航空貨物業界のDX推進を目指し、デジタルプラットフォームを立ち上げた株式会社CargoLabo。2023年に創業した代表者1名を含む4名の従業員から成るスタートアップ企業です。
今回インタビューをした丹羽さんは、CargoLaboが最初に採用したエンジニア。レガシー企業、ベンチャー企業を経て「DXが進んでいない未開拓の領域で、自分のスキルを活かしてみたい」と入社されました。立ち上げたばかりのスタートアップ企業で挑戦できる醍醐味や、CargoLaboの社風・カルチャーの魅力について聞きました。
丹羽 俊徳 / エンジニア
大学院を卒業後、歴史あるSIerに新卒入社。レガシーシステムの改修・保守に携わる。その後、AI向けの学習データを担うシステム開発を行うベンチャー企業へ転職。しかし「未知の領域にチャレンジしたい」と考え、株式会社CargoLaboへ入社。社内初のエンジニアとして採用され、活躍している。
未開拓の領域で自分のスキル・経験を試したい
ーーまずはこれまでのご経歴について、教えてください。
大学ではコンピューター関連の学部を専攻し「避難シミュレーション」をテーマに選んで、防災関連のシステムを開発していました。Javaを使って、災害時の避難者の行動シミュレーションを研究。その後、大学院へ進学しました。
卒業後は「社会常識を身につけたい」と思い、SIerでシステム開発に3年間従事。会社規模は500名ほどで、安定した経営基盤のある歴史ある企業でした。SEとしてPHP、MySQL、VBを使ってレガシーシステムの改修・保守を担当しましたね。
しかし「もう少し技術的にレベルの高い経験を積みたい」と思うようになり、80名規模のベンチャー企業に転職。AI(人工知能)に必要な学習データを作るツールの開発を担当することになりました。
SIerはウォーターフォール開発が中心でしたが、ベンチャー企業ではアジャイル開発がほとんど。GitHubでアプリをプレビューしながらローリングリリースをしたり、AWS Lambdaを使ってみたりとチャレンジングな環境で成長できました。
常に7〜8名のチームで開発にあたりながら、Webツールを通じてフロントエンド技術・バックエンド技術の両方が習得できましたし、プログラミングにおける設計全般の知識も学べました。
「自分で動けば何かが変わる」という自由で魅力的な環境で5年ほど勤め、改めてベンチャー企業が自分の気質に合っていることを強く感じたんです。できればもう少し小さな企業で、自分の技術力が通用するかチャレンジしたいと思い、CargoLaboへの転職を決めました。
ーーCargoLaboに入社しようと思われた決め手は何だったのでしょうか?
「より自由で未開拓な領域」に飛び込もうと考えて転職活動をスタートさせたところ、偶然出会ったのがCargoLaboだったんです。
Webアプリケーションについては、あらゆるケースに対応できるほど経験も積めましたが、新規プロダクトの開発・プロジェクト経験はノウハウもなく、どう対応すれば良いかもわかっていませんでした。
そうした「自分に足りていないスキル」を強化したい気持ちが強くあり、CargoLaboならば主体的に関われそうだと感じたことが決め手になりましたね。
やはりスタートアップ企業の中でも特に小さい規模でしたし、事業内容にも惹かれました。航空貨物事業は、将来的にも有望です。面白そうでしたし、DXもほとんど進んでいないと知って勝機を感じました。
自由度が高くのびのびと開発に挑める環境
ーー現在の業務について教えてください。
JavaScriptやTypeScriptを使い、システム開発をしています。必要な機能追加や、既存システムのブラッシュアップが中心です。
さらに機能追加していくためには、エンジニア同士で助け合ってプロジェクトを進めていくことが不可欠。現在は画面デザインに力を入れているので、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアのどちらも必要になっています。
私自身は、どちらかといえばバックエンドを得意としているため「ここの情報の出し方を変えてほしい」といった要望に応えることが多いです。今後はリリースが控えていますが、機能拡張も続けていかなければなりません。
今のチームの課題は「手が足りていないこと」。今後は機能実装と開発の効率アップを同時進行させたいと考えています。新入社員の方には、できるところからどんどんお任せしたいですね。航空貨物の国際取引ルールなど、ITとは異なる分野の知識を身につける大変さもありますが、そうした専門知識に挑むことも「一つのチャレンジ」と捉えてみてほしいです。
私自身も輸出入に必要な文書の書き方や、独特の専門用語について入社後に学びました。そうした業界内の習慣を理解し、技術面に反映させていく難しさも楽しみながら、引き続きステップアップしていきたいです。
ーーCargoLaboで働く魅力は、どこにあると感じていますか?
