NotebookLMのRaiza Martinの話を聞いて
Photo by Jacqueline Munguía on Unsplash
NotebookLMを作ったRaiza Martinの話が面白かったので共有します。
端的に言うと企画段階では社内で全然ポジティブな反応が得られなくて挫けそうにもなったけど、自分を信じて開発を進めてきた。プロダクトを作る上で大事なことは「明確さ」だと思うっていう話なんだけど、とても共感できる内容でした。
まずみんなに散々ダメ出しをされたけどやりきれたっていうのがストーリーとして面白い。
Raiza がやり切れるために必要だったのか「Clarity」だと言っていて、はじめピンとこなかったけど、やりたいことが明確なじゃいと周囲からの批判に耐えられないよねっていう意味で納得しました。
「I actually think it has to start with sort of a singular individual that carries this clarity.」
明確さはチームや組織ではなく、まずひとりの人間の中で明確である必要があるということを言っていて、これには全くの同意見です。
NotebookLMはRaizaが、こんなことができたら面白い、こんなことができる機能をこんな使い勝手で実現できたら良いというのを個人レベルで見つけていて、それを具現化していっているので、解像度はMAXだし、やっぱり自分が腹落ちしているアイデアだからエネルギーがでて周囲のネガティブオーラに負けずにやりきれたんだろうなと思う。
そんな中で、彼女が3つのClarity、明確さと挙げていてそれは以下の通り。
「明確なビジョン(Clarity of Vision)」
「明確な目的(Clarity of Purpose)」
「明確なテイスト(Clarity of Taste)」
ここでいうビジョンと目的は「こんな事が、こんな使い勝手でこんなふうに実現される」ということだと思うけど、そこにテイストが入っているのが面白い。
NotebookLMのリリースもChatGPTがリリースされてから8ヶ月後だからChatGPTの登場でビビったり焦ったりもしたと思うけど、ほとんど全てのアプリケーションがある意味ChatGPTのラッパーだったり、AIによってテック技術がコモディティ化していくなかで、プロダクトを作るという観点で何が大切かを改めて考えさせられた。
僕もよく解像度という言葉を使い、個人の具体的なタスクをDoneにできる何かを作ろうという話をするんだけど、そこにクリエーターのテイストが入り、そのテイストが共感を得られるかどうかが大事なんだろうなと改めて思いました。
また、最後に彼女が独立して新しいプロダクトを作った時に機能てんこ盛りで不明瞭なプロダクトを作ってしまったと反省していたのも面白かったでね。
https://www.youtube.com/watch?v=yG5d5UaGz1M