優しさを、どう届けるか──リーンオンミーが考えるマーケティングの原点
こんにちは、リーンオンミー広報室です。
「Lean on Meのひと」シリーズでは、リーンオンミーで働く仲間のストーリーを通じて、
私たちの“らしさ”や、“どんな想いで仕事に向き合っているのか”をお伝えしています。
今回のテーマは、「マーケティング」。
「マーケティング」と聞くと、数字や広告のイメージを思い浮かべる方も多いかもしれません。
けれどリーンオンミーにとってのマーケティングは、
単に“売る”ことではなく、“想いを社会に伝える”ための手段です。
その土台には、2024年に再定義した私たちのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)があります。
“障がい”を社会に融和するというミッションをどう伝えていくのか。
その問いに向き合うため、リーンオンミー代表の志村駿介と、
MVV策定を共にした株式会社LINE DRIVEの大久保祐介さんに、話を伺いました。
株式会社LINE DRIVEの大久保祐介さん
理念を磨き、言葉を紡ぎながら、
「優しさをどう届けるか」を考え続けるリーンオンミーのマーケティングの舞台裏。
そのリアルな対話をお届けします。
はじめに
創業から10年を超えた今、リーンオンミーは改めて「自分たちの存在意義」を見つめ直しました。
その背景には、組織の急成長、メンバー構成の変化、そして“理念を次のフェーズへ”という思いがありました。
今回の対談では、MVV再定義の裏側から、現在のマーケティングの在り方までを語ってもらいました。
MVV策定当時を振り返って
2ヶ月で走り抜けた、理念再構築の裏側
――今回のMVV策定は、どんなきっかけで始まったんですか?
志村:2014年に「障がい者にやさしい街づくり」という言葉を掲げてから、もう10年が経ちました。
ありがたいことに事業も広がり、メンバーも多様になってきた。
だからこそ、「今の自分たちが本当に目指したい未来」を改めて言葉にしたいと思ったんです。
大久保:2019年にビジョンを一緒に作ったときから5年経ち、その間にリーンオンミーは驚くほど進化してきました。外から見ても勢いがある。
また内部では、目指す未来や組織文化も進化してきた。
だからこそ“再定義”が必要だったんですよね。
短期集中のプロジェクト
――プロジェクトはどんなスケジュールで進んだんでしょうか?
志村:キックオフは7月8日で、9月中に発表を目指す。約2ヶ月の短期決戦でした。
ちょうど倉見さん(現COO)が入社したタイミングで、いきなり巻き込まれて(笑)。
2019年からの流れをキャッチアップしながら、怒涛のスピードで走り抜けました。
大久保:事業の広げてきた背景には、理念が組織の日常に根付いていた良さがあり、アップデートすることでそれを失わないように慎重に検討しましたね。
たとえば「まず、踏み出そう」など、バリューが自然に使われていた。
それを“資産”としてどう進化させるかが、今回のチャレンジでした。
“自分ごとになる理念”を目指して
――どんな想いでMVVづくりに臨まれたのでしょう?
志村:より「自分ごととして語れる」MVVにしたかったんです。
自分たちだけで策定することも考えましたが、意見をまとめて言葉にするにはプロの力が必要だと感じて。
大久保さんのコピーライティングと、チーム全体の考えを整理してくれる存在としてお願いしました。
大久保:皆さん、議論の目的意識が明確で、前向きなんですよね。
「理念をつくる」のではなく、「理念で現場を動かす」感覚が共有されていた。
理念の重要性を、経営陣から現場までが同じ温度で理解している組織でした。
毎日が“議論”だった2ヶ月間
――プロジェクト期間中の印象的なエピソードはありますか?
