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目次
学生 - サラリーマン時代 (2012-2019)
副業社長時代(2019-2021)
独立と研鑽 (2021- 2023)
プロダクションごっこ (2023 - 2024)
プロダクションへ (2024~)
はじめまして、ZFILMSの浅尾と申します。いまはクリエイティブ製作の会社を経営し、映画を作ったりしています。芸術系の学校を出たわけでもなく、またそういった会社にも就職しておらず、なんならばほぼすべての製作物を一人で作ってきたため業界へのコネも全くなく、映画監督として映画製作をするまでになりました。さすがにそろそろコネコネしたいのが本音ではありますが笑
かなり珍しいキャリアではあるとおもうので、門外漢でも未経験でも5年ぐらい本気でやれば、目指せるよということが伝わると嬉しいです。ちなみに映像は本とYouTubeだけで勉強し、教えてくれる人もいなかったのでシチュエーション的には再現度高いかと思います。
学生 - サラリーマン時代 (2012-2019)
大学は京大の工学部で、体育会のヨット部に所属していました。このときに初めて新人勧誘のための動画をつくり、4年分つくりましたが、いまの学生なら3ヶ月もやれば追いつける程度のものしか作っていないです。この時撮影はしていましたが、iPhoneレベルです。ちなみに中高のときは「コールオブデューティ」というFPSゲームを無限にやってたオタクです。
その後1年留年してソフトバンクに2017新卒で入社します。映像は好きではあったので、CMやWebマーケティングをやっている部署に配属されました。このとき趣味でたまに映像をとったりしていましたが、あくまで趣味レベルで一眼は友人に借りていました。仕事では社内ベンチャー制度に提案したEsports事業が採択され、それをやりながら、Webマーケ一通りからCMなどのディレクション、といっても企画の「き」の字の半分程度の企画をしていました。ただこのときマーケの仕組みや大企業の動き方などがかなり肌感を持って理解できたのはいまでも大きく役立っています。2019年はじめに友人とちょっといいカメラで動画をつくりました。RAW / Logなるものを始めて知り、いいカメラってきれいなんだと初めて知ります。
副業社長時代(2019-2021)
2019年7月にzFilms社を合同会社で設立しました。RAWが取れることが大事だとなんかの記事で読んだので一番やすくて良いという評判だったBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kと25mmのレンズ一本と5,000円の三脚が初期装備となりました。この時点でISOや絞り値などがなにか全く知りません。Premiere Proの編集は遅いですができましたが、難しいことはあまりわかりません。After Effectsもある程度触れた程度です。はじめは知り合いの簡単なビデオや渋谷を走り回ってミュージックビデオ作ったりしていました。2020ぐらいから徐々に企業の映像をつくるようになりました。
ちょうどコロナがやってきて、世は大配信時代に突入したので、配信できるでと触れ回って、ATEM mini1台でハイブリッド配信をなんとか2020年の最後に行いました。このころは配信やバーチャルプロダクションに気が行き、2021年6月にはUnreal Engineを使ったリアルタイムで現実のカメラを3D空間と同期した配信をしました。当時は結構先進的なことをやっていた気がします。これからはバーチャルプロダクションだと考えが凝り固まって、公庫の創業融資で1,000万円調達してグリーンのスタジオを勢いで作っちゃいました。ここで流石に副業でやってたら生きていけなくなるので、SBを退社することにします。SBでは自分で提案したEsportsの新規事業にリーダーとして100%配属になっており、こちらも引くに引けずでこのタイミングになります。こんな不真面目な私が本当に自由に働かせていただけたので、SBは良い会社です。今後他社キャリアに浮気せずに貢献し続けます。
独立と研鑽 (2021- 2023)
というわけで2021年9月から専業になります。専業になったからには色んな仕事を取って、食っていかねばなりません。スタジオ家賃も高いので、みるみるお金はなくなります。バーチャルプロダクションに軸足を置こうとCG, VFXにかなり力をいれ、私もかなり勉強しました。私がクオリティにこだわりが強いこともあり、リアルタイムでのクオリティがどうしてもしょぼく納得できない期間が続きます。またポストプロダクションでのVFXでプレゼン空間をつくるみたいなサービスもかなり労力をかけてつくりましたが、デモのクオリティとそのワークフローのコスパを鑑みてサービス化をするのは難しいととの結論に達しました。同時に当時のメインカメラはバーチャルプロダクション最適ということもありBlackmagic URSA 4.6K G2で、撮影ではそれを使用していました。そして私自身がCGにどうしてもハマれず、カメラとカラーの勉強をかなり突き詰めました。このときに映画の撮影手法の本をかなり読み、撮影監督的な映像視点を学びました。またカメラのセッティングの理論も習得し、カラーマネジメントから、カラーコレクションの理論も学びました。カラーコレクションは特に難しく、本当にある程度習得できたとおもったのは映画の2024年になってからですが・・・いろいろ試行錯誤をして最後にこのバイブルの言っていることを肌身を持って体感できるとカラコレ学生修了できると個人的には思っています笑 ( Alexis Van Hurkman のカラーコレクションハンドブック )
このころに勉強を活かすべく何個か自主制作動画をつくりました。
