2022年4月、満を辞して「ClaN Entertainment」が設立。業界内外からの注目が集まる今こそ聞きたい、ClaNにまつわるあれこれを、代表の大井氏にインタビュー。今回は『事業立ち上げ編』と題し、一問一答形式でお届けいたします。
V tube事業に興味を持ったきっかけは何ですか?
2017年に「キズナアイ」の映像を見たのが、私にとって初のV tube体験でした。その動画の内容は、「キズナアイ」が体力測定をする、というものだったのですが、仮想空間の中でキャラクターが全力で動いている姿に、コンテンツとしての新しさを感じました。見たことのないコンテンツに出会ったワクワク感と衝撃から将来性を感じ、直感的にこのジャンルに賭けてみたいと思ったんです。
日テレ入社当初(2017年4月)からV tube事業に関わりたいと思っていたのですか?
最初の配属は営業でした。ただ、もともと新規事業の立ち上げに携わりたいと思っており、「どんな事業を立ち上げようか」と考えていたところで、V tubeに出会いました。その後すぐに会社に提案をし、社内新規事業制度を活用して、入社2年目の2018年8月にClaN立ち上げに至りました。
新卒のときはどんな社員でしたか?
おそらく、変なやつだと思われていたと思います(笑)というのも、局内では「バラエティを作りたい」「ドラマに携わりたい」という人が多くて、「新規事業をやりたい」と手を挙げる人ってほとんどいないんです。他の人と違うところにゴールを置いていたので、そこに辿り着くまでのプロセスが全く異なる。そうすると、周りと別の行動を取ることになり、そういう意味では浮いていたかなあと思います。ただ、局内ではそういった自分の行動をあたたかく受け入れてくれたので、ここまで来ることができました。
エンターテインメント業界を志したきっかけは何ですか?
小学生の頃からテレビや映画、演劇などが好きだったのですが、その中でも特に大きな影響を受けたのはS M A Pです(ファンクラブにも10年ほど入っていました)。S M A Pの、新しいことに挑戦し続け、それをエンタメとして体現し、多くの人を幸せにするというプロフェッショナルな生き方に感銘を受けました。自分もS M A Pのように新しいエンタメを作りたいと思い、一生をエンタメに捧げることに決めました。
大学時代に留学経験がおありとのことですが、留学して最も印象的だったことは何ですか?
エンターテインメントビジネスに携わるためにまずは本場を知りたいと思い、留学先にU C L Aを選びました。現地で日本映画祭の手伝いをしたのですが、その際に、日本の映画を観た海外の方が思いっきり笑って感動している姿が鮮明に脳裏に焼き付いていて。その光景を見て、日本発のエンタメを世界に届けたいという想いが強くなりました。この体験が、V tubeに着目したきっかけです。V tubeは、“バーチャル”や“キャラクター”という側面を活かした、世界で通用するコンテンツであると思っています。
次回は「代表編」。大井氏の仕事やプライベートについて迫ります。