エンジニアにとって「働きやすい環境」とは、何でしょうか。
技術選定の自由、裁量のある開発、無駄の少ないコミュニケーション。
どれも大切だけれど、すべてがそろった“完璧な環境”は、なかなか存在しないようにも感じます。
ENtoWA株式会社の社長は、現役のエンジニアです。
長く現場でコードを書き、レガシーな開発とも向き合ってきた人で、あるときこんなことを言っていました。
「エンジニアにとって“完璧な環境”は、たぶん作れないんですよね」。
その言葉を聞いたとき、私は少しホッとしました。
理想を並べるよりも、うまくいかないことや違和感も含めて、ちゃんと向き合おうとしている。
そんな姿勢を感じたからです。
なぜ“完璧な環境”は作れないのか
— 不器用なエンジニア社長の話 —
ENtoWAの社長は、いわゆるベテランエンジニアです。
年齢を重ねてもなお現場に立ち続け、レガシーな開発を中心に、お客様のシステムと向き合ってきました。
正直に言えば、最近よく耳にする「エンジニアファースト」という言葉とは、少し距離のあるタイプかもしれません。
自分の身を削ってでもお客様のために動く。
頼まれたら断れない。
「自分がやったほうが早い」が口癖。
どこか昔かたぎで、不器用なエンジニアです。(笑)
でもその一方で、社長はとても人を敬う人でもあります。
年齢や立場に関係なく相手の話を聞き、できていることをきちんと言葉にして評価する。
一緒に働く人を、心から大切にしようとします。
そして意外なことに、とても繊細です。
飲み会では明るく、よく笑い、お酒も会話も大好き。
それなのに後から、「あの言い方でよかったかな」「ちゃんと伝わったかな」と一人で悩んでいることも少なくありません。
そんな社長が口にした「完璧な環境は作れない」という言葉は、
諦めではなく、経験からにじみ出た実感なのだと思います。
良かれと思ってやったことが、
誰かにとっては負担になってしまった。
正解だと思って決めたことが、
誰かの声を置き去りにしてしまった。
そうした経験があるからこそ、
「これが正解だ」と決め切ることをしないのだと感じています。
ENtoWAでは、最初から完璧な環境を作ろうとはしていません。
それよりも、
- エンジニアが何を考えているのか
- 無理をしていないか
- 言えずに飲み込んでいることはないか
不器用なりに、ずっと気にし続けています。
環境は、人が作るものです。
人が集まれば、価値観も、考え方も、得意なことも違います。
だからズレは、どうしても生まれます。
大切なのは、ズレないことではなく、
ズレたときに、ちゃんと話せる関係でいられるかどうか。
ENtoWAが大切にしている「縁と和」は、
制度や仕組み以前に、
こうした社長の姿勢そのものだと、私は思っています。
完璧じゃなくてもいい。
でも、縁が切れない関係でいたい。
そんな不器用な社長のもとで、
エンジニアと向き合い続ける会社でありたいと、私たちは考えています。