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はじめに
東京から約1時間45分。ジェット船で渡る伊豆大島は、東京都内でありながらも“別世界”のような表情を持つ離島です。
私たちがこの島で始めたのは、廃墟となっていた分譲マンションをリノベーションし、地域と旅人が交わるホテル「HOTEL Flarito(フラリト) 伊豆大島」をつくるという挑戦です。
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プロジェクトの背景この取り組みを主導するのは、不動産仕入・開発を中心に街づくり・地域再生に関わってきたアートファイブグループです。
かつて「所有と投資」を中心に据えていた不動産事業から一歩踏み出し、「運営と共創」をテーマにしたホテル開業を決断しました。空き家問題、高齢化、観光資源の未活用といった地域課題に対して、施設の再生だけでなく、“使い方”を提案することが私たちのミッションです。
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なぜ伊豆大島だったのか
伊豆大島には、火山島ならではの地形、手つかずの海と森、黒い砂浜、椿や明日葉などの豊かな植生があります。
一方で、観光地としての開発や交通アクセスの課題も残されており、地域資源と現代のライフスタイルを橋渡しできる“拠点”のような場所が求められていました。
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Flaritoという名前に込めたもの
ホテル名の「Flarito(フラリト)」には、複数の意味を重ねています。
• ri(=Re-):廃墟だった建物の再生
• ふらりと:都市から気軽に訪れる旅のイメージ
• 離島(rito):地理的な特性と文化性
• リトリート(rito):日常を離れ、自分と向き合う時間この名前には、構造物としての“ホテル”ではなく、時間や感情の流れを受け止める“場”としてのホテルをつくるという意思があります。
(2023年当時の内部の様子)
(2023年当時のエントランスの様子)
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どんなホテルになるのか
場所は伊豆大島・元町エリアの海沿い。全24室でその全てがオーシャンビュー。開放的な窓と素材感を活かした内装で、島の風や音をそのまま体感できるつくりにしています。館内には、海を望むサウナを完備。地域の食材を使った朝食ビュッフェも計画しています。
観光だけでなく、「思考のリセット」や「自分と向き合う時間」を過ごせる場所をめざしています。
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このプロジェクトで実現したいこと
単なる宿泊施設ではなく、島の人・都市の人・ホテルスタッフの三者が交わることで生まれる「変化」を価値ととらえています。
• 都市から来た人が、自分の価値観を見つめ直す
• 島の人が、自分たちの魅力に誇りを持つ
• スタッフが、地域の中で“働く意味”を再定義するHOTEL Flarito伊豆大島は、そうした「心の動き」が起こる交差点のような場所でありたいと考えています。
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今後の展開
現在、2026年春の開業に向けて設計・施工・採用を順次進めています。
今後Wantedlyでは、開業準備の裏側や関わるメンバーの想い、日々進化する島での暮らしや仕事の魅力をシリーズで発信していく予定です。
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最後に
もし「離島での暮らし」「地域での仕事」「空き家再生」「観光の再構築」といったキーワードに心が動く方がいれば、ぜひ一度、HOTEL Flarito伊豆大島の物語に触れてみてください。
ホテルという形式を通じて、新しい都市と地方のつながり方を模索する仲間を、私たちは探しています。⸻