同じ恐怖を経験したからこそ、私たちにできること。
地震が収まった後、私の中に強く浮かんだ思いがありました。
「きっと、お客様も今、私と同じように不安でたまらないはず。」
大切な家族の安否を心配されている方。
従業員の安全を守ろうと、懸命に対応されている経営者の方。
長年大切にしてきた工場や店舗の被害を心配されている方。
私自身が地震の恐怖を経験したからこそ、そのお気持ちが痛いほど分かりました。
「こんなときだからこそ、私たちからお客様に連絡をしよう。」
地震の翌日、スタッフと手分けをし、お客様へ安否確認と被害状況の確認のお電話を差し上げました。
まだ被害の全容も分からない状況でしたが、まずはお客様の声を聞きたい。少しでも不安を和らげたい。
そんな思いで、一件一件ご連絡しました。
保険金は、再び前を向くための大切な支え。
熊本はこれまでも、地震や豪雨など多くの自然災害を経験してきました。
災害が起きたとき、被災された方々にとって何よりも優先されるのは、目の前の片付けや復旧です。
しかし、保険金のご請求には、被害状況を記録した写真などが必要となります。
そのため、今回のお電話では安否確認とあわせて、片付けを始める前に被害箇所の写真を残していただくことなど、今後のお手続きに必要なこともお伝えしました。
それは、単なる事務的なご案内ではありません。
お客様が一日でも早く日常を取り戻し、事業を再開できるように。
その再出発を少しでも支えたいという思いからでした。
「電話をもらえて、少し安心しました。」
今回の対応で、何よりも心に残っているのは、お客様からいただいた言葉です。
「連絡をもらえて安心しました。」
「不安だったけれど、少し落ち着きました。」
「こんなときに気にかけてくれて、ありがとう。」
その言葉をいただいたとき、胸がいっぱいになりました。
まだ保険金のお支払いが決まったわけでも、被害を受けた建物が元に戻ったわけでもありません。
私たちがしたことは、お客様にお電話をして、お話を伺い、これから必要になることをお伝えしただけです。
それでも、その一本の電話がお客様の安心につながっていたのです。
保険金をお支払いすることだけが、私たちの仕事ではない。
お客様が不安なとき、真っ先に思い出していただける存在であること。
そして、困難な状況にあるお客様に「一人ではない」と感じていただけること。
それも、保険代理店としての大切な役割なのだと、改めて気づかされました。
お客様の未来を、一緒に支えられる仕事。
その後も、被災された建物や施設の現地確認、保険会社との立会い、保険金請求のお手伝いなど、復旧に向けた対応を進めてきました。
災害によって失われたものを、すべて元どおりにすることは難しいかもしれません。
それでも、保険金が建物や設備の修復、事業の再開、そして日常を取り戻すための大きな支えになることがあります。
お客様が再び前を向き、未来への一歩を踏み出される。
その大切な瞬間に寄り添えることは、私たちにとって何よりのやりがいです。
今回、私自身も地震の恐怖を経験したことで、改めて強く感じました。
私たちが守りたいのは、建物や財産だけではありません。
そこで働く人たちの生活であり、企業が積み重ねてきた歴史であり、その先に続く未来なのです。
保険は、何も起こらないときには、その価値を実感しにくいものかもしれません。
けれど、本当に困難なときにこそ、誰かの再出発を支える力になる。
そして、専門知識だけでなく、人を思いやる気持ちや、一つひとつの行動が、お客様の安心につながっていく。
「ありがとう」の言葉の先に、お客様の新しい未来がある。
これからも、その思いを大切に、お客様に寄り添い続けていきたいと思います。
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