低糖質アイスブランド「PROPPO(プロッポ)」などが持つ魅力や価値をひとりでも多くの人に届ける──そんな役割を担っているのが、グッドイートカンパニーのマーケティングチームです。

グッドイートカンパニーのマーケティングチームは具体的にどんなことに取り組んでいるのか。また、他社にはない仕事の面白さ、可能性とは何か。マーケティングチームの山之口 優さん、田村 悠馬さん、そしてマーケティングチームと連携してコンテンツ制作に取り組むGOOD EAT CLUB編集長の高倉 遼さんに話を聞きました。

▼目次

  • 今ある手札で勝負するのではなく、手札を増やしながら戦える
  • 「モノを売る、届ける」から「価値を売る、届ける」へ

今ある手札で勝負するのではなく、手札を増やしながら戦える

──グッドイートカンパニーのマーケティングチームは具体的にどういったことをやっている部署なのでしょうか?

田村:基本的にマーケティングチームはGOOD EAT CLUBの数字を管理し、成長させていくための施策を実行していく部署です。具体的には決められた予算の中で、いかに商品数を増やしたり、キャンペーンを展開したりして、売上目標を達成していくか。数字の管理と施策の管理の両方に対して責任を持っているチームです。

山之口:GOOD EAT CLUBは2021年1月にβ版をローンチし、同年7月にグランドオープンしたということもあり、この1年くらいでようやく“マーケティングらしい”ことにも取り組めるようになってきました。それこそ最初の頃は商品数も今ほど多かったわけではないので、いろんな課題があったのも事実です。

ただ、今は商品数も増えてきましたし、編集チームと連携しながらコンテンツを作成したり、キャンペーンを作成したりといった施策も実行できるようになりました。“マーケティングらしい”ことができる土壌が少しずつ整ってきているなと感じています。

──高倉さんは編集チームのメンバーとして、どのような関わり方をしているのでしょうか?

高倉:GOOD EAT CLUBのマーケティングは現状、「ブランドづくり」よりは「販売促進」の意味合いが強いと思っています。販促企画を進めていくにあたって、販売する商品と商品に関するコンテンツが必要になるので、そのコンテンツ制作に編集チームとして関わっているという感じです。具体的には、商品の魅力を紹介するためのページや記事を作成したり、キャンペーンのLP(ランディングページ)を作成したりしています。

編集チームとしては言葉と画像を通して商品の魅力を伝えるモノは作成できますが、それをより多くの人に届けるためにはマーケティングチームの力が必要不可欠です。そのためマーケティングチームと連携しつつ、僕たちは広告などを通してリーチした人々に対してきちんと価値や魅力が伝わるようなコンテンツをつくることに取り組んでいます。

──グッドイートカンパニーにおけるマーケティングの特徴はどこにあると思いますか。

高倉:イベントなど“リアルな食体験”を作れるのはグッドイートカンパニーならではの特徴だと思います。それこそ、グッドイートカンパニーはこれまでオンライン広告などを活用して新規顧客を獲得し、そこからビジネスを展開していく考え方だったのですが、そのやり方だけではすぐに限界を迎えてしまう。だからこそ、GOOD EAT CLUBのことを好きになってくれる「ロイヤリティが高い顧客」を獲得していく取り組みをマーケティングチームはやっていかなければいけないと思っています。

その際に大切なのが、前述した“リアルな食体験”の創造です。オンラインで不特定多数の人にアプローチするのではなく、オフラインの取り組みを通じて“ファンになってくれる人”を増やす。今後、オフラインとオンラインの両方で施策を展開していかなければいけないなと考えています。

田村:GOOD EAT CLUBが取り扱っている商品は、どれも自信を持って「美味しい」と言えるものばかりです。この商品力の高さは明確に強みのひとつになっています。

あとは高倉さんが言っていたように“リアルな食体験”を創造していくにあたって、「PUBLIC HOUSE Yoyogi Uehara」という実店舗を持っているのは大きな強みです。今後、GOOD EAT CLUBのファンを増やしていくために、いかにオンライン以外でのタッチポイントを増やしていけるかが重要になると思っています。そういう意味では、オフラインイベントを実行できる実店舗があるのは他にはない面白いポイントだと思います。

山之口:私の実体験を含めて話をすると、GOOD EAT CLUBの価値を届けるためであれば、いろんな手段が実行できる点が大きな特徴です。例えば、GOOD EAT CLUBがグランドオープンしてから数ヶ月ぐらいのタイミングは、なかなか商品をバイイング(仕入れ)できずにいたんです。その際、「バイイングできないなら、自分たちで商品を作ろう」と決め、商品開発チームと連携しながら「カレーパンの正解」という商品を開発しました。


Web売上が5倍に! オンライン生まれのオリジナルカレーパン店頭デビューの舞台裏|グッドイートカンパニー ✕ カンカク|note
こんにちは。グッドイートカンパニーのマーケター 山之口です。私はGOOD EAT CLUBのCRM施策や店舗開発などを中心にマーケティングを担当しています。今回はGOOD EAT CLUB初のOMO施策としてオンライン限定商品の店頭販売を試みた、オリジナルカレーパン『 カレーパンの正解 ...
https://note.com/kankak/n/n6518fe66b3b9

グッドイートカンパニーが保有するネットワークを活用し、パンラボを主宰する池田浩明さんに監修いただき、新百合ヶ丘の人気ベーカリー『nichinichi』さんと共同で開発することができ、さらには製造まわりの検査も別のチームにお願いしながら進めることができました。

