アパレル業界志望だった私が
不動産業界で働き始めた理由
現在、千葉南エリアを中心にらくだ不動産の地域エージェントを務めている大橋登さんにお話を伺います。大橋さんはこれまで、不動産業界でどのようなお仕事をされてきたのでしょうか。
大橋
実は私、最初から不動産業界で働こうと思っていたわけではないんです。
えっ、そうなんですか。
大橋
大学在学中からアルバイトでアパレルの仕事をしていて。洋服が好きでお洒落も好きだったので、就職活動もアパレル企業を中心に回っていました。そんな時に、当時の上司が、就職活動の時期はいろんな会社の敷居をまたげるチャンスだから、いろんな会社を見て回ったほうがいい。それでもアパレルがいいならアパレルを選ぶといいよ」とアドバイスをしてくれたんです。それで他の業界に目を向けて、さまざまな会社の説明会に参加しました。
いかがでしたか?
大橋
いろいろ回って、「やっぱりアパレルがいいな」と思った頃ですかね、リスト株式会社という不動産会社の説明会に参加したんです。すると、熱量も雰囲気も他の会社とは全く違っていて。
「不動産業界の仕事は、顧客を騙そうと思えば簡単に騙せてしまう。利益上げたい、売上を上げたいという思いから、お客さまを利用することがあってはいけない。そして大儲けは必ず消費者に迷惑をかける。自分さえ良ければいい、自社の利益さえ追求できればいい、という考えを絶対したい。お客さまに幸せになっていただくことで、自分たちも幸せになるという当たり前なことを当たり前にできる会社にしたい。」という社長の思いも聞いて、「自分が好きなことを仕事にするのは楽しい人生だけど、尊敬できる人のもとで仕事をするというのも自分には合っているかもしれない!」と。一目惚れのような感じでした。
不動産という大きな買い物をする決断をする時に
そこに寄りそうことができること
それが不動産業界との出会いだったんですね。
大橋
その会社には結局、19年勤めました。不動産という大きな買い物をする決断をする時に、そこに寄り添うことができること。この点に大きなやり甲斐を感じました。
忘れられない思い出があります。入社して間もない頃、ホテル業界に勤めるお客様を担当しました。気に入った物件が見つかったのですが、他にも希望されている方が何人かいらっしゃったので、そのお客様も契約を急いでいました。ところが、お仕事がホテルのバー部門だったものですから、終わる時間が遅いんです。直接お会いして書面のやり取りをする必要があったのですが、アポの取れた時間が、午前2時。
真夜中ですね。
大橋
私の見立てとしては、そこまで契約を急ぐ必要はないと思っていました。ですが、お客様が「売れてしまったら後悔する、早く契約をしたい」というマインドになっていたんですね。無事に契約を済ませると、そのお客様から、ものすごく感謝されたんです。いかにしてお客様のリクエストに応えるか、それがこの仕事をやっていく上で大切なことなんだなと感じました。
曲がったことはせずに、
お客様の将来のことを一生懸命に考えて
正直にやっていかなきゃいけない
先程おっしゃった、「大きな買い物をする決断をする時に、そこに寄り添う」ということですね。
大橋
はい。別のケースでは、こんなこともありました。
持病のあるお客様がいらっしゃって。物件は決まったものの、団信(団体信用生命保険)に入るのがなかなか難しく、住宅ローンが組めなかったんです。そのお客様曰く「以前に問い合わせた不動産会社では、『契約書に嘘を書けば問題なく団信に入れる』と言われた」とのことでしたが、万一のことがあってはいけませんから、そんなことはできるはずがありません。私がさまざまな保険会社に問い合わせて、きちんとした形で団信に入り、住宅ローンを組んで、無事に引き渡しとなりました。
その不動産会社もずいぶんいい加減ですね。
大橋
本当にそうです。そして、それから1年半後くらいに、そのお客様の奥様からご連絡をいただき、お客様が病気で亡くなられたと聞きました。お子様もいらっしゃったので、「あの時に家をちゃんと買えてよかった、夫は残された家族のために家を残してくれた」と……。
不動産の仕事って、お客様の人生を変えるターニングポイントに関わる仕事なんですよね。だから、やっぱり、曲がったことはせずに、お客様の将来のことを一生懸命に考えて、正直にやっていかなきゃいけないんです。
それは同時に、大橋さんにとっても重要なターニングポイントになったんですね。素晴らしい思想を持った会社で、素晴らしい経験を積んでいらっしゃったんだなと感じます。それでも、その会社を辞める必要があったのでしょうか。
大橋
本当にいい会社だったと思います。ですが、ちょっと心境に変化が起きたんですよね。
社内で異動があり、不動産仲介の仕事を離れて日本の富裕層のお客様に海外の物件を買っていただく仕事に就くことになりました。特にハワイの不動産を多く扱っていたので、年に数回ハワイに出張に行って。
お仕事とはいえ、それはうらやましい!
