突然ですが、ご自身の転職活動で、求人票の情報だけでは会社の実態がわからず、不安になった経験はありませんか?
給与も休日も福利厚生も、条件は悪くない。でも、職場の空気は?一緒に働く人たちは? 「アットホームな職場です」という一文を、どこまで信じていいのか——。そんな心細さを、多くの人が味わったことがあるはずです。
私たちは人材紹介を行う会社として、求職者の方にその心細さを味わわせたくないと考えています。だからこそ、先日、新人キャリアアドバイザーとお取引先である日日交通様の点呼に参加させていただきました。
なぜ、オフィスを出て現場へ向かうのか?
私たちのバリューのひとつに「みんなの『よし』をつくる。」があります。
関わるすべての人、企業、そして社会に。誠実に向き合い、それぞれが満たされる「よし」を考え実現させよう、という私たちの原点を表した言葉です。
条件面の突き合わせだけであれば、いまや人の手でなくてもできる時代です。一方で、その会社の空気や、働く人の表情、上司と部下の距離感といったものは、実際に足を運ばなければわかりません。
入社後に「思っていたのと違った」と感じてほしくない。求職者の方の人生に関わる仕事だからこそ、自分の目で見て確かめたことを、できるだけ正確にお伝えしたい。それが、私たちが現場に足を運ぶ理由です。
訪問レポート:求人票の裏側にあった「3つの発見」
実際に日日交通様の現場に入り、私たちが「これは知らなかった」と感じたことを3つご紹介します。
① 教習所任せにしない、自社での丁寧な養成
タクシー業界では、二種免許の取得を教習所に委ねるのが一般的です。一方日日交通様では、コースをよく知る管理職の方が、自社でつきっきりで指導していました。
養成期間の中身が他社とは異なるため、結果として事故や違反、お客様からの苦情も少ないそうです。また養成期間に同僚との仲が深まることで結果として高い定着率にもつながっています。
「養成期間」という同じ言葉でも、その中身には差があり、この差を知っているかどうかで、キャリアアドバイザーの提案は変わります。「養成制度あり」と一行で書かれた求人票を前に、「未経験でも大丈夫ですよ」と型通りに伝えるのか。それとも「この会社様は管理職が横に付いて教えてくれるので、運転に関わる仕事をしたことがない方にこそ向いています」と、その人の不安に合わせて語れるのか。同じ求人でも、届き方がまったく違うのです。
② 個人ではなく「班」で動く、チームの文化
タクシーは個人プレーになりやすい仕事という印象を持たれることもあります。しかし日日交通様では、約40名の「班」単位で動き、シフトも班ごとに揃えています。そのため、明け番に同じ班の仲間と営業の相談をし合える環境があります。
さらに各班には「安全」「無線営業」「接客」「健康」などを担当する専門委員の先輩が7名おり、班全体で新人を育てる文化が根付いていました。
「前職で孤独だったので、次はチームで働きたい」という希望を持つ求職者の方もいらっしゃいます。「この会社様ならご希望の働き方ができます」現場を見たからこそ、自信を持って候補に加えられます。知っている業界や企業の解像度が上がるほど、提案できる選択肢の幅が広がる。ここに、この仕事の専門職としての面白さがあります。
③ 車両への手入れと、営業の基礎を重んじる姿勢
朝の「愛車点検」では、ホイールキャップの裏まで丁寧に磨き上げていました。道具を大切に扱う姿勢が、そのまま仕事の質につながっているように感じます。
営業面でも、最初から配車アプリに頼るのではなく、まず「流し営業」(タクシーが空車で街中を走り、道端で手を挙げる乗客を探して乗せる営業方法)の基礎を身につけることを重視しているそうです。その積み重ねが、一人当たり月間平均売上96万円という実績を支えていました。
「平均売上96万円」という数字だけなら、求人票にも書けます。でも、その数字の裏にホイールキャップの裏側まで磨く朝がある、と語れるのは、点呼に実際に参加させていただいたからこそ。数字の根拠を自分の体験で説明できるとき、提案には説得力が宿ります。
訪問の前後で変わったこと
タクシー業界への転職を考える方から、よくいただく質問があります。
「40代・未経験ですが、本当にやっていけるんでしょうか」
「養成制度が整っているので、未経験の方も安心ですよ」——。間違いではありません。でも、これは求人票に書いてあることの言い換えでしかなく、求職者の方の不安を本当の意味で解消する言葉ではなかったはずです。
訪問後の今なら、こう答えられます。
「この会社様の養成は、教習所任せではありません。コースを知り尽くした管理職の方が、つきっきりで教えてくれます。配属後も40名の班単位で動くので、明け番に先輩と営業の相談ができる。売上に悩んだとき、一人で抱え込まずに済む環境なんです。」
答えの中身が変わっただけではありません。答えるときの自分の確信が変わりました。 どこにも背伸びがないこのご提案は、条件マッチングの機械的な作業では得られない、人が介在する意味の1つだと考えています。
そして、こうして得た知見は一度きりでは終わりません。訪問のたびに「この業界はこう見る」「この会社の強みはここで判断する」という目利きの引き出しが、個人にもチームにも蓄積されていきます。業界や企業の解像度が上がるほど提案の質が上がり、提案の質が上がるほど求職者にも企業にも信頼される。専門家として深くなっていく実感も、この仕事の面白さです。
訪問後の帰り道、新人メンバーの一人がこう言っていました。
「正直、点呼に間に合わせる早起きはきつかったです(笑)。ただあの雰囲気を実際に体験できたおかげで日日交通様のことは誰よりも詳しくなれましたし、早くピッタリな方をご紹介して、企業様にも求職者様にも喜んでいただきたいです!」
「確かな情報」を届けるために
現場に足を運ぶことは、効率のよいやり方ではないかもしれません。それでも、こうして1つ1つ得た情報があるからこそ、入社後のミスマッチを減らし、求職者の方の人生に少しでもよい形で関われるはずです。
「入ってみないとわからない」という転職の当たり前を、どこかおかしいと感じたことがあるなら——今度は、その心細さを解消する側に回りませんか。業界を深く知るプロフェッショナルとして、自分が欲しかった確かな情報と提案を、次に転職する誰かに届けることができる仕事です。