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【アニメCGスタジオのお仕事 No.3】アニメーション編

今回はアニメーターとして活躍している3名にお話を聞いていこうと思います!

では、自己紹介をお願いします。

渡邉:渡邉 啓太です。「ラブライブ!サンシャイン!!」や「シキザクラ」でアニメーターを担当していました。最近はディレクター業がメインなのであまりアニメーションには触ってはいないです。今のプロジェクトは3Ⅾレイアウトをメインでやらせていただいてます。

主にアイドルやアクション作品をやってきた感じでしょうか?

渡邉:そうですね。「ラブライブ!サンシャイン!!」をやって、「ドラゴンズドグマ」(Netflixにて配信中)、「シキザクラ」、「アイドルマスター SideM GROWING STARS(サイスタ)」という感じですね。

では次に高島さんお願いします。

高島:サブリメイションでアニメーターをやらせていただいております、高島 和輝と申します。今は先日発表されたNetflixシリーズ「鬼武者」にアニメーターとして参加しています。

今はチーフでしたっけ?

高島:そうですね。作業的にはCGキャラクターのアニメーションから、レイアウト、一部キャラクターのセットアップなどもやっています。

新卒入社でしたよね?

高島:新卒ではあるんですけど、その前に四大卒業して別の違う職種の会社に入ったのですが、1年くらいで辞めちゃって…。それから専門学校に入り直して、そこで会社説明会を見た際に「あ、いいな」と思って、受けたらそのまま通ったという流れですね。

ストレートじゃなかった!?(笑)一回社会人になってから勉強してこっちの業界にきたんですね。今までどんな作品をやってきましたか?

高島:最初は「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System」ですね。3Ⅾレイアウトのモデルでしたり、モブキャラのアニメーション等をやっていて。それと並行しながら色々な作品もやらせていただいて「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」や「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」とか…。ちょくちょくお手伝いさせていただいてる所だと「ラブライブ!」シリーズですね。あとは3Ⅾレイアウトもお手伝いさせていただいてます。

大きいプロジェクトに配属というよりは、小規模な仕事を担当することが多かったですか?

高島:そうですね、須貝さん経由で「ちょっとこれ、やってくれない?」みたいな。3Ⅾレイアウトだったりとか…。あとは「魔法使いの嫁」ではドアや窓のCG部分だけやるとかはありました。がっつりキャラアニメーションで参加したとなると「ドラゴンズドグマ」と「鬼武者」ですね。

では最後に村居さんお願いします。

村居:はい、村居 実紅と申します。今は「アイドルマスター SideM GROWING STARS(サイスタ)」のゲーム内の3Dライブにアニメーターとして参加させていただいております。

最近はチェックにも参加されてますよね?

村居:そうですね、今はアニメーターチーフとしてチェックなど諸々させていただいてます。インターン含めると5年目なんですけど、まだ学生だった時にインターンでサブリメイションに来させていただいて、その時に「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」に参加させていただいてました。入社してから「ドラゴンズドグマ」にアニメーターとして参加、そのあとはパイロット作品を少しだけお手伝いさせていただいてました。そして今の「サイスタ」ですね!


【アニメーターとは】

アニメーターとはどういうお仕事かという話を伺いたいと思います。3Ⅾアニメのアニメーターなので、モデルがあってそれを動かすというお仕事だと思うのですが…。

渡邉:その通り。

村居:その通りです(笑)!

アイドル、アクション、SF、色々なジャンルがあると思うんですが、それぞれどういうことを考えてアニメーションを付けているのかとか、そういう話を全体的に聞けていければなと。

渡邉:女性ユーザーの多い作品の場合、カメラワークが早いと見れないって意見を受けて。それまでは結構激しいカメラワークが多くて、映像としての気持ち良さというか、疾走感も意識しつつだったんですけど、女性ファンが多いとなると、三半規管が男性女性で違うので…。あんまり早すぎると女性が見てて酔ってしまうっていうのが結構あるようで、激しめのカメラワークは少なくしてほしいって言われました。

なるほど。映像見ててカメラワーク結構違うな、と思ってたんですがそういうことだったんですね。

渡邉:そうなんです。割と驚きました。

演技させる上での違いを聞こうと思ってたんですが、そういう違いもあるんですね!?

