2024年7月にリクルーティングアドバイザーとして入社した西原さん。人材紹介未経験ながら、外国人求職者の支援に尽力し、1年間で21名の入社を実現しました。入社1年という節目を迎えた今、これまでの歩みと今後の展望について話を伺いました。
西原 詩香 / Nishihara Shika
株式会社グローバークス リクルーティングアドバイザー
出身国:日本(ベトナム)
言語:日本語、ベトナム語
生まれも育ちも日本の日本国籍だが、両親がベトナム出身。幼少期から家庭ではベトナム語で会話していたため、ベトナム語もネイティブレベル。毎年1回はベトナムに帰省しており、ベトナムの文化・慣習にも精通。
そのような背景から、日本在住のベトナム人を支援したいと考え、日本語教師の資格を取得。その後、監理団体に入社し、ベトナム人技能実習生の翻訳通訳及びサポート、来日後の生活指導、日本語教育に従事。自身のルーツを強みに、企業と外国人財の架け橋になることを目指し、2024年グローバークスに入社。
■仕事の振り返りと成長
この1年間で、何名の求職者が内定・入社を決めましたか?
担当した候補者のうち24名が内定を獲得し、そのうち21名が実際に入社されました。特に印象に残っているのは、6名の候補者を一度に推薦し、全員が内定をいただけたケースです。一人ひとりの魅力を丁寧に企業へ伝えた結果、全員が評価され、とても嬉しかったですね。
また、定員を超えていたり、条件から少し外れていた候補者も、人柄や強みをしっかりお伝えすることで内定に至ったこともありました。候補者の方から「内定をもらえて本当に良かった」と感謝の言葉をいただいたときは、大きなやりがいを感じます。
採用活動では、どのような方法を活用しましたか?
主にSNSを活用しています。特にベトナム人はFacebookの利用率が高いため、ターゲットに応じたプラットフォーム選びを意識しています。媒体ごとの特性や文化を理解した上で発信することが、成果につながったと思います。
推薦後に候補者が辞退したケースはありましたか?
はい、何件かありました。理由は「職場の雰囲気が想像と違った」「求人内容と実際の条件が異なっていた」「日本語レベルが想定に届かなかった」などです。こうしたミスマッチを防ぐために、推薦前の事前面談では条件だけでなく、職場の雰囲気や文化についてもしっかり共有し、納得のうえで推薦するよう心がけています。小さな疑問や不安もその場で解消することで、より良いマッチングができていると思います。
前職の経験は今の仕事に生かされていますか?
前職の監理団体では人材紹介業務は未経験でしたが、外国人対応や相談業務の経験は非常に役立っています。文化的な背景の違いを理解しながら柔軟に対応する力が、今の業務でも求められており、その点で前職の経験が活きていると感じます。
内定後の求職者フォローで心がけていることは?
何よりも「信頼関係」を大切にしています。内定後もこまめに連絡を取り、不安を解消するよう努めています。その結果、求職者の方から友人を紹介いただくこともあり、信頼の積み重ねが新たなつながりにつながることを実感しています。
この仕事を通じて最も学んだことは何ですか?
「人それぞれの目的や価値観に触れることの大切さ」です。外国人求職者の方々が日本に来た理由や描いている将来像を聞くたびに、自分自身の価値観も刺激され、「自分も頑張ろう」と素直に思えるようになりました。仕事を通じて人としても成長できていると感じます。
成長を感じた瞬間はありますか?
当社には人材紹介の成果に応じてインセンティブが支給される制度があり、ボーナスとして形になったときは、自分の頑張りが評価された実感がありました(笑)。
また、6月からマネージャーに昇格し、リクルーティングアドバイザーのメンバーをまとめる立場になりました。メンバーへの接し方、質問の仕方などコミュニケーション面でも日々学ことが多いです。当社は年齢、性別、国籍に関係なく、責任あるポジションを任せてもらえることも魅力だと感じています。
■グローバークスのチーム文化
多国籍チームでの面白さ・難しさは?
文化や言語の違いがあるからこそ、お互いにリスペクトしながら働く姿勢が求められます。時には伝え方を工夫する必要もあります。例えば、日本人相手であれば、遠回しに伝えても察してくれることが多いですが、外国人相手の場合はより直接的に伝える用にしています。相手に応じてコミュニケーションの取り方を変える必要があり、そこが難しさでもあり、面白さでもあります。
報連相のしやすさについてどう感じていますか?
1年を経ても、「相談しやすさ」は変わらず感じています。チーム全体が協力的で、いつでも相談できる雰囲気があります。
ベトナム帰省中のリモート勤務ではどう連携していましたか?
日本と同じようにスムーズに業務ができました。電波状況が不安定なときもチームが柔軟に対応してくれて、郵送や電話も代行してもらいました。時差の調整にも理解があり、とても働きやすかったです。
ベトナムからのリモートワーク体験については、こちらのブログで詳しく紹介しています。
日本で育ったからこそ、外国人支援で活きていることは?
日本のビジネスマナーや価値観を理解しているからこそ、求職者と企業の間にある文化的ギャップを埋めることができます。たとえば「遅刻」に対する考え方の違いがあります。外国人の中には、電車の遅延や急な天候不良、自転車のパンクなどによる遅刻は「自分のせいではない」と捉え、反省の態度が表に出にくい場合があります。
一方で日本では、それらの可能性を見越して余裕をもって行動することが基本とされており、事前連絡や謝罪の仕方も重要です。こういった違いを丁寧に説明することで、外国人求職者が日本の職場文化に適応しやすくなり、企業側も背景を理解した対応が取れるようになります。
もちろん、文化の違いを理由にすべてを許容してほしいというわけではありません。ただ、お互いが少しずつ歩み寄り、理解を深めることで、誤解や摩擦を避け、より良い職場環境が築けると考えています。
■仕事への想いとこれから
この仕事で感じている使命感とは?
「二か国語を母語レベルで扱える」という自分の強みを活かして、求職者の思いを正確に伝えることです。伝わらないことでチャンスを逃すのは、本当にもったいない。だからこそ、温度感も含めて思いをそのまま企業に届けることを大切にしています。
今後どんな姿勢で仕事に取り組んでいきたいですか?
一人ひとりの声に耳を傾け、その思いを丁寧に企業に届ける「橋渡し役」であり続けたいです。そして、自分の強みをもっと磨きながら、より多くの方に「グローバークスに依頼してよかった」と思っていただけるような支援をしていきたいです。
いかがでしたか?求職者一人ひとりの声に耳を傾け、丁寧に寄り添い続けてきた西原さんの姿勢から、外国人材支援に対する強い想いが伝わってきたのではないでしょうか。グローバークスでは、西原さんのように言語や文化の壁を越えて、企業と求職者の懸け橋となる多国籍のメンバーが活躍しています。
この記事に共感された方、外国人材支援に関心のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。あなたの経験や情熱を、グローバークスで活かしてみませんか?