【イベントレポート】分散型ID × セキュリティの最前線|ECONOSEC JAPAN 2025 に出展・登壇
こんにちは!Digital Platformer株式会社(以下「DP社」)採用担当です。
今回は、9月30日(火)、10月1日(水)に開催された、「ECONOSEC JAPAN 2025」に、昨年に続いてブース出展し、代表の松田が登壇しました。本レポートでは、当日の様子とセッション内容の一部をお届けします。
■ECONOSEC JAPAN 2025とは
産業界の存亡を左右する経済安全保障世界に先駆け、ステークホルダーが一堂に。経済安保に関する情報発信や意識啓発の促進を目指す国内唯一のカンファレンスと展示会です。
イベント概要
名称:ECONOSEC JAPAN 2025 経済安全保証対策会議・展示会
日程:9月30日(火)、10月1日(水)
会場名:池袋・サンシャインシティ 展示ホールB・特別ホール501号室
主催:時事通信社
■出展ブースの様子
会場は池袋・サンシャインシティの展示ホールで開催されました。
セキュリティイベントらしく、受付から厳密な本人確認が行われ、会場内は多くの来場者で賑わっていました!
DP社ブースでは、大型モニターを用いて事業内容や技術を分かりやすく紹介しました!昨年よりも足を止めてくださる方が多く、金融・行政・インフラ事業者の方々を中心に、さまざまなお話ができました。
そして今回は、4 in1ボールペンのノベルティを制作しました!通常のボールペンのように書くことはもちろん、スマートフォンのタッチペン・スマホスタンド・ライトとして使用でき、あると便利なボールペンです。
今回の出展では、DP社が開発するデジタルIDソリューション「MySov」と、バイタル計測AI「Another AI」を組み合わせた健康チェックデモを用意しました。
MySovは、マイナンバーカードに依存しない 自己主権型ID(DID) をベースに、本人の属性・資格・証明書を安全に管理できる仕組みです。
今回のデモでは、
・顔の血流を読み取るフェイススキャン
・心拍数・血圧・血中酸素濃度などの計測
・計測データをMySov上へ安全に保管
といった機能を実装し、「本人が自分のデータを自分で管理する」という未来像を、来場者の皆さまに体験いただきました。
実際にメンバーも体験してみました!
フェイススキャンを行うと、30秒ほどで結果が表示され、心拍数・血圧・血中酸素濃度まで確認できました。自分の健康状態を手軽にチェックできるだけでなく、計測したバイタルデータをMySov上に安全に保管しておけるため、万が一の救急搬送時などにも役立つ可能性を感じました。
■代表松田による、セッション登壇の様子
ここからは、当日のセッション内容をレポート形式でお届けします!
今回のセッションでは、デジタル社会における「信頼」を、どのように技術によって担保するかという観点から、「『信頼できる人』を技術で見抜けるか?」をテーマに代表の松田がお話した内容を抜粋してお届けします!
1. 真正性を支える多層防衛のセキュリティ設計
非対面・オンラインが当たり前になるなかで重要になるのが、画面の向こうの人物が本当に本人であるかをどう判断するか、という点です。
DP社では、この“真正性”を守るために、
・顔認証
・音声認証
・秘密分散(データを分けて保管する仕組み)
・マルチパーティ計算(複数の計算結果で安全性を高める技術)
・ゼロ知識証明(知られずに証明する技術)
など複数の認証・暗号技術を組み合わせることで、本人性を多層的に保証するアプローチを採用しています。取引額や扱う情報の種類によって認証の強度を切り替え、安全性と日常利用のしやすさを両立する設計です。
2. 必要な情報だけを開示する「選択的開示」
本人確認の場面で、必要以上の個人情報を見せる必要はありません。
たとえば、
・コンサート入場では「購入者本人か」だけ分かればよい
・シニアパスは「65歳以上か」だけ伝わればよい
・お酒の購入は「20歳以上か」だけ分かれば十分
こうした最小限の情報だけを安全に証明できる仕組みとして、DID(分散型ID)やVC(検証可能な証明)が活用されています。不要な情報を渡さないことが、プライバシー保護と安全性の向上につながります。
3. ダークウェブ監視とDID/VCの応用可能性
情報漏えいは、フィッシングだけでなく不正アクセス全般と密接な関係にあります。
DP社は外部機関と連携し、
・ダークウェブ上に流出した企業アカウントの検知
・業界ごとのサイバーリスク動向の定点観測
しかし、漏えいの把握だけでは不十分で、漏えい後のアクセスが“本人なのかどうか”を識別する仕組みが不可欠です。DID/VCによる本人性の証明は、この問題を解決する技術として期待されています。
4. セキュリティクリアランスへの応用
行政・防衛など、特に高い信頼が求められる領域では、アクセス権限や機密情報の扱いがより厳密に管理されます。
DID/VCを活用することで、
・個人情報を秘匿したまま「能力・資格だけを提示」
・情報ごとにアクセス権限を精密に制御
・異動・退職時は権限を即時に更新・無効化
といった運用が可能になります。
必要な信頼だけを提供できることが大きな強みです。
5.まとめ
今回の講演では、デジタル社会における信頼を「どう技術で設計するか」という視点から、分散型ID、デジタル証明、多層認証や暗号技術を組み合わせた具体的なアプローチをご紹介しました。
登壇終了後は、セッションを聴いてくださった方がブースに足を運んでくださったりと、2日間をとおしてたくさんの方々と交流ができました。ブースにお越しいただいた皆さま本当にありがとうございました!
最後は運営メンバーで記念写真を撮って、イベントを終えました!
以上、本イベントレポートでは、イベントの様子や代表松田によるセッション登壇の様子をお届けしました。DP社は、今後も分散型IDやセキュリティ技術を軸に、社会の信頼基盤を支える取り組みを進めていきます。
今後もイベント出展や技術アップデートを随時発信していきますので、ぜひご注目ください。