一同:(笑)。


渡邉:まぁ演技でいえば、そうですね…。割と男性が見る女性とかは一番は顔が大事。可愛くするのが一番っていうのと、あとはどこまでギリギリフェチを出せるかみたいな…。

村居:(笑)。

渡邉:作品によってやって良い、悪いみたいなのはありますね。

まぁ、あんまりやり過ぎてしまうと作品のブランド的な問題とか出てきちゃったりするので…。

渡邉:モノによっては厳しかったりするので…。

だけどアニメーター的にこだわりたい所とかもあったりする…?

渡邉:そうですね。あとやっぱ衣装で結構見た目変わってくるので…。セクシーめな衣装だったら、ちょっとセクシーな印象にしたくなっちゃたりとか。やり過ぎると「ちょっとやめてください」って言われちゃう(笑)。

そこは作品イメージに合わせていく対応力を求められるお仕事なんですね。高島君は「ドラゴンズドグマ」は中世ファンタジーで、今やってる「鬼武者」は和風で。洋と和の違いとかってある?アニメーターとして大きく違いを感じたりすることとか。

高島:キャラクターがやっぱりどうしても、日本の顔と海外の顔、といっていいのか分かんないですけど…。

彫りの深さとか造形の違いとか?

高島:そういうところで、目とか鼻とか、あごとかの感じが全然違ってきて…。そこで顔のバランス、等身のバランスとか結構意識しますね。

表情付けのニュアンスが違ったりとか、同じポーズ取らせてもキマらなかったりとかってことだよね。

高島:そうですね。あと、動き、アニメーションっていう所だと中世ファンタジー系なキャラや世界観だと海外アニメのニュアンスで身振り手振りが激しかったりするし、「鬼武者」に関しては日本っていう所であんまり動きをつけ過ぎず、ちょっと落ち着きのあるキャラクターはほんとに顔芝居だけでとかっていうのも…。間とかそういう所も結構意識しながらって感じですね。

単純に動かすというだけじゃなく、ニュアンス的な部分を受け取ってないとそれらしい説得力っていうのは出ない?

高島:全体的な空気感っていうのはある程度統一しながら…。作業者も複数人にわたるので、好みとかは出てきてしまうんですけど、なるべく「鬼武者」に関しては落ち着いた雰囲気、でも騒がしいキャラクターはちょっとコミカルに動かしたりっていうのもメリハリつけてやってます。

ちなみに「鬼武者」だと、”和服”じゃないですか。めり込みとか、袖の揺れとか結構大変かなって思うんですけど。

高島:めり込み…。そうですね…。セットアップの段階から袖でしたり、襟とか、袴とかで、めり込みをしないように回避するための仕込みでしたり、揺れる所は骨の数を増やしたり、シルエットを整えやすいように設計されてたりしますね。

なるほど。ちなみにアイドル系の衣装ではめり込みはどうですか?

渡邉:ありますね。余裕があればセットアップ段階でなるべくめり込みにくいものにしたりとか、めり込んでも直しやすい構造にして欲しいとお願いしたりしますね。ただどうしてもイレギュラーは起きるので、最終的には手で直します…(笑)。

村居さんにお聞きしたいんですけども、「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」を最初にやってその後他の作品をやったということで、まず最初に動かしたのは300メートルを超える大きい戦艦で。

村居:(笑)。

そこから、人を動かすことになって苦労した事とかってある?

村居:人になった時に動かし方が分からなくて…。重心のかけ方だったりとか、そういうのが全然分からないまま他の方のモーションを見て「あ、この人はこういう動きをつけて重みを感じさせているな」とか。

説得力がある画に見えるということ?

