「止めない力で、社会を動かす。」FAcraft創業の原点
設備が止まると、生産が止まる。
生産が止まれば、人の暮らしにも影響が出る。
設備保全という仕事は、決して目立つ仕事ではありません。
それでも、その裏側で日本のものづくりを支えている人たちがいます。
今回は、FAcraft代表・沖盛に、創業の原点から現在のプロダクト「Fixey」が生まれるまでのストーリーを聞きました。
「最初からFixeyを作ろうと思っていたわけではありませんでした。」
高橋:まず、会社を立ち上げたきっかけを教えてください。
沖盛:実は、最初から今のFixeyを作ろうと思って会社を立ち上げたわけではないんです。
新卒で自動車部品メーカーに入社して、約6年間、設備保全の仕事をしていました。現場では毎日のように設備トラブルが起きるんですが、そのたびに「もっと良いやり方があるんじゃないか」と感じていました。
だから独立を決めたとき、一つだけ決めていたことがありました。それが、「ファクトリーオートメーション(FA)の領域で事業をやる」ということです。
会社名の「FAcraft」も、FA(Factory Automation)とcraft(職人・技術者)を組み合わせた名前なんです。
現場で技術を磨きながら、日本のものづくりを支えている技術者のみなさんの力になりたい。その想いは、創業した当時から今までずっと変わっていません。
「やりたいこと」はあった。でも、「何をやるか」は決まっていなかった。
高橋: 会社名にも想いが込められていたんですね。
沖盛: 意外と知られていないんですけどね(笑)。
ただ、創業当時は「工場の課題を解決したい」という想いはあったものの、「具体的に何を作るべきか」はまだ見えていませんでした。
だから最初は、設備メーカー向けのホームページ制作をしたり、製造業向けのマッチングサービスを立ち上げたり、現場でヒアリングを重ねたりと、本当にいろいろなことに挑戦していました。
とにかく現場へ足を運んで、お客様と対話を重ねながら、「本当に必要とされているものは何なのか」を探し続けていたんです。
「一番価値を出せるのは、自分が経験してきた設備保全だった。」
高橋: そこから設備保全にフォーカスしていったんですね。
沖盛: そうですね。
いろいろなお客様とお話しする中で気づいたのは、自分が一番価値を届けられるのは設備保全の現場だ、ということでした。
現場では、「修理履歴が見つからない」「同じ故障を何度も繰り返してしまう」「結局、ベテランしか分からない」といった悩みを本当によく耳にしました。
でも、その話を聞くたびに「それ、自分も全部経験してきたな」と思いました。
だからこそ、机上の空論ではなく、現場を知っているからこその視点で課題を解決したい。そんな想いから、2024年に設備保全の領域へ本格的に舵を切りました。
AIを作りたかったわけじゃない。現場を変えたかった。
高橋: そこからFixeyにつながるんですね。
沖盛: はい。でも実は、最初からAIを作ろうと思っていたわけではないんです(笑)。
高橋: そうなんですか?
沖盛: はい。一度も「AIが欲しい」という声を聞いたことはありませんでした。
現場で聞こえてきたのは、「修理記録を探すのが大変」「過去のトラブルを活かせない」「人によって対応品質が変わってしまう」といった、本当に現場ならではの悩みばかりでした。
だから私たちは、AIを作ること自体を目的にはせず、あくまでも現場の課題を解決すること。そのために一番良い手段が、たまたまAIだったんです。
そうして生まれたのが、設備保全AIプラットフォーム「Fixey」です。
「AI会社」ではなく、「設備保全を変える会社」でありたい。
高橋: FAcraftらしさは、どんなところにあると思いますか?
沖盛: 私たちは、AIを売っている会社ではありません。
設備保全の未来を変える会社だと思っています。
工場によって設備も違えば、運用も違うし現場の文化も、それぞれまったく違います。だから、完成されたシステムを一方的に提供するのではなく、現場のみなさんと一緒にプロダクトを育てていくんです。その姿勢を何より大切にしています。
「現場をシステムに合わせる」のではなく、「システムを現場に合わせる」
それが、FAcraftらしさだと思っています。
止めない力で、社会を動かす。
高橋: 最後に、これから目指す未来について教えてください。
沖盛: 私たちのミッションは、「止めない力で、社会を動かす。」です。
設備保全という仕事は、設備が止まらない限り、なかなか注目されることはありません。でも、その"当たり前"を支えている人たちがいるからこそ、社会は動き続けています。
私たちは、そんな設備保全に携わる人たちが、もっと活躍できる世界をつくりたいと思っています。そして将来的には、世界中の設備保全データや知識がつながるインフラを実現したいと考えています。
誰かが経験した故障や改善事例を、世界中の誰もが活用できる。そんな世界が実現すれば、一人ひとりがゼロから悩む必要はなくなります。
設備保全という仕事の価値をもっと高め、日本のものづくり、そして世界のものづくりを支える力になっていきたい。それが、私たちFAcraftの目指す未来です。
「まだ正解がない市場」だからこそ、一緒に未来をつくりたい。
高橋: 最後に、どんな仲間と一緒に働きたいですか?
沖盛: もちろん、技術力や営業力は大切です。でも、それ以上に大切なのは、「現場の課題を本気で解決したい」という想いを持っていることです。
FAcraftは、まだまだ小さな会社です。だからこそ、一人ひとりがプロダクトづくりにも、事業づくりにも深く関わることができます。
職種に関係なく、お客様の声を直接聞きながら、「もっとこうすれば喜んでもらえるんじゃないか」と、本気で考え続けられる。そんな仲間と一緒に挑戦していきたいと思っています。
設備保全という市場には、まだ誰も正解を持っていません。だからこそ、自分たちの手で未来をつくることができます。
私たちのミッションは、「止めない力で、社会を動かす。」
この想いに共感し、ものづくりの未来を一緒につくっていきたい。そんな方とお会いできることを、心から楽しみにしています!