入社前は「創業したばかりで人数も少ないし、稲葉さんを信用できるかどうかが重要だ」と思っていましたが、実際に話をしてみて「稲葉さんならば事業を成功に導ける」と確信しました。航空貨物業界に精通していますし、人柄も素晴らしく、なんでも話せる親しみやすさがあります。
言語化するのが難しいのですが、これほどまでに「人柄の良い方」に出会ったことはなかったですね。一緒に力を貸してほしいとのスタンスで代表を務め、熱意を持って取り組んでいる様子を見て、私自身も熱い気持ちになりました。
私は他人に感化されやすいタイプで、チームメンバーと一緒にモチベーションを高めていきたいと思っているので、そういう熱い思いを持つ人と働ける点は大きな魅力です。
CargoLaboは圧倒的に規模が小さく、エンジニアも少ない組織。転職時には他に7〜8社ほど選考を受けていましたし、DXが進んでいない業界は他にもあります。それでも一番自由度が高く、のびのびと働けるのではないかと感じました。実際に入社してみて、やはり間違いなかったと思います。
さらに開発する上で幅広いタスクに対応しなければならないため、経験が浅くても担当できる分野が必ずあります。成長しながらスキルアップできる点も、良いところです。
ーーCargoLaboならではの社風・カルチャーはありますか?
まさに、会社のカルチャーをイチからつくり上げているところです。
具体的にはミーティング後の「ライトニングトーク」が象徴的です。参加メンバーの誰かが、自由なテーマで3分間ほど話をするんです。先日は稲葉さんから「第二の故郷 フィリピンに旅行したよ」という話で、フィリピンの魅力について教えてもらいました。フルリモート勤務なので、そうした会話が良い雰囲気づくりに役立っています。
カルチャーづくりには興味があるので、これからもさまざまな施策をどんどん試してみたいですし、みんなで一緒につくり上げていきたいですね。
また働き方に関しては、以前からリモートワークに慣れていたので特に不安はなかったです。Slackでのテキストコミュニケーションが多いですが、Slack上でできるハドル通話やオンラインミーティングも活発です。
週1回は定例ミーティングを行い、積極的に情報共有をしています。開発メンバーは私だけなので、稲葉さんと直接やり取りをする機会が増えていますね。
「自分ごととして捉えられる方」と成長したい
ーーどのようなタイプの方と一緒に働きたいと思いますか?
「自分の力で事業を成功に導きたい」と思っている方と一緒に、この事業を成功させたいと思っています。もう少し具体的に言うと、事業内容を自分ごととして捉えられる方と働きたいです。
その思いがマッチすれば、やりがいを持ってともに働けるのではないでしょうか。私自身は実装の仕方や言語に関する知識を発揮でき、前職で学んだことが活かせています。同じような経歴を持っているエンジニアであれば、すぐにでも活躍できるでしょう。
また、我々は技術者でありながら、最終的には「人と人」で仕事を進めていきます。プロダクトを届ける相手は人。技術と同じぐらい、コミュニケーションも大切です。
だからこそ、日頃からコミュニケーションを大切にし、誤解のないように伝えて欲しいと思っています。分かりやすい文章を書いたり、問題解決のために議論したり。そうした意識を持って、建設的に対話ができる人とチームを作っていきたいですね。
今後は仕事の進め方をめぐって、意見が対立する可能性もあります。そんな時にしっかりと対話ができれば、さらなるブラッシュアップも実現できると信じています。
ーー最後に、これからの目標についてお聞かせください。
航空貨物業界にITを導入した結果、すぐに実現できることはたくさんあります。AIを取り入れ、DX化が進めば業務効率は間違いなく上がります。他にもさまざまなアイデアがありますので、1つずつ検証していきたいですね。
そのためにも、まずはプロダクトをリリースし、事業拡大を目指します。顧客へのアプローチは稲葉さんが担当し、私は開発チームとして細かい計算に取り組むような立ち位置です。お互いに補完しあいながら、実現していきます。
当社の従業員はまだ4名。全員がチームメンバーとなって自由に動ける段階です。1つの生命体のような有機的組織として、これからもチャレンジを続けたいです。