村居:そうですね。先輩のカットで勉強させてもらったり、実際に動かしてみて「こういう感じで合ってますか?」など聞いたりしながら人の動きは付けていました。

「見て盗む」というか、観察力と理解力が高いのかな…?

村居:そ、そうなんですかね(笑)?

人によっては見ても真似ができないというか、どうすればいいのかという情報を拾えなかったりしますし。

村居:そうですね、見て分かる部分もあるし見てもどうなってるかが分からない部分は、手ならば「こういう手かなー」とか、体の動きも実際にポーズを取って「あ、こっちに重みがあるからー…」みたいに自分の感覚で咀嚼していく感じですね。

かなり意欲的に勉強してますね。

村居:うーん、意欲的かは分からないですが(笑)!そうですね、日々追求はしたいと思ってます。

ちゃんとやってきたからこそ、今はチーフとしてチェックに出るという立場になっているのかなと思います!

村居:そうなのかな…?元々SFも分からないままインターンで来て、最初メカの動き方が分からなくてリテイク頂きつつ作業して、「やっとちょっとは掴めたかも!」から人間にいったので再び「分からない!」みたいな感じにはなったんですけど。良い経験になりました(笑)。

「すごく成長してるな」って感じますよ。

村居:ありがとうございます!私は表情とか顔を動かすのが好きなので、そういった所で人の心を動かせることが出来るといいな、と思ったりしながら色々研究してます。

<村居さんのデスクには手に関する本もありました。>

【アニメーションという工程】

次に作業工程の話に移りたいと思うんですけど…。アニメーターがレイアウトを切る場合と3Ⅾレイアウト班が切る場合がありますよね?「鬼武者」はどうですか?

高島:半分か三分の一くらいは3Dレイアウト班に切ってもらってます。キャラクターと背景を配置したデータをいただいて、キャラクター部分だけアニメーターが作業するっていう形もありますし、シーンによってはアニメーターが3Ⅾレイアウトの段階から作業することもありますね。

アニメーターがレイアウトを切るのはアクションシーンが多い?

高島:そうですね。主に戦闘シーンだったり。

動かしたら実はコンテと位置が違っちゃったみたいなのもありますしね。村居さんのほうはVコン(ビデオコンテ)がありますよね?

村居:そうですね。

Vコンは3Ⅾで作ってますよね。ということはレイアウトが既にある状態という認識でいいでしょうか?

村居:一応Vコンの状態でレイアウトが大体決まってはいるので、それで実際にアニメーションで動かした時にちょっとおかしく見えたらアニメーターがレイアウトを調整する、みたいなのはありますね。

レイアウトが決まった後はどうでしょうか?

渡邉:一連のカット単位のキーとなるポージングをつけて、一旦プランニング的な所を確認します。

原画ポイントを作ってまず流れを確認してもらって…という感じですね。

渡邉:あとはタメツメも最初の段階である程度付けて、そのプランでOKが出た場合は、表情付けだったり、リップシンクをなるべく自然に付けるだったり、あとはよき所でまばたきさせるであったりとか、そういう細かい所を詰めていきますね。

作品のコンセプトによってだいぶ違ってきちゃうとは思うんだけど、アニメーション付けた結果、尺が余りました/足りませんでしたって時はどうします?

渡邉:頑張ります…。(笑)でも、アイドルもののダンスはもうVコンとモーキャプがあって流れが決まってる事が多いので余ることはほとんどなくて。

あ、そっか流れが決まってるから…大きくはズレないのか!

