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20周年のSuica、200マイクロ秒で超都会のDX その1

Photo by Ian Parker on Unsplash

【ハマザスDX(デラックス)第8観測ポイント】

20周年のSuica、200マイクロ秒で超都会のDXその1

2001年に導入され、瞬く間に日本の改札風景を革新したSuica (Super Urban Intelligent CArd)である。

当初は果物のスイカとかけて、キャラクターのペンギンが楽しくキャンペーンしていたのが懐かしい。フルネームが超都会知的カード(笑)と言うことからわかるように、最初は東京近郊にしか導入されておらず、入口Suicaで出口無人などとネット界隈でも田舎度合いの目安に使われたりもした。

DXはデジタルテクノロジーが前提なので、Suicaも魔法のような仕掛けがあるが、これらはFeliCaというソニーが開発した、200マイクロ秒の決済を可能にした高速な短距離通信規格を使っている。しかも今や20年を超える実用性が証明された、世界に誇る国産の通信技術だ。

国産と書くとたいそうに聞こえるかもしれないが、FeliCa自体は近距離の非接触通信規格の一つであり、当時は群雄割拠の次世代近距離通信規格の競争にあって、頑張ってるなぁ〜ぐらいにしか思えなかった。

アキバで実物を見たとき、カードリーダーつないでパソコンで電子決済?何に使うの?確定申告?高いし初期登録がめんどうだな〜が正直な感想だった。

プリペイドカード型の切符が出現し、いちいち買わずにプラスチックのカードを改札に通して何度も乗れる便利さの延長で、磁気式の定期券でも数秒で通過するその便利さに慣れてきたころ、満を持してICカード式という革新的なSuicaという非接触定期券がJR東日本から出現した。物理的な読み込み式とちがって、改札ゲートを空中通過でわずか200マイクロ秒!という画期的な読み取りアクションは、改札の混雑緩和に大いに貢献した。(テスト映像で実験ゲートをJR東日本の社員がぐるぐる回って通過を繰り返している風景を覚えている)

また磁気記録のプリペイドと違って、バッグなどのマグネット留め具でだめにならない。さらにチップ内蔵のハイテクカードなので、一度作れば専用の券売機で表記名や期間変更、経路変更ができ、定期券売り場に並ばなくても、予約先買いができたのも普及に加速をつけた。

しかし、このタッチ式が今や当たり前の非接触決済の先駆けになろうとは、当時は誰も気づいてなかっただろう。もちろん、筆者もその一人である。

その2に続く

※本コンテンツは、日経ビジネス 2022年1月7日記事「20年目のSuica JR東日本、新型カードを地方バス会社に売り込む」を参考にしています。

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00148/010400057/#

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