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正しいと信じることをやって、一人でも多くの人を救いたい

自宅購入をきっかけに不動産業界に興味を抱き、
勉強を始めた

まずは、山本さんが不動産業界に入ったきっかけを教えてください。

高校を出てからすぐ、ビル管理の仕事に就きました。ただ、当時は現在のような強い問題意識を持って働いていたわけではなくて。本格的に業界について興味が湧いてきたのは、それから3年くらい経った頃ですね。

何があったんですか?

自宅を購入したんです。マンションを。なんとなく「家賃がもったいない」と思ったので不動産屋さんに足を運んでみたら、ちょうどいい物件があって、そのままポンポンポンと手続きが進んで。

何千万円という買い物なのに、私はこのお金がどう使われるのかわかっていなかったし、サインした書類の意味も理解していなかった。でも、マンションという大きなものが手に入ったわけです。

そこで初めて、不動産業界に興味を抱きました。

それまでビル管理の仕事をしていたので、いちおう、不動産業界の中で働いていたわけなんですけどね。ただ、それまでやってきた事業者同士のB to Bの仕事よりも、ユーザー相手の「B to Cの不動産」というか、住環境を扱う不動産がおもしろいなと感じたんです。

そして独学で業界の勉強を始め、その延長で宅建(宅地建物取引士)やマンション管理士の資格を取得しました。

なるほど、それから実際にその分野でお仕事をしていったというわけですね。

はい、特にマンションに興味を持っていたこともあり、マンション管理会社に転職しました。

そこでは6年ほど働いたのですが、その間に、不動産業界にはびこる闇に触れてしまって・・・。

不動産仲介会社による囲い込みのせいで、
私は「被害者」になった

「闇」ですか。

マンションが手狭になったので新築の戸建てを購入したんです。勤めていたマンション管理会社は大手不動産会社の子会社でしたので、同じ系列の個人向け不動産会社A社で戸建てを買い、住んでいたマンションの売却を同じくA社に依頼しました。

ところが、なかなか売却の話が決まらないまま、戸建ての引き渡しの時期がやってきてしまいました。

そうなると、とにかく売却を急がなくてはなりません。結果的に、思っていたよりもかなり低い金額で売らざるを得なくなってしまいました。

それからしばらく経って、A社のサイトに私が売却したマンションが載っているのを見つけました。

A社は私からマンションを購入する際に私から仲介手数料を得て、さらにそのマンションを売却することでまた仲介手数料を得る、いわゆる「両手取引 ※1」をしようとしていたんです。

そのためにA社は私のマンションの情報を外部に公開しませんでした。つまり、「囲い込み ※2」ですね。

※1 両手取引:意図的に売主側と買主側の双方を同じ仲介会社が担当し、双方から仲介手数料を受領する取引
※2 囲い込み:自社で両手仲介をするために、売却依頼を受けた物件の情報を市場に公開しないこと

その「囲い込み」によって、山本さんが売りたいマンションの情報はA社から外に出ることがなく、希望の価格で売ることができなかったと。山本さんとしては、マンションが売れないと戸建てに引っ越せないですもんね。足下を見られてしまったということですね・・・。

ええ、だいぶ損をしてしまいました。

サイトを見た時は、「なんじゃこれは!」です。例えるなら、4,000万円で売れるはずが3,000万円でしか売れなかったということで、これはもう、立派な「被害者」ですよね。

でも、それをきっかけに、私のような被害者を生み出したくないという思いで私は不動産仲介の道に入っていきました。

理想とする不動産取引の実現を目指し、
不動産仲介の仕事へ

不動産仲介会社から、らくだ不動産に転職されたんですね。

以前いたのは、大手資本が運営する不動産仲介会社でした。

現在らくだ不動産で副代表を務める風戸裕樹 が、アメリカから「エージェント型」の不動産取引の手法を持ち込んで「不動産仲介透明化フォーラム」という会社を運営していたのですが、同社の事業を買収する形で生まれたのが前の勤務先でした。

「エージェント型」とは何ですか?