渡邉:「シキザクラ」の日常芝居は余っちゃうとか全然足りないってのはよくありました。逆に「ドラゴンズドグマ」の時は自由に変えられたりしたので…(笑)。

配信フォーマットの差ですね(笑)。

渡邉:その差は大きいかもしれないです。

高島:1話における時間っていうのが決まってないので、定尺っていう全体の時間をカッチリ決めるタイミングはあるんですけど、それまでのアニメーションの試行錯誤する段階では、前後のテンポ感っていうのを全体的にみて、削ったり伸ばしたりっていうのは臨機応変に作業はできましたね。テレビシリーズみたいな枠の制約っていうのが一切ないんで自由にできますね。

「尺が足りません!」ってアニメーター側から提案することもある?

渡邉:あまりにも足りないとか余るときは一応提案したり…。あとは場合によってはこっちを1秒伸ばしたからこっちを1秒短くして繋がりが良くなればそれでいいよと、監督や演出さんに言われることもありますね。基本的にやっぱり尺が余るってことはアニメーターの演技の幅が少ないんだ、みたいな感じで言われてもうちょっと頑張ろうか、みたいな…(笑)。

なるほど。

渡邉:足りない場合は、タメツメ頑張れば良いアニメーションで尺収まるんじゃない?っていうような感じででやってましたね。

与えられた尺に収まるかっていう、アニメーターとしての技量が試されてるんですね。

渡邉:それはあると思います。

作業工程にはフェイシャルもありますが、それも付けてから次工程に渡すという流れでしょうか?

渡邉:そうですね、フェイシャルやセカンダリ(揺れ物)も全てカット担当のアニメーターが責任を持つ工程ですね。

コンポジット編で話に出ていたライティングはコンポジターですか?

渡邉:班によりますね。「ドラゴンズドグマ」班は、コンポジット編に出てらっしゃった大石さんたちがいたのでそこまではやらなかったです。

高島:「鬼武者」は、ルック班といいますかコンポジターの皆さんにある程度、ライティング専用の打ち合わせを組んで、全部ライトも置き直していただいてって感じですね。キャラクターの影が伸びたりとか演出によっては、影の芝居みたいなのを付けるのでライティングもアニメーターが作業することもあります。

そこもやっぱりプロジェクトによって色が出てくるんですね。

渡邉:幅はあると思います。「シキザクラ」はエフェクトまで含めて全部やってましたね。

「シキザクラ」はレイアウトからコンポジットして撮影に送りこむまでをひとりでやる形だったんですね。Aftrer Effectsはアニメーターみんなが使える感じですか?

渡邉:そうですね。

それ以外で使うツールってあったりします?

高島:「鬼武者」とか「ドラゴンズドグマ」に関してはアニメーターが3Ⅾレイアウトを切るっていう作業もあるのでPhotoshopは軽く使うことはあるかなっていうぐらいですかね。

渡邉:原図出しとかね。

高島:そうですね。原図出しっていう美術さんに渡す背景用のデータを準備する際にPhotoshopとかも使うことはありますね。

そういえば、渡邉くんのところは去年エフェクト用にEmberGenを導入しましたね。

渡邉:そうですね。エフェクトもアニメーションの延長でやってた所があって。画面で動くもの全てをCGで作るような感覚ですかね。

【やりがい】

アニメーターとしてのやりがいってどんなとこに感じますか?

高島:そうですねぇ…。アニメーターとして入ってくる方って映像作品、アニメでしたりドラマとか映画とかゲームのムービーとかを観て感動した経験があったりするっていう方が割と入ってくることが多くて…。そういう作品を作ってみたいっていう気持ちから、自分が作り手になって、実際にその映像が世に出るっていう、そういう一連の流れを経て、この仕事自体がやりがいになってますね。一番やりがいを感じるのは「作った作品が世に出た時、それを観た時」が一番「やったな」って思いますね。

あとは作ってる最中ならば、演出さんでしたり監督の意図を汲み取った上でそこに自分の好みのニュアンスを潜り込ませて、チェックでOK出た時は「やった!」ってなりますね。指示は前提で作業はするんですけど、どうしても自分の好み的な所が滲み出てくるので、それ込みでOKが出た時は嬉しいですね。

