こんにちは、株式会社FAcraftの沖盛です!
今日は、設備保全とはどんな仕事なのか、そして私たちがどんな取り組みをしているのかについて書いてみようと思います。
普段、製造業に関わらない方にも伝わるように簡単にまとめてみました。
ぜひ読んでみてください!
目次
- 設備保全とは
- 設備保全の困りごと
- FAcraftのアプローチ
- 大事にしていること
- 最後に
設備保全とは
ひとことで言うと、「設備のメンテナンスをする仕事」です。
工場やプラント、ビルといった産業設備はもちろん、遊園地のアトラクションやエレベーターなど、私たちの身近な設備も含めて、ものを作ることや安全な暮らしを支えるためにはメンテナンスが欠かせません。
そんな私は、もともと設備保全の仕事をしていました。

保全方式の種類
工業高校を卒業後、トヨタグループの「学園」と呼ばれる研修施設で1年間訓練を受け、その後、工場へ配属されました。配属後は製造現場で設備保全業務に従事し、日々設備と向き合ってきました。
この話をするとよく驚かれるのですが、
設備は、本当によく故障します。
私も入社するまでは、工場の設備は常に安定して動いているものだと思っていました。しかし実際は、毎日のように何らかのトラブルが発生しています。

突発故障に追われる悪循環
最初は自分のいた工場だけかと思っていましたが、さまざまな企業の方と話をするようになってわかったのは、これは決して珍しいことではないということです。誰もが知る大企業でも、日々設備トラブルは発生しています。実際、設備トラブルに関する相談がない日はほとんどありません。
製造業の現場には、数え切れないほどの設備や部品が存在します。
さらに設備の経年劣化、製造する製品の変化、周辺環境の影響など、考慮しなければならない要素も数多くあります。そのような環境のなかで、すべての設備をトラブルゼロで動かし続けることは簡単ではありません。
むしろ現実には、一定の突発故障が発生することを前提にしながら、いかに影響を最小限に抑えるかを考えて保全活動を行っています。闇雲にコストをかけて故障ゼロを目指せば良いという話でもありません。
企業としては、生産性を高めるために設備が停止している時間を少しでも短くしたい。
そのために、故障を未然に防ぎ、発生したトラブルには迅速に対応する。
それが設備保全という仕事です。
設備保全の困りごと

年々増加する保全の負担
ぶっちゃけ、設備保全に困っていない会社を探す方が難しいくらい、多くの企業で設備保全の課題が顕在化しています。
なかでも特に大きな問題になっているのが、「設備を直せる人がいない」という状況です。
熟練者は定年によって現場を離れていきます。若手を採用できたとしても、一人前として現場を任せられるようになるまでには長い時間が必要です。
もちろん企業や設備によって差はありますが、少なくとも私が見てきた現場では、ある程度一人で判断しながら対応できるようになるまでに3年以上かかることも珍しくありません。
一方で、現場の状況は待ってくれません。
設備は年々老朽化し、故障リスクは高まっていきます。また、人手不足への対応として自動化設備やロボットの導入も進んでいます。
自動化そのものは非常に重要な取り組みですが、設備が増えれば当然メンテナンスの対象も増えます。

つまり、「設備は増える→故障リスクも高まる→保全を担う人材は減っていく」という構造になっており、これが今、多くの製造現場で起きている現実です。
他にも設備保全にはさまざまな構造的課題がありますが、その話を始めるとそれだけで一つの記事になってしまうので、今回はここまでにしておきます。
FAcraftのアプローチ
そこで今、我々が取り組んでいるのは、過去データを活用した保全業務支援のAI SaaS「Fixey」です。

現場には過去何十年と蓄積された膨大なデータが残っています。しかし、それを実際にどのように活用すればよいのかわからない、あるいは活用したいと思っていても形にしづらいという課題があります。
特に製造現場の突発トラブル対応では、決められた手順を実行するだけでは解決できないケースが少なくありません。
求められるのは、その人が持つ知識や経験をもとに設備の状態を診断し、原因を特定し、適切な処置を判断する力です。
同じアラームが発生していても原因は異なることがありますし、過去と同じ症状に見えても、今回は別の部品や条件が影響していることもあります。
そのため、対応手順をすべてマニュアル化することには限界があります。
一方で、そのような判断や経験は本来組織の資産であるにもかかわらず、多くの場合は個人の中に留まったままになっています。
保全記録は残っていても、「なぜその対応をしたのか」「何を根拠に原因を特定したのか」といった判断の過程まで記録されているケースは多くありません。
私たちは、そうした現場の知識や経験が日々の業務の中で自然と蓄積され、次の世代が活用できる仕組みづくりに取り組んでいます。
大事にしていること
当たり前のことかもしれませんが、私たちは設備保全という領域そのものへの理解をチーム全体で共有することを大切にしています。
私自身は設備保全の現場出身ですが、プロダクトをつくるのは私一人ではありません。
だからこそ、開発メンバーにも工場見学やお客様との打ち合わせに参加してもらい、実際の現場で何が起きているのか、保全担当者がどのような課題を抱えているのかを知ってもらうようにしています。
同じ言葉で会話できる状態をつくることで、中長期的なプロダクト開発やアーキテクチャ設計にも良い影響が生まれると考えが根底にあるからです。
また、営業活動においても、できる限り現場に足を運ぶことを大切にしています。
- 設備がどのように使われているのか
- 現場の人たちは何に困っているのか
- 組織としてどのような課題を抱えているのか
そうした背景まで理解しようとすると、自然と現場へ足を運ぶ機会が増えます。
もちろん効率だけを考えればオンラインの方が優れている場面もあります。
それでも私たちは、現場を理解すること、そしてお客様との信頼関係を築くことを重視しています。
こうした考え方をベースに、現場からいただくフィードバックをもとに改善を重ねながら、日々プロダクト開発を進めています。
最後に
私たちが目指しているのは、世界中のメンテナンス活動を支えるAIデータ基盤です。
設備保全の現場では、何十年も前に導入された設備が今も現役で稼働していますし、実際に私自身も、30年以上前に導入された設備を修理していました。
しかし、その設備を立ち上げた人や詳しく知っている人は、すでに現場を離れていることも少なくありません。
だからこそ私たちは、現場で生まれる知識や経験を蓄積し、世代や拠点、国境を超えて活用できる仕組みをつくりたいと考えています。
ありがたいことに、現在はグローバルで数兆円規模の売上を持つ製造業のお客様にも導入いただき、海外拠点での活用も進んでいます。
一方で、私たちが目指す姿にはまだまだ遠く、やりたいことに対して仲間が足りていません。
特に開発や営業の仲間を探していますが、職種を問わず少しでも興味を持っていただけた方とはぜひお話しできればと思っています。
もし興味を持っていただけたら、お気軽にご連絡ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

パートナー会社や地元の友人にも協力いただいた展示会での1枚