大橋
でしょう(笑)。実際、華やかな雰囲気の中で、仕事もめちゃくちゃ楽しかったですよ。
でも、本当は、この仕事を始める時に「いつかは生まれ育った千葉県に貢献したい」という思いがあったんです。「いつかは千葉支店を作りたい」と周りにいた同期や上司にも言っていたんですよ。だから、仕事が順調に進んでいって、それが楽しいなと感じていながら、どこか、自分の中で引っかかるものがあって……。
「いつか地元に貢献したい」という思いに
火が点いた瞬間
後ろ髪を引かれる思いですね。
大橋
そうですね。そんな時に、地元の千葉県市原市でリノベーションをテーマにしたイベントに参加しました。点在する遊休不動産を、リノベーションの力を使って利活用していこうという内容です。ご多分に漏れず、市原市もやはり人口が減ってきて、かつては賑わっていた商店街もシャッター街と化していて。「そんな状況をなんとかしたい!」という志を持った人がたくさん参加していたんですよね。その人たちと話をしていたら、「いつか地元に貢献したい」という気持ちに火が点いちゃったんです。
正直、自分で言うのも何ですが、サラリーマン人生としては順風満帆で。それを捨ててまで……とも思ったのですが、葛藤に葛藤を重ねて、独立を決めました。
なるほど、そういう思いを持って市原市で独立開業されたのですね。
大橋
はい、完全紹介制の不動産業を2021年夏頃に始めました。
事業を始められて、1年半くらいが経ちましたね。らくだ不動産との関わりについて伺いますが、らくだ不動産とのコンタクトは何がきっかけだったんでしょうか。
大橋
サラリーマン時代から面識のあった風戸さん(風戸裕樹/らくだ不動産 )からお誘いをいただいて。2022年11月頃ですかね、大西さん(大西倫加/らくだ不動産 代表取締役社長)を交えてお会いしたんです。
向かっている方向性が同じだったことが
らくだ不動産にジョインした理由
らくだ不動産の印象はいかがでしたか?
大橋
向かっている方向性が当社と同じだなというのが第一印象でした。私の会社では、依頼者はみんな家族と同じ、家族の頼みなら、どんな事でも投げ売ってできると思って、そんな気持ちを大切にしています。お客様を家族と同じように大切にするという考え方をコンセプトにしています。大西さんも、心から大切に思う人と同じ姿勢でお客様に向き合いたいということをおっしゃっていて。面会したその場で地域エージェントのお話をいただき、ジョインすることに決めました。
価値観がピッタリだったということですね。
大橋
ありがたいことに、今年(2023年)の1月に1件、物件購入のお問い合わせをいただきました。いまはその案件を進めているところです。
早くもらくだ不動産の案件が動き始めたんですね。ご自身の会社でのお仕事と、らくだ不動産でのお仕事では、何かやり方は変わってくるものでしょうか?
大橋
基本的に会社のスタンス、ベクトルが同じなので、やり方はほとんど変わりません。私の会社では友人、知人からお客様を紹介していただきますが、その入口がらくだ不動産になった、というくらいで。やるべきことは同じです。
自分のペースで仕事をさせてもらっていますし、その点は、地域エージェントとしてこれから契約をしていきたいと考える方にとっては、非常にいいことではないでしょうか。
私が関わっているのは1件だけなので、他のお客様がどうなのかは正直わかりませんが……。ただ、おそらくですけど、らくだ不動産が掲げている「お客様に寄り添う姿勢」をちゃんと理解している方が問い合わせをしてくださっているんじゃないかと思います。つまり、「らくだ不動産フィルター」がかかったお客様、ということですね。空気感が一緒というか、変な方がいないお問い合わせをいただけてると感じます。
らくだ不動産の発信力も活用しながら
今後もいい関係を築いていきたい
大橋さんのようにご自身で会社を経営されている方や、個人事業主として不動産のお仕事をされている方、そうした方がらくだ不動産とパートナー契約を結び、地域エージェントとして活躍されています。らくだ不動産との関係を自社の仕事に絡めていくという考え方もありますか?
大橋
そうですね、YouTubeの力はすごいなと感じました。実は、今回問い合わせをいただいた案件は、YouTubeがきっかけだったんです。
私が大西さん、風戸さんと一緒に出演させていただいた動画をご覧になった方が千葉県内での物件購入を考えていて、らくだ不動産にお問い合わせいただき、それで私が担当することになりました。
なるほど、らくだ不動産の発信力というか。
大橋
はい。YouTubeって誰でも始められるメディアですから、自社でやろうと思えばできますよね。でも、らくだ不動産、さくら事務所のような登録者数を獲得するには途方もない時間がかかります。その点では、らくだ不動産の発信力は大いに利用させていただきたい、これからもいい関係を築いていきたいなと考えているところです。
地元への貢献を目指して、これからもがんばってください! どうもありがとうございました。