それはやっぱり、コミュニケーションをどれだけ取れてるかっていう所でもあるよね。

高島:色々試行錯誤して練り上げられた動画が、やっぱいいなっていう所に繋がってくるので、やりがいはそこに尽きるのかなって思います。

ありがとうございます。じゃあ次、村居さんお願いします。

村居:やりがいは…、自分が狙ってやった表情とかアクションとかをファンの方に届けた時にワッと反応いただけるのが、やっぱりすごい嬉しいなと思いますね。

今だとSNSで反応も見やすいですもんね。コンポジット編の時もちょっとあったけど、そのシーンのスクショに上がってて「かっこよかった」とか言われると嬉しいけど、でも苦労もあるよね。

村居:そうなんですよ!スクショがどのコマで撮られるのか分からないので(笑)。どこを撮られてもいいように顔や動き…身体のシルエットとか頑張ってるんですけど…。

私は最初アニメーションに入る時にそのカットを見て「こういう気持ちなのかな?」とか、曲のイメージや歌詞のイメージ、歌い方とか色々考えて、「この子こういう表情するかな?」、「こういう気持ちで歌ってるんじゃないかな?」とか頭の中で考えて作業します。それをアウトプットして、それがワッてウケた時に「よっしゃ!」ってなったりしますね。それがやっぱり嬉しいなって思いますね。

渡邉君はいかがでしょうか?

渡邉:作業してて一番最初に嬉しい!ってなるのは、チェック時に自分のカットがすんなり通ったりとか、「良いんじゃない?」と言われたり、そういう時はやっぱり嬉しいですね。そこからまた、実際放送されてSNSで反応を貰ったりとか、それはすごく喜びはありますね。

高島:みんなエゴサめっちゃしますね(笑)。

まぁ気になるよね!?

渡邉:社内の別班が作ってる作品をエゴサして、「このカットが良い」って言われてるのとか見て「あ、そうなんだ」と思ってその作品を見たり…は割とあったりしますね。「これあの人が作ってるんだ」みたいな(笑)。

村居:あります(笑)。

SNSって…クリエイター冥利に尽きることもあれば、逆にダメージを受けることもあるので、気を付けてね?

渡邉:それもあるんで、やっぱり社内の別班の作品を探す方が多いかもしれませんね(笑)。

SNSとは上手に付き合わないとね!

高島:最近思ったのは、「ラブライブ!」に関してはグッズにCGのカットが使われるっていうものがあって、それちょっと驚いて…。少しお手伝いさせていただいたんですけど、担当したカットがシールになってたりして「すげぇ!」って思いました。

村居:へー!

渡邉:あと雑誌に切り抜きで載ったりとか…。

村居:あー、ありますね!

高島:CGもここまで来たか…!っていう(笑)。

そういう風に使ってもらえるレベルのCGを作ってるんだって誇れる部分だよね。

高島:フル3Ⅾならそれも普通かもしれないんですけど、やっぱり作画も入ってくる作品でCGのカットが採用されるっていうのがなんか…時代が変わった感じですね。

【どんな人に来て欲しいか】

では話の方向性は少し変わりまして。サブリメイションでは求人を出してますが、3人はどういう人に来て欲しいですか?

渡邉:自分はとにかくやる気がある人ですかね。

どこもそうよね(笑)。

高島:やる気は前提としても、映像系の作品で感動したことがある人ですかね。それもアニメに限らずドラマとか映画とかゲームとかなんでもいいんですけど…。

アニメしか見てないっていうのは逆に引き出しが狭くなっちゃう?

