こんにちは。新井です。
IT業界の人材不足が深刻
というよくよく調べると根拠が弱々しいバズワードで各所が弊害を被っていると思っている僕です。
(調べれば調べるほど「安くて超優秀なSE不足」なんじゃないかと…)
というわけでIT業界の需要(質の話ではなく単純に雇用量)に関して、今日も相変わらず主観の話をしていきます。
まず、全職種で比較するとIT業界の仕事量や需要はそれなりにある方だと思っています。
小売(特にアパレル)や流通・百貨店・家電量販・居酒屋・一般事務・カウンターセールスなどのスタッフ需要に比べれば待遇も需要も全然あるほうでしょう。
※話は逸れますが、これらの業種職種に希望が持てなさ過ぎて、消去法でIT職種が志望されがちな課題もあります。
一方で、電気工事士や建築・土木といった社会インフラの需要(というか人手不足・なり手不足)を目の当たりにすると、ITが最も需要がある職種だとも思えません。
※さらに話は逸れますが意外とこうした「技能職」はITにとって代わられにくいと思います。なんというか「技術的には可能かもしれないがコストが見合わない。」に行き着くことが多い。
※さらにさらに話は逸れますが、上記の仕事には若者が全然流入せずにITばかりに流入してくる昨今はなんとも申し訳なく難しい時代だなとも感じています。
というわけでIT業界の需要は
「日本の経済社会において中の上」
くらいの位置づけにしています。
じゃあ全然良いじゃないか。という話になるのですが、次に先行き展望のお話をします。
需要量としては
「緩やかな右肩下がり」
かなと想定しています。(僕の性格が「悲観的なポジティブ」なので、まあかなり安全側の予想ですが…)
なぜそう思うのか。
そして脂肪燃焼需要とはなんぞや。
まず、IT職種がメシを食うための需要(お金)がどこから出ているのか考えてみよう。
※誰かが何かしらのITシステムを欲してお金を出さないとおまんま喰えんわけですよ。
感覚としては、
過去に積み上げた質量が無駄な贅肉と化している事があり、それがグローバルな視点では競争力低下に影響しているので削ぎ落そう。
という名目で発生する需要が多い気がする。
システム需要の根本を掘っていくと下記に当たるためだ。
- 新規雇用を抑制するための投資
- 過去には必要だった余計な業務(ひいてはそこに従事している人員)を削るための投資
- 過剰サービスを統廃合するための投資
- コスト配分の見直し
(まあ…書いておいてなんですが、超絶当たり前の話をしていますね。。。)
これ、何が言いたいかというとIT職種の飯のタネであるマネーが、大企業が過去に身につけざるをえなかった業務量や人件費コスト削減から出ているケースが多いんですよね。
(「つけざるをえなかった。」といのがミソです。歴史や背景を考慮せずに無駄が多いことを非難するだけの人のなんと多い事か…)
これまで)業務量100、人件費100
システム後)業務量70、人件費70、システム維持30
にすれば30/年が抑制できる。
よし、100使って開発しよう。原価回収まで3年半だ。
的な話です。
至って健康的な発想ですね。
でもこれって意外と怖くてですね。
AWSやMS製品、各種ツールのサブスクサービスのようにIT開発自体がお金を生み出す仕事というわけではなく、あくまで管理費削減を目的にした仕事になります。
よって、無駄な贅肉を削ってある程度スタイリッシュで筋肉質になった段階で、
「よーし。それなりに身軽で健康的で戦える身体になったし費用の高いパーソナルトレーナーを外して、体型を維持するためのジム通いだけしておこう☆」
という気持ちになるんじゃないかなと。
よって100/年 投下されていたお金が30/年 とかになってそれで満足なわけですよ。
細かい話をしだすと、削減目的以外のITシステム投資もお金を生み出すIT投資もそれはそれで当然あるのですが、日本という老舗大企業(特に労働集約的で事務処理が煩雑な製造業)が多い現状を考えると、大枠で見ると上記の流れが優勢だと思います。
ですので、維持保守とそれに伴う改修案件が増えて、超大規模なPJは徐々に数が減る。
という結果が予測されます。
いったんスリムになれば燃やす脂肪が減るので需要も緩やかに右肩下がりになるという考え。
なんと我々は過去の遺物として積みあがった脂肪が存在する事でおまんまを食べていたのだ(!?)
ここで言いたかった事を3つほど纏めておこう。
●高度経済成長期に頑張って会社を大きくして、今となっては無駄になりつつある業務を大量に生み出してくれた人たちにマジ感謝。モーレツ世代ありがとう。
●なんの根拠もなしに「これからも伸びる業界だと思って志望しました。」は聞き飽きたぜ、へいへーい!
●ふざけた事言ってないで世界を相手に金を生み出すIT考えないとな、へいへーい…
最後に「悲観的だけどポジティブな性格」にあやかって、補足も書いていこう。
~補足~
まあ、なんだかんだ言ってますが、大企業が人件費を大幅に抑制できれば世界でそこそこの競争力を取り戻す可能性があるのではないか。と踏んでいます。
(それほどに今の50~65歳は高給取りが多い。)
(そしてそもそも水準が高い。社会的生活レベルを維持したままで見直せる余地がある。)
大企業が贅肉を削ぎ落してスタイリッシュになって健康を取り戻せば、新たな投資や金を生み出すITサービスの買収なども進むかもしれません。
ですので、脂肪燃焼に一役買うことは日本経済全体の支援につながる可能性があるのかもしれませんね。
そういう風に思えば自信をもって取り組んでいけるかも。
当業界は素晴らしい(?)
おわり。