このように、必要なタイミングであれば、好きなポジションで動くことができるのもグッドイートカンパニーのマーケティングチームの面白さだと思います。そういう意味では、オフラインとオンラインで何かしようと思ったときに、きちんと形にするためのチームや仕組みがあるのは他にはない強みになっています。

              マーケティングチームの山之口 優さん

高倉:役割に対してきちんとコミットするのであれば、どんなアプローチでも良い。グッドイートカンパニーのマーケティングチームは商品を売ることが役割だからこそ、売るものがないのであれば売るものを作るという発想もできますし、売る場所がないのであれば売る場所を作るという発想もできます。今ある手札で勝負するのではなく、手札を増やしながら戦えるのはグッドイートカンパニーならではかなと思います。

「モノを売る、届ける」から「価値を売る、届ける」へ

──その一方で、課題はどこにあると思いますか。

山之口:グッドイートカンパニーにはクラフトジンブランド「HOLON」などのD2Cブランドがあるのですが、そのベースは元々、カンカクのメンバーがゼロから生み出してきたもの。そうした背景もあり、今後グッドイートカンパニーのブランドとしてどんな風に育てていくべきか、その方向性や具体的な選択肢も含めてまだまだ模索している部分があるのが正直なところです。

グッドイートカンパニーだからこそ持てる選択肢を生かしてより一層愛されるブランドとして育てていきたいですし、売り方はGOOD EAT CLUBで扱っている他のブランドと同じではないとも思っているので、それこそコミュニティマーケティングに近いような取り組みにも今後積極的にチャレンジしていけたらと考えています。

高倉:個人的には、もっと現場の目線から顧客がより良い体験をするためにはどんなメッセージが必要で、どんなブランディングが必要で、どんな施策が必要なのか。そして、それを実現するためにはどれくらいのリソースが必要なのかを考え、提案していくという動きをもっとしていくべきなのかなと思っています。

山之口:GOOD EAT CLUBはユーザーのレビュー率がとても高く、100字以上のレビューを書いてくださる顧客も多くいます。そういった声を集めていき、顧客と一緒にGOOD EAT CLUBをより盛り上げていく。他には、現場ではないメンバーからアイデアをもらうための“ハブ的な役割”もマーケティングチームが担っていきたいですね。

高倉:少し視点は変わるのですが、企業として売上を伸ばしていくことは大事にしつつも、グッドイートカンパニーに関わってくださるパートナーさんにも売上を還元していきたいと思っています。「会社が儲かる」という自分たちだけの視点ではなく、会社が儲かっていることでパートナーさんにも恩返しをしていく。その感覚を持てるとすごく良いと思いますし、それをマーケティングチームから啓蒙できたら尚良いですね。

             GOOD EAT CLUB編集長の高倉 遼さん

田村:GOOD EAT CLUBに出店いただいているからこそ、きちんと売れていくことでパートナーさんと長期的な関係性を築けると思っています。社内には「食」が好きなメンバーが多いので、美味しいと思わないものを嘘をついてまで顧客に提案することはしないというルールは決めつつも、出店していただき、僕たちが撮影して記事を書いたものに関しては責任を持って売っていく。その考え方がきちんと浸透していき、全員がそこに向かって取り組んでいけると、GOOD EAT CLUBがもっと伸びていくんじゃないかなと思います。

──ありがとうございます。今後、どのような挑戦をしていきたいですか。

山之口:これまでは販促する商品がバイイングしてきたものがメインでしたが、今後は自社開発の商品も増えていくので、そこの販促も強化していき、グッドイートカンパニーならではの商品を顧客にきちんと受け取っていただける環境を作りたいです。

もうひとつは、まだまだオフラインの施策が足りていないので、実店舗を活用した商品開発にも取り組みたいと思っています。実店舗で販売する商品を目当てに顧客が並ぶ状態を作り、一定の人気が出てからECサイトで販売をする。従来とは違った“逆輸入”のような形で商品開発やマーケティングをやっていきたいなと考えています。

田村:これまで、GOOD EAT CLUBでは新規顧客を獲得していくところに注力していたのですが、今後は顧客と長期的な関係性を築くためのコミュニティづくりなどをやっていきたいです。具体的には、GOOD EAT CLUBの会員だけが楽しめる体験を提供するなど、One to Oneで関係性を築いていけるような仕組み作りをしていきたいです。

             マーケティングチームの田村 悠馬さん

もう一つは、普段はECサイトでしか買えない商品を、より気軽に手に取れるオフラインの場所として「PUBLIC HOUSE Yoyogi Uehara」を活用したいです。また、GOOD EAT CLUBの認知度がまだまだ低いので、実店舗も活用しつつ、すでに認知度があるイベントなどに出店し、そこで新規顧客とのタッチポイントも増やしていきたいです。オフラインとオンライン、両方の軸で認知度を上げていくための取り組みを行っていきたいと思います。

高倉:自分はブランド作りとファン作りをやっていきたいです。GOOD EAT CLUBは良い商品を集め、それを実際に届けるところまでは立ち上がったと思っています。ただ、それが単発で終わらないように、きちんと集合的な体験も作って行く必要がある。例えば、「モノが良かった」のではなく、「GOOD EAT CLUBで買ったモノが良かった」という風に思ってもらえる状態を作る、それがブランド作り、ファン作りに繋がると考えています。

モノを売る、届けるところから、価値を売る、届けることができるチームになっていく。それが今後、マーケティングチームの至上命題になっていくかなと思います。

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