高島:そうですね。ただ、そのあたりの作品を”視る”経験値っていうのも仕事しながら増やしていければとは思います。技術的な引き出しっていうのも、会社入った後でもどんどんついてくるので、あまりその辺は物怖じせずに来てもいいんじゃないかな、と。

渡邉:自分の周りだと、ジャンル問わず好き嫌いせず観る人は上手い印象はありますね。ジャンル絞って観ちゃう人はどうしても引き出しが少ないんで、偏っている事もあり…。仕事なので必ず自分の好きな作品がやれる訳でもないので、自分の趣味嗜好とちょっと違った所でどれだけ上手いことやれるか、っていうのは大事だと思います。好きなものは全然あってよくて、他のそんなに好きでもない作品でも楽しんで観れる人は強い印象が自分はありますね。

世間でちょっと話題になった作品はチェックしておくとか?

渡邉:そうですね。そういう人は上手くなる印象ですね。

実写の有名タイトルとか観てもカメラワークや構図なんかが参考になったりしますよね。

高島:自分は最初入社したての時は先輩から海外ドラマとかのおすすめを結構教えていただいて、それまで観たこと無かったんですけど見始めるとやっぱり面白くて…。何話、何十話って観て「構図勉強になるな」とかそういう所ですかね(笑)。会話のテンポとかも違ってきたりするので、引き出しがとても広がりますね。

村居:私はどんな作品にあたっても自分が貰ったカットに対して自分の思いをぶつけて欲しいというか…最初は特に!

自分が興味ないものだからこそ新しい挑戦ができるんだ、みたいなポジティブさで仕事をできる人?

村居:そうですね。あとは「自分はこう思いました」「自分はこういう風に捉えてるんですけど、どうですかね?」とか聞いてきてくれる人はすごい有難いなと思います。解釈が違えば「ここはこうなんじゃない?」って相談し合えるし、「あ、そういう解釈もあるね!」みたいな感じでやっていける人がいいですね。色々柔軟にやっていける感じがあるといいと思います。

前向きに切磋琢磨できるような関係が築けるような人ですかね?

村居:そうですね!向上心ある人が出てきてくれると嬉しいなと思いますね。

渡邉:そういう部分でいうとコミュニケーションはやっぱり上手い方が…(笑)。

それはアニメーターだけではないですね(笑)!

村居:確かに大事です(笑)!

では、最後に興味を持ってくれた人にメッセージをお願いします!

渡邉:いろんな事に興味を持って取り組んだりできるといいですね。映像観るでもそうですし。あとはやっぱり仕事なのでスケジュールを守るとか…。アニメーターって最終工程ではないので、前後のことも多少は気にしないといけないので、コンポジターの人が締切を守るだけにならないように(笑)、後ろに時間を作ってあげるっていうのもまた大事ではありますね。クオリティも当然大事ではあるんですけど、チームでやってるので、協力する気持ちを忘れないで欲しいです。

高島:サブリメイションのCGアニメーターの仕事っていう所で、メインのキャラクターをCGで動かすっていうのが最近強みとなってきてるんですよね。昔のアニメの中のCGっていうと乗り物系であったり、作画のキャラクターの後ろで歩いてるモブキャラだったりっていうのが多かったんですけど、最近はセルルックのメインキャラクターっていうのが強みとして出てるので…。そういったお仕事はこれからも増えるだろうし、キャラクターのアニメーションはアニメで一番視聴者が見るところではあると思うので、そういうところに力注いでやった作品に携われるっていうのが、これからCGアニメーターとして仕事していく中でやりがいの部分でもあり、楽しめる部分なんじゃないかなと思います。

村居:

私はこの業界に入ろうと思ったきっかけが男性アイドルだったんですけど、ご縁があって今、男性アイドルの作品に携わらせていただいています。アニメーターとして一番楽しいのって、そのキャラクターに命を注ぐことができる所だと思います。どんな作品、どんな子にも自分の思いとか愛情を注ぎ続けることができるのが大事!じゃないかなと思ったりします(笑)。

高島:これはアニメーターに限らずなんですけど、携わった作品が世に出て、自分の目で色んな配信サイトだったり劇場だったりテレビだったりで見た時の感慨は病みつきになるので!興味を持った人が入ってくれると嬉しいですね。

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