※この記事の中には、3か所意図的な誤字があります。ぜひ探してみてください!
(3か所以上見つけた場合、私のミスです。ご指摘ください)
こんにちは、佑人社の島です!
今回は、入試問題にまつわる思い出の話をしていきます。
「電話帳」と言われて、今の小中学生は何のことだかすぐに分かるのでしょうか?
最近は、電話番号を調べたいときはインターネットで検索することが多いので、電話帳の出番もめっきり減っている印象です。
約20年前の夏、富山県の片隅で中学3年生だった私は「電話帳」と格闘していました。
当時私たちのクラスで「電話帳」と呼ばれて流行(?)していたのが「全国高校入試問題正解」。
全国の高校入試の過去問と解答解説が掲載されている問題集です。
今の私は、佑人社でのお仕事で「全国高校入試問題正解」を活用させていだたくようになりました。
佑人社では現在各教科の本棚に扱いやすい教科分冊版を置いていますが、当時私たちが買っていたのは分厚くて重い合本版(英数国と理社で2冊)で、誰かがつけたあだ名が「電話帳」でした。
今の時代だと、タブレットなどでスマートに勉強している方がきっとかっこいいのだと思いますが、当時は分厚い本で勉強しているとなんだか頭が良さそうだという価値観がありました。
この電話帳を47都道府県ぶん解ききるとかなりすごい!かっこいい!という噂で、私もその流れに乗り全国制覇にチャレンジしました。
5教科ぶん白地図を用意し、問題を解いた県に色を塗りながら順調に問題を解き進めていきました。
難しい問題もありましたが、解いていく中で除々に実力をつけ、無事全国制覇に成功した私は……気づいてしまいました。
公立高校入試問題の後に、私立高校入試問題のページがある!
中学3年生の私はそのページの問題を何気なく見て、衝撃を受けました。
こんなの習ってない!難しい!
たすき掛けの因数分解や、平方根を含む多項式の分母の有理化など、中学校で習わない内容が当たり前のように出題されていて、47都道府県ぶんの入試問題を解ききってついた自信が揺らぐのを感じました。
本当に世間知らずだった、当時の私の素直な感想は「中学校で習わないことを出すなんて、ずるい!」というものでした。
世の中に中高一環校というものがあることも、公立高校よりもハイレベルな私立高校があることも、富山県の田舎で育った私は知りませんでした。
学校によって入試の出題範囲や難易度は大きく異なり、中学校で習わない内容も私立高校では出題されることもある。全くずるいことではなく当たり前なのですが、当時はよく理解できなかったんです。
入試問題で世界の広さを少しだけ知った中学3年生の私。
3年後の大学入試では、その全国高校入試問題正解の「私立高校」ページにあるような難しい入試を突破した全国の精鋭たちと戦うことになるのだとは、その時はまだ考えてもみませんでした……。
現在、私立高校の入試問題作成にも携わらせていただくお仕事をしている私にとって、学校によって入試の出題範囲や難易度が異なることは自然で、むしろ良いことだと感じます。
入試問題はその学校の考え方や個性が出る、とても大切なもの。学校ごとに合った問題になるように、過去問やご要望をしっかりと確認しながら丁寧に作業を進めています。
「全国高校入試問題正解」を手に取るたびに、一生懸命問題に向き合っていた中学生の頃の自分の気持ちを思い出しながら、気を引き締めて仕事にあたっていきたいと思います。
さて、私の隠した誤字は3つ見つけられましたか?
今回は難しくしたので、見つけられた方は校正のお仕事にかなり向いています!
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