Gangstersあたりでカラコレがわかってきました。これ、朝方の6500Kぐらいの太陽光から夕方までの3500Kぐらいの色温度空間でわけて取っているんですが、かなりカラーマッチはできました(いまみるとアラはすごく多いですが笑)。このあたりで、自分のカラーの方向性が オレンジグリーンが好きだなと思ってきて、割とこのスタイルが多いです。ちなみにティールオレンジはあんまり好きじゃないです。
このあたりの実験はそのままクライアントワークで実装していきます。
プロダクションごっこ (2023 - 2024)
IVSのしごとはずっと継続してやってきたわけですが、2023年にIVSとしても一つブレイクスルーを起こします。2022年に那覇で2,000名の集客をしたのですが、2023年7月には京都で10,000人の集客を実現しました。毎回コンセプトデザインや配信+ジェットコースターでピッチするなどのキワモノ施策をやっていたのですが、このときにさらに会場造作物のコンセプト設計、全ステージのテクニカル要件定義やさらに膨大な量のクリエイティブ製作を行うことになりました。
施工は太秦映画村の東映さんの職人たち。私はここにコンセプトや要件定義をお伝えして、プロジェクトマネジメントをする立場でした。また会場のテクニカルは武道館でのコンサートイベントなどを行うサウンドクルーさん、イベント運営はTGSをも運営するイベントレジストさんとイベントのプロたちとはじめてしっかりと密にコミュニケーションをとって仕事をする機会でした。ここでプロのオペレーションというものを学ばせていただき、プロに通用する要件定義と事前の準備というものを肌身で覚えることができました。結果素晴らしいイベントになることができました。
ちなみにクリエイティブではこの頃からAIが一般化され始めてきたので、200以上のセッションかつ700名以上の登壇者たちのユニークポスターをつくるということを敢行しました。
素材さえあれば作るのはまあ想定範囲内でできるのですが、全く素材があつまらない、それを集めるワークフローや、みんながチェックできる体制を組むほうが圧倒的に大変でしたが、これもなんとか最終全員分完成させました。
映画は実はふんわりとずっと作りたいなとはおもってましたが、勉強すればするほどハードルが高そうで当分は無理だろうなと思っていました。そしてこのイベントが終了して、やっと「あ、俺映画つくれるな」と思いました。
そして2023年8月から映画市場を徹底的にしらべます。世界のマーケットと日本の映画市場が歴然の差すぎて、特に実写映画で世界的にヒットした日本映画は存在しませんでした(その後のゴジラ -1.0やSHOGUNが初めての事例としてでてきました。)また海外の低予算映画の興行収入マルチプルを見るとジャンル系一択となり、ジャンル系の英語言語の長編映画を製作することにしました。予算は全額自分なのでワンシチュエーションしか作れないので、その設定にしました。
そこから毎日1本低予算映画を見始め、9月から脚本を書き始めます。11月には自分の予算範囲でできそうな日本語の脚本を完成させて東京国際映画祭併設マーケットのTIFFCOMに乗り込み、色々ミーティングしました。映画実績0の私はミーティングを組めてもとくに誰に取り合ってもらえるわけでもなく、完成品を見ないとわからんねと言われつづけそらそうやんなと思い、とりあえず完成させることを目標にします。
そして次の壁はキャスティング。自分の唯一のツテはコロナ中の2020年に英語で短編映画を製作したことがあり、そのときに主演をしてもらったToniで、まず彼に連絡しました。するとその日の夜にちょうど六本木で東京在住のアクターの集いがあるということで、早速向かいました。そこで色んな人に出会いどうやら東京のアクターのFacebookグループがあることがわかりました。東京に住む英語を喋るアクターということでその結束力は凄まじく、そこで配役の募集をかけると瞬く間に広がり最終80人以上の応募があつまり、スタジオでオーディションを行い、キャストが決まりました。
ここまで一切正攻法がないのですが、完成まで、おそらくこの先の配給まで全部自己流です笑
2024年3月-4月にかけて90%以上の映画の撮影を行いました。この撮影を話し出すとすごく長くなるので割愛しますが、人生でもっともエキサイティングな1ヶ月になりました。その撮影が終わった瞬間の写真です。
その後のポストプロダクションも私自身でほとんど行い、音楽好きすぎて4年ぐらいダブってる京大院生と製作し、かなりのクオリティのものが仕上がりました。
この7月に実はまた2024年のIVSがあり、オペレーションもかなり洗練され映画を撮影しながらもなんとか乗り越えることができました。
※映画本編とセールス用のトレーラーは完成しておりますが、まだ情報未公開のため掲載しておりません。面談の際にこっそりお見せすることはできますので、もしご興味あればお声がけください。
プロダクションへ (2024~)
2024年の11月にAmerican Film Marketという世界で3番目ぐらいに重要な映画のマーケットで製作中の映画を単身売り込みに行きました。当初の狙い通り、ジャンル系の英語映画ということでド本流で想定以上に刺さり、アメリカの配給とグローバルのセールスをアメリカの会社でその場で決めることができました。国内での劇場公開・配給を2025年頑張って行う予定です。
そして映画の撮影時に日本に10数台しかない撮影用ロボットアームを導入し、これをプロダクト化して事業拡大をしようとしているフェーズに差し掛かりました。スタジオとCMレベルの機材、そしてアームがすべて揃っているので、セット能力を高めて自社スタジオ内で完結させれるよう構築中です。いまはじめのサンプル映像を何本か撮影している最中ですが、以下のような映像が撮影できます。
いっしょにおもろいクリエイティブをつくれる仲間を探しておりますので、ご興味いただけた方はぜひお声がけください。