大久保:1日8時間、ずっと議論している日もありました(笑)。
懇親会でもパソコンを開いて、隣におちょこを置きながら言葉を打ち込む。
志村:飲み会でも仕事の話ばかりしてましたね(笑)。
理念って、会議室だけで決まるものじゃない。ふとした雑談の中で「やっぱりこういう会社でいたいよね」と出てくる。
それを拾っていくプロセスこそが、リーンオンミーらしさなんだと思います。
大久保:本当に“雑談の質”が高い会社。
いい組織って、いい雑談をしているんですよ。
マネージャー層の熱量も高くて、「今こういう課題があって…」と自然に話が出てくる。
そのスタミナと吸収力が素晴らしいと思いました。
トップダウンでもボトムアップでもない、「ミドルアップダウン」
――進め方もユニークだったと聞きました。
大久保:ミッション・ビジョンは代表や取締役が中心。
バリューは各マネージャーが主体になって考えました。
最後に全員で統合するスタイルです。
志村:経営が一方的に作ると伝わりづらい。
でも全員で作るとまとまらない(笑)。
リーンオンミーはマネージャー層への信頼が厚いので、彼らが軸になってくれました。
“トップダウンでもボトムアップでもない”、ちょうど中間の形です。
大久保:バリューを新しくしてもハレーションが起きなかったのも印象的でしたね。
みんなの中に理念が生きていたから、それをベースにアップデートするなら“これだよね”と自然に受け入れられた。
「“障がい”を社会に融和する」──言葉に込めた意味
――新しいミッション「“障がい”を社会に融和する」には、どんな想いがあるのでしょう?
志村:以前は「自分たちがどうありたいか」が中心でした。
でも今回は、「社会をどう変えたいか」を軸に据えました。
大久保:リーンオンミーにおける、ミッションとビジョンの定義からすごく丁寧に整理していきました。MVVって各社で定義がまちまちなんですよね。
常に社会に目を向けてきたリーンオンミーだから、ビジョンの定義をリーンオンミーが目指す社内のありたい姿とし、ミッションはそのビジョンを実現するためのリーンオンミーの使命としました。この整理があるからこそ、言葉が機能するんです。
志村:「“障がい”を社会に融和する」は、メンバー全員の感覚にスッと馴染みました。
“自分の仕事が社会の一部を動かしている”という感覚を持てる言葉になったと思います。
議論の積み重ねが、文化をつくる
大久保:理念って、作って終わりじゃない。
作って満足してしまう会社も多いですが、リーンオンミーは日常の会話に理念がある。
“理念を基に議論できる文化”があるからこそ、組織が成長しても軸がぶれない。
志村:理念は飾るものじゃなく、使うもの。
日常の中で何度も問い直すことで、チームが同じ方向を向くことができる。
それが、リーンオンミーの強さかもしれませんね。
いま求めるマーケティングの役割
「数字」ではなく「想像力」で社会を動かす
――MVVを再定義してから、マーケティングの考え方にも変化があったと聞きました。
志村:そうですね。
「スペシャルラーニング」や「スペシャルラーニング for business」など、事業の領域がどんどん広がっていく中で
対象や届け方がバラバラになっていたんです。
福祉現場、企業、行政、教育機関──どこも課題は似ているようで、微妙に違う。
それぞれに最適なコミュニケーションを考える必要がありました。
大久保:「事業の多角化に伴うブランドメッセージの再構築」が課題ですね。
リーンオンミーの場合、MVVを軸にブランド階層を整理することが今後の鍵になると思っています。
上位概念であるミッション・ビジョン・バリューを基に、コーポレートブランドがある、
さらにその傘下に個別プロダクトのブランドがある。
そのブランド構造を意識したマーケティングが次のフェーズに必要だと感じました。
「伝える」ではなく「伝わる」を設計する
――実際にマーケティングの現場では、どんな変化が起きているのでしょうか?
志村:これまでのリーンオンミーは、良い意味で“現場発信”が強かった。
でも、それが増えれば増えるほど、ブランドとしての統一感が課題になっていきました。
だからこそ今は、“どんな言葉を使わないか”“どんな価値観を守るか”を明確にするようにしています。
大久保:それって“らしさのルール設計”ですよね。
外部のパートナーが関わる機会も増える中で、
どんなトーンで発信することがリーンオンミーらしいのかを定義することは重要ですね。
単に「伝える」ではなく、らしさが「伝わる」ブランドコミュニケーションです。
ターゲットに、愛情をもってアプローチできる人
――マーケティングを担う人に求める姿勢は、どんなものでしょうか?