誰かが不動産を売却したい場合、それを仲介する会社としては、その売主ができるだけ高く売却できるようにお手伝いをしますよね。

でも、その物件の買主は当然ながらできるだけ安く買いたい。

日本の不動産取引においては、昔からその間に1社しか介在しないケースが非常に多いのですが、高く売りたい売主と安く買いたい買主の両方を顧客とする取引形態がそもそもおかしいよねって話なんです。

そうではなくて、売主の味方をするなら売主のことだけを、買主の味方をするなら買主のことだけを考えましょうよ、というのがエージェント型です。

囲い込みをされたという経験から従来の不動産取引に疑問を持ち、前職で、山本さんが考える理想的な不動産取引に携われることになったのですね。

ええ、最初の数年は・・・ですが。

いかんせん母体が大きい会社でしたので、徐々に拡大志向が強くなっていって。

会社として効率よく売上を上げていくためには売主と買主の両方を取り扱わないといけないという一部の経営陣の考え方と、私たちのように理想を掲げて現場で働くメンバーとの間にミスマッチが生じてきたんです。

私個人としては、「収入が欲しい」ということよりも、「正しいことをやって一人でも多くの人を救いたい」という思いがあったので、それならここにいる意味はないかなと思って。

風戸がエージェント型不動産取引の実現を目指して移籍したらくだ不動産に移ることにしました。それが2020年4月のことです。

らくだ不動産、さくら事務所に入って、入社前とのギャップはありましたか?

入社にあたっていろいろ調べましたが、「ああ、ちゃんと理念を持って正しいことをやろうとしている会社なのかな」と思いました。

でも、私も業界内でそれなりに長く働いてきましたので、表面的に綺麗なことを言っていても裏では全然違うことをやっている例をさんざん見てきたわけです。

なので、「入ってみないとわからない」というのが本当のところでした。

              らくだ不動産代表 大西 倫加とツーショット

売上が先か、困りごとの解決が先か

それは実感がこもっていますよね。そう簡単に信じるわけにはいかないぞ、というか。

いざ働き始めると、社内に見せる顔と社外に見せる顔にギャップがないことに驚きました。

「どこまでも、まともなことを言い続ける会社なんだな」って。

報酬(売上)に対する考え方が違うということなんでしょうか。

そうかもしれませんね。その場での売上を優先するなら、その後のお客さまのことを考えなければいいんです。それが一番早い。

でも、らくだ不動産に問い合わせいただいている方は、不動産というものとの付き合いにおいて、何かしら困っている方なんです。

その困りごとを解決してあげれば、コンサルティングフィーとしての報酬はきちっと入ってくる。売上を立てるのが先か、困りごとの解決が先か、その違いだと思います。

その点に関しては、らくだ不動産は極めて愚直にやっている会社だと思いますね。

会社として、売上が必ずしも正義ではない、ということでしょうか。

いや、それは詭弁です。そんなことを言うつもりはないですし、それをパブリックで言っている会社は逆に信用できません。

働く私たち自身が幸せでいないと、他の誰かを幸せにすることはできませんから。

さくら事務所と顧客との関係は二人三脚で、顧客の困りごとを解決することで私たちは報酬を得る。あくまでその繰り返し、ということです。

礎を築くための、オペレーション作りに注力する日々

いま山本さんは不動産仲介実務の他にも取り組んでいることがあるとお聞きしました。具体的にどのようなことを?

会社の礎を築くためのオペレーション作りですね。

私一人がどれだけがんばったって、幸せにできる人の数には限りがあります。でも、私と同じ理念を持っている人が増えれば、幸せにできる人の数を無数に増やすことができますよね。

たとえば経験の少ない人が入社したとしても、その人たちに不動産のノウハウを伝承することで、彼らのレベルを技術的、倫理的に上げてあげる仕組みを作りたいんです。

らくだ不動産という存在が気になってしまう・・・働いたらどんな感じだろう?と思う方にメッセージはありますか?

日々の仕事や暮らしで「これって違うんじゃないの?」と思いながらもそれを口に出せないこと、よくありますよね。

いろいろと理由をつけてそれを正しいと思い込み、いつの間にか、サイレントマジョリティになってしまう。

でも、そんな時に「それは違う」と声を挙げることは恥ずかしいことではないし、その声が世の中を変える第一歩になるかもしれないんだということを知っていてほしいんです。

何か違うなと思ったら、まずは声を挙げてみてください。私たちに聞かせてください。

正直、それが合っているか間違っているかは、誰に聞いてもわかりません。答えを持っているのは社会なので、やってみないとわからない。

らくだ不動産と、所属するさくら事務所グループは、「五方良し(ごほうよし)」という考え方を大切にしていて、この考え方に沿ってさえいれば、比較的自由にチャレンジさせてくれる会社です。

感じているジレンマやギャップを改善しようと努力する人間を一生懸命に応援する会社です。

興味があればぜひ応募してみてください。一緒に世の中を変えていけるメンバーに会えることを楽しみにしています。

★正直不動産監修のさくら事務所のグループ会社「らくだ不動産」では、スタッフを募集しています!

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