大久保:ターゲット分析を“愛情をもって”できる人がいいですね。
分析って、数字を見て終わりじゃないんです。
「この人はどんな気持ちで、どんな状況で、何を求めているのか」
──その背景まで想像しようとする姿勢がある人。
それが、リーンオンミーのマーケティングに一番必要な力だと思っています。
結局マーケティングは「人を理解する仕事」なんですよね。
検索ワードや流入経路のデータだけでなく、
実際にお客様の声を聞いたり、支援員さんの表情を見たり。
“数字の裏にある感情”を読み取れる人が、いいマーケターになる。
リーンオンミーは福祉業界を対象にしているからこそ、
「データ×共感力」の両方を持つことが求められます。
たとえば、検索ボリュームが多いキーワードを見つけても、
そこに“温度”がないと意味がない。
数値では見えない「なぜ」「どんな気持ちで」を想像できることが、
結果的に人を動かすマーケティングになるんです。
効率よりも、“心を想像する力”
大久保:最近のマーケティングでは、多くの施策で効果を捕捉できますし、媒体効率やROIだけが重視されてしまいがちですけど、
リーンオンミーの事業領域は、人の人生や価値観に関わる。
そこでは“効率”だけでなく“想像力”にも価値が置かれると思います。
志村:そうですね。
数字も大切だけど、それだけを見ていると温度が消えていく。
たとえば支援員さんや企業担当者の悩みって、
「制度」や「ロジック」では解決できないことが多いんです。
だからマーケティングも、“相手を理解する姿勢”から始まるべきだと思っています。
“知らない世界に出会う”力
――福祉業界を知らない人でも活躍できるのでしょうか?
大久保:むしろ“知らない世界に興味を持てる人”がいいと思います。
リーンオンミーが目指す未来を考えると、障がい福祉に関する原体験がない人も融和していることがむしろ理想です。
志村:福祉の経験はなくても大丈夫です。
大事なのは、相手を思いやる想像力。
リーンオンミーは“人格者が多い組織”なので、自然と人の成長も促される環境でもあると自負しています。
経済性とやさしさの両立へ
――理念と経済の両立についてはどう考えていますか?
志村:福祉って“いいこと”で終わらせたくない。
ボランティアではなく、経済性を持たせて続けることで初めて社会に根づく。
その循環をつくるのが、僕らのマーケティングの本質です。
大久保:リーンオンミーのポテンシャルは、経済的な成長だけじゃない。
“幸せのあり方”を社会に問い直してくれる存在。
そういう企業こそ、これからの時代に求められていくと思います。
想像力で、社会を動かす
志村:理念から考えるマーケティングチームをつくりたいんです。
社会の一人ひとりに「“障がい”を社会に融和する」というメッセージをどう届けるか。
その答えを、一緒に探してくれる仲間と働きたいと思っています。
大久保:理念って、経営のためだけじゃなく、マーケティングの羅針盤にもなる。
リーンオンミーの“言葉”には、社会を動かす力があると感じます。
おわりに
リーンオンミーが探しているのは、
数字を追うマーケターではなく、
人を想い、言葉を紡ぎ、ストーリーで社会を動かす人。
「“障がい”を社会に融和する」──
その未来に向けて一緒に歩んでくれる仲間を待っています。
👉 募集ページはこちら
株式会社リーンオンミー
障がい福祉×テクノロジーで社会課題を解決する「インクルTech」企業。
eラーニングツール「Special Learning」や、企業向け障がい理解教育「Special Learning for Business」を展開。
2025年大阪・関西万博ブロンズパートナー。
https://leanonme.co.jp
株式会社LINE DRIVE
マーケティングやブランディング、組織開発や人材開発領域を中心に、企業や地域の成長曲線を最短で描けるように伴走する”カンパニー”。
https